71〜80
わたしは囁く、壊れたあなたの耳元で。きっとあなたは意味もなく優しく微笑んで涙する。あなたの想い出に付け込んで、あなたの過去を奪い取る。血塗れの恋を始めよう、あなたとわたし。誰かの悲劇の上で狂ったように踊りながら。
(@OdaibOt 血塗れの恋を始めようか、)
◆
私の言葉が旅に出た。今頃何処にいるだろう。どんな人の目に触れているだろう。言葉の海を泳いで、人から人へ飛び移る様を思い描く。それは私自身には出来ないこと。でも紛れもなく『私』なのだ。私が発したものなのだ。そう考えるとなんだか少し誇らしく思えた。
◆
私の全部を肯定してよ、と彼女は泣いた。僕は無理だと呟いた。だって君の全部を肯定したら、君がいなくなったことだって認めなきゃならないじゃないか。
(@OdaibOt 私の全部を肯定してよ、)
◆
ふふふと笑う。くるくる回る。きみはきっと幸せだよ。だって世界が歪んでいるわけじゃない。歪んでいるのはきみなんだから。
(@odai_bot00 世界が歪んでいるわけじゃない。)
◆
「チョコレートみたいだね、愛は」
「どうして?」
「だってきみはこんなにも甘い」
「それは私のせいではないでしょう」
「そうかな」
「恋のせいね」
「何が違うと?」
「本当の愛はチョコより苦いわ」
「恋は甘いのかい」
「ええ、痛いほどに甘いのよ」
(@feel_odaibot チョコレートみたいだね、愛は)
◆
「死ぬならあの日の海がいいの」
あなたがいう。
「あなたと見たあの日の海が」
わたしもそうだねという。
「ねぇ本当にそう思ってる?」
わたしがどれほど言葉を砕いても信じない癖に、あなたは信じようとしない。
「ほら、思ってないのよ」
思っているよという言葉は泡にもならずに墜ちた。
(@OdaibOt 死ぬならあの日の海がいい)
◆
#一割の熱
ねぇ辞めましょうこんなこと。
私達ならこれから先、どうとだって変わっていけるわ。きっとこれからは上手くいく。だから、ね?考え直しましょう?...私はまだ生きていたいのよ。ね、お願い。
懇願する彼女を一睨みして溜め息のように告げる。
「すまないが、答えはノーだ」
暗転。
◆
寒さに震える私の肩を抱いて、あなたは言う。「ほら、あんなところに何か咲いている」って。私は「本当だ、何だろう」って答える。
それだけでいいの。それだけで。
(RTの言い回してみた)
◆
今の私はとてもそわそわしている。気分がいいような。途端に墜落してしまうような。誰かと話していたいような。布団にくるまってしまいたいような。そんな心を持て余してチョコレートを一粒口に放り込んだ。中にはアーモンド。歯に挟まったものを舌でなぞる。血の味を反芻。私は自分の舌すら傷付ける。
◆
私が絶望を知ったその場所に、君の愛した花が咲く。それって、なんとも美しい光景だと思わない?
私がそういうと君は肯定するでも否定するでもなく、ただ悲しげに微笑んだ。
止めないの?
止めて欲しいの?
そうではないかも。
君が、だろうと思った、と言って初めて、私は。
(@odai_bot00 私が絶望を知ったその場所に、君の愛した花が咲く。)