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#幽霊の日 #twnovel 「本当にないんだね」「足?」「あんなに綺麗だったのに」「でも壁通れるし、浮けるし、前より随分楽よ」「でも手は繋げなくなったね」「ハグも出来ないね」「こんなに近くにいるのにね」「あなたの体温も分からないわ」「…会えるなら幽霊でも良かったはずなのになぁ」



#twnovel 沸き上がる入道雲の行く末は、割れんばかりの雷鳴と溺れそうなほどの雨模様。それは僕の君への感情と良く似ている。膨らむ不信感、見失った愛情、あとに残るのはきっとぬかるんだ地面のような、泥だらけに汚れた僕だけだ。虹なんて見えるものか。上を向けない僕の目になんか。



#twnovel お揃いのマグカップを割ってしまった。君との距離が尚更遠くなってしまうような気がして、悲しみと寂しさが臨界点を突破する。深い青の海が私を連れ去ってくれたらいいのに。そうやってあの人の住む街へ流れ着けたら、いいのに。そうしたら私の中の青色も少しは薄まるかもしれない。

((小説書きさんへの色お題(3つの言葉全て使って小説)

1.「マグカップ」「遠い」「青」)



#twnovel 泣き顔すら愛しくて仕方がなかった。偽りの愛情を注ぐように見せかけている自分は、なんて酷い男だろうと思った。が、どうしようもない。自分はこういう駄目人間なのだ。開き直るとまるで透明人間の心地だ。君は誰を愛しているんだろう。それは本当に僕なのか?答えは返ってこない。

((小説書きさんへの色お題(3つの言葉全て使って小説)

2.「泣き顔」「酷い」「透明」)



#twnovel 「絆創膏、持ってない?」私はわざとらしくあなたに尋ねる。「ごめん、持ってなくて」すまなそうに縮こまるあなたがいじらしくてより一層好きになる。「いいの、気にしないで」「でもこんなに痛そうだ」「なら握っていてくれる?」血が滲んでいく。赤があなたを染める。なんて幸福。

((小説書きさんへの色お題(3つの言葉全て使って小説)

3.「絆創膏」「滲む」「赤」)



#twnovel 可愛らしい小さな小石を見つけた。君に似合うと思い、喜ぶ顔が見たくて拾い上げたそれは妙に美しく輝いた。「拾ったんだ。綺麗だからあげる」「…これ、誰かの落し物じゃない?こんな綺麗なピンク色の石、きっと高価なものよ」自分の無知さを恥じる。「有難う。その気持ちが宝物よ」

((小説書きさんへの色お題(3つの言葉全て使って小説)

4.「石」「綺麗」「ピンク」)



あなたの服が欲しいと懇願した。普段傍にいられない代わりに、香りだけでも手元に置いておきたかった。 #twnovel 懇願されて悪い気はしなかったが、黒くて意地悪な気持ちが湧き上がる。嫌だ、とだけ答えると君は涙を浮かべる。どうして、の答えは一つだけ。「服よりいいものを渡したいんだ」

((小説書きさんへの色お題(3つの言葉全て使って小説)

5.「あなたの服」「欲しい」「黒」)



#twnovel 「月夜、観覧車の頂上で殺して」君のそんな願いを叶えるべく真夜中の遊園地へ。思い残すこともなく大枚を叩いて貸切のラストデート。笑顔の係員達は今から行われる惨劇を知りもせず、どうせプロポーズ辺りだと思っているがあながち間違いではない。黄泉の国への新婚旅行を始めよう。

(@OdaibOt 月夜、観覧車の頂上で殺して)



#twnovel さっきまでの快晴が嘘のように雷鳴が轟いた。来る、嵐が。はためく洗濯物は太陽と柔軟剤の良い香りに満ちている。湿った空気に似合わないほどに晴れやかな衣類はほんのりと熱を持って、今にも旅に出そうだ。来るんだ、嵐が。遠い何処かではもう雨が降り出しているのだろう。



#twnovel 心の何処かでは期待していた。このコンクリートジャングルでなら、君に見つかりはしないんじゃないかって。でもダメだった。また見つかっちゃった。

「何処にも行かないって言ったよね?」

壮絶な笑顔はビルの影を纏い、僕を飲み込んでいく。これでいいんだ。一緒に還ろう。

(お題 ビル)

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