ありふれた日常の終わりし時 陰陽師の絆side
僕が五歳になった時にそれを祝う盛大な宴が始まった。
五歳というのは神と人の間の時
ちなみに僕の家の位は従五位下右衛門佐といい偉いんだか偉くないんだかあまりわからないけど、貴族は貴族なので、とても美味しい食事を頂いた。
終わりの時間が来た。
この平安時代の一般就寝時間は午後五〜六時であるからもう寝ていた。
その午前二時半の時である。
闇が空を覆い尽くしていた時間
盗賊団の『羅生門』と名が売れた恐ろしい連中が僕の家に入ってきた。
僕の家には警報装置があり、盗賊団が入ってきた時に大きな音が鳴り響き、僕や小間使いは飛び起きた。
小間使いは、お屋形様と言った後喋れない状態になってしまった。
後ろから、縛られてしまった。
僕は心細くなって叫んだ。
「だれか、だれか、いませんか?」
すると、父の寝所から野太い声がした。
これは、父の声でない。
「お頭、ガキ一人に気づかれやした。他の連中どもは犯して殺しちまいましたし、運が無かったって思って殺しちまおうぜ。」
下卑た笑い声と共に聞こえた。
ナニカが主殿(きっと父のことだ。)
僕の目に恨みと怒りの念が湧いてくる。
他のナニカが僕に宝物庫へ行きなさい。
壺の封印していたお札を外して。
たくさんのナニカの声をして命がけの隠れんぼを終えてようやく宝物庫へ...
そして、無我夢中で封印を解いて僕の意識は消えた。