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611〜620

#twnovel 過去と現在と未来なら、私は何も要らない、欲しくなかったと言えるはずだった。今までは。君と世界の尊さを分かち合うまでは。だから今ならこう言うよ。過去と現在と未来なら、私は君との全てがいい、と。君と出逢ったあの日も、君に支えられる今も、君を見送る未来も、全部愛おしいんだ。

(>過去と現在と未来なら、私は〇〇がいい(〇〇は好きに選んで頂ければ))



#twnovel 私を、今後の人生全てを賭けて求めるというのなら、この小指にキスをして。あなたは知っているかな。指先へのキスの意味。私を褒め称えていて、いつだって。あなただけが私の味方でいてくれるなら、世界中が私を憎んでもきっと生きていけるから。だから、あなたの一生で私を賞賛し続けて。

(>小指にキスして)



#twnovel 真っ赤に揺れる赤い頭巾。恋したオオカミは先回り。邪魔なお婆さんは食べちゃおう。けれど少しだけ脚が止まる。大好きな人を失くしたら、あの子は沢山泣くんじゃないかな。恋をするって弱くなることなんだとオオカミは哭く。その遠吠えは赤ずきんの耳に届く。哀しく憐れな恋の歌みたいに。

(>赤ずきんに恋したオオカミは)



#ノベルウルフ

雨音。僕を誘う子守唄。母の面影が揺らめく雨の記憶に胸を撫で下ろす。雨音。僕の過去も共に洗い流してはもらえないか。さすればきっと僕はこんな錠剤などなくとも眠れるようになるはず。雨音。それは、時に優しく、時に激しく、僕を翻弄する。憂鬱に浸っても許される季節が到来した。



#twnovel 幸福という名の優しいスパイスを振りかけて、柔らかく甘い食事をする。向かいに座る君の笑顔が眩しくて、何度目を伏せたことか。美しい夢のような出会いではなくとも、そこには確かな絆があるように思えた。背伸びせずにいられる心地良さに酔う僕は、君にも幸福をお裾分け出来ただろうか。



#twnovel 依存癖のある彼女はふらふらと今日も蝶々のようにあちらへこちらへ。僕だけじゃ足りないの、という言葉を飲み込み行ってらっしゃいと笑顔を作る。早く見抜いてよ、これは偽物の笑顔だって。それでも彼女は笑顔で応える。僕に似た偽物の笑顔で、行ってきます。ああ、甘ったるい幸せごっこだ。



#twnovel 誰かを愛することができたらきっとそれは奇跡のような宝物になることでしょう。僕の中で幻のような想い出となっていつまでも輝き続けるでしょう。ならばきっと。生まれた時から憎まれていた記憶は、いつまでも臭う生ごみのように、鼻の奥にこびりついて離れないのも当たり前でしょうね。



#twnovel 皆が前を向いて歩いてる。それが当たり前のように。流れに逆らうつもりなんて微塵もないのに、僕だけいつも後ろ向きだ。過去ばかり見つめて、自分を嫌って、それでも歩かなくてはいけなくて。前を向けないまま、後ろを向いたまま、誰かにぶつかって舌を鳴らされながら、それでも息をする。



#twnovel 髪を切った。伸びっぱなしの前髪もお気に入りの斜め下がり。風にそよぐ髪が軽い。たったそれだけで世界が生まれ変わった心地。背筋が伸びて、大股で横断歩道を渡る。ほら、今、わたし、わらってる。なんて久しぶりの爽快感。燻っていた憂鬱な日々にサヨウナラ。暑苦しい日々にこんにちは。



#例えば明日世界が滅んでしまうとして 、君のいない景色をこのままにしておいていいとは思えなくなるだろう。そしたら僕はきっと走り出し、無駄だと分かっていても君を追いかけていくだろう。せめて最期の夕焼けを君と眺めて、最期の星空に願いを託すだろう。どうか次の世界では君と幸せになれるよう。

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