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#twnovel 青々とした葉を大量にミキサーに詰め込む君を眺めていると睨まれ怒られてしまった。約束をすっぽかし一日中眠っていた僕への罰ゲームを張り切って作っているところらしい。僕が野菜嫌いなのを知っているのだから意地が悪い。いいさ、かかってこい。それで君の笑顔を見られるのなら。
(水原鍵子さん(@Kagiko_Mizuhara)よりお題「モロヘイヤ」)
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#twnovel 「愛してる」「嘘ばっかり」「じゃあ愛してた」「あっさりと言うのね」「君だって。過去の話にしたんだろ?」「そんなこと…もう。忘れてしまったわ。あなた、底意地の悪い人ね」「君には勝てないけどね」「そういうところが嫌いなの」「僕は好きだけどね」「全く。あなたって人は」
(ニセオジロさん(@niseojiro)よりお題「『もう。忘れてしまった』」)
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#twnovel 牡丹の花のように美しくありなさい。さすればいつかきっと、あなたを迎えにやって来る人が現れるから。そんな世迷い言を信じた私が馬鹿だった。私の愛する人はいつだって誰かの物。だから私、決めた。この鋏で断ち切るの。零れていったアイラブユー、あなたの心の臓に刻み込むわ。
(@OdaibOt 牡丹、鋏、アイラブユー)
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#twnovel 神童だ、麒麟児だと持て囃されてきた美少年がある日嘆いているのを目撃した。見てはいけないような気がして咄嗟に目を逸らしたが遅かった。「今、見てたよね?」それは美しさの欠片もないおぞましい姿。だが同時にとても神聖で。僕は。
少年を飲み込んだ化物は今日も美しく微笑む。
(カラスさん(@Tlatlauhqui)よりお題「麒麟児」)
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#twnovel 箸が転んでも可笑しい年頃、なんてよく言ったもので、私達は毎日、それこそ箸を転がしただけでも大笑いしているような日常を過ごしていた。忘れてはいけなかったあの頃の記憶。忙しい日々の中で端に追いやられたまま埋もれていた恋しさ。会いに行こう。あの橋を渡って。大人の君に。
(リオさん(@rio_create)よりお題「はし」)
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#twnovel 大切な相棒と毎晩冒険に出かけていた。ママにも内緒、秘密の戦い。火を吹くドラゴンをやっつけたり、ノロマなゾンビを嘲笑ったり。僕が窮地に陥ると必ず相棒は助けてくれて。今はそんな空想なんかしない。相棒はこの掌の箱に広がる世界。ねぇ。いつからこんなつまらない顔をしてる?
(いろりんさん(@sousaku128)よりお題「ぬいぐるみ」)
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#twnovel 火花が散るような激しい車の激闘を手に汗握りながら見ている彼を、私はコーラ片手に見つめている。彼が気付くか気付かないか、彼と目を合わさずにいつまで見ていられるかの私だけの無意味な耐久レース。あーあ。最高にクレイジーな夜明け。欠伸を噛み殺して、ぬるいコーラを呷る。
(でんさん(@DN_9A0)よりお題「カーレース」)
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#twnovel 多分だけどあいつは私が好きだし私もあいつが好きなんだろう。でも近すぎてこれが恋から来るものなのかなんて判別が出来なくなっている。中途半端なドキドキと理解不能なチクチクが私を毎日悩ませているのに、あいつときたら。またそんな顔して笑ってる。私が攫われても知らないよ。
(柑奈さん(@kana_kana_katu)よりお題「幼馴染みとの恋」)
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#twnovel 高く高く積み上げたそれを崩すのは容易いことだった。ぼろぼろと落ちていくのを見るのは最早快感でもあった。美味しい奴等を舌で舐めて捕らえる罪の味に舌鼓。本当はそんなことないはずだけど、ほんのりと甘くて、これだから暴くのは辞められない。逃げ惑う彼等を食していくのは。
(せいらうんじのすぎはちさん(@teraiapeta)よりお題「蟻塚」)
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#twnovel 刻んでも刻んでも、どうしてこんなに大きな塊のままなんだろう。料理が下手な自分を恨めしく思いながら、ひたすらに玉ねぎを刻み続けている。ああ、もう、本当にどうして。目の前が滲んで良く見えない。思わず擦って、余計に滲みた。泣きたくなんてないのに。玉ねぎのばかやろー。
(水無月十六さん(@jomasan66)よりお題「玉ねぎ」)




