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291〜300

#twnovel 助けて、と伸ばされた腕を無視したまま丁寧に丁寧に削ぎ落とす。骨の削れる音が恐ろしい?なら特別な耳栓をどうぞ。脳味噌まで届くはず。辛い現実を見てしまう目なんて要らないよね。ゼリーみたいで美味しそう。煩い舌は抜いてしまおう。ほら、これで可哀想な「君」はいなくなった。



#twnovel 悲しみの種を大切に育てて一体全体何になるというの。君の涙を吸い上げて逞しく伸びる茎の先についた、丸々とした蕾が弾ける時を待つのかい。それが如何に無駄で哀れなことか、まだ気付かないのかい。それが開く時にきっと君は死ぬよ。溢れた苦悩に潰されて無様に独りで死ぬんだよ。



#twnovel 耳を塞ぐ。世界の雑念から逃げ出すように。赤信号。躍るライト。本当に逃げたのは僕でしたか?誰かの夢の続きに存在しているような刹那を足蹴にして、紡いだ言葉の向こう側に何があったというのか。輝く未来なんて何処にあるの。思っていた通り流れる赤と黒が僕にはお似合いでした。



#twnovel 画面の中のアイドルに自己を投影するなど馬鹿馬鹿しいにも程がある。それでも愛らしいその姿とデフォルメされた少女性が象徴する永遠を欲して止まない喉奥で声にならない叫びが止まらない。僕も君に愛されていたかったんだ。君がこの世界で唯一愛でてくれる人形になりたかったんだ。



#twnovel 息が止まりそうな一瞬の風の後、青空の下、晴天の煌めきと生温い初夏の空気に染まった君の頬に気付いてしまう。嘘だろう、冗談だよね、と叫びたいような、やっぱり、知ってたよ、と駆け寄りたいような。美しい記憶に閉じ込めて真実へと熟成すればいい。今はとても苦くても、いつか。



#twnovel その振り翳した拳を振るうことは本当に正しいのだろうか。過剰な攻撃は果たして誰かを守る盾になりうるのか。優しさで悪を滅することは出来ないが苦しみを背負う必要もない。誰かの在り方は重ならない。それでも共に歩むのは、そこに絆を結ぶのは、愚かさ故なのかもしれない。



#twnovel 悲しみに優しさを混ぜて、悔しさを閉じ込めるように捏ねていく。少しの怒りはエッセンス。憧れと憎しみを織り交ぜたもので包み込んでしまえば、それは泥団子に良く似た何かの出来上がり。汚くて、とてもじゃないが食べられない。じゃりじゃりと噛み砕けばきっと鉄の味がする。



#ヘキライ 「終末のご予定は」「特にありません。あなたは」「奇遇ですね、私もです」「良かったら一緒に過ごしませんか」

「逆に私で良いのでしょうか」「この際なのでお伝えしたいのですが私、あなたのことをずっとお慕いしていて」「まぁ、奇遇ですね」「では」「一緒に迎えましょう、終末を」



#夜空の舞台

オリオンの輝きを足場にして、月の光がスポットライト。主役は2人もいらないの。ドッペルゲンガー、殺して沈めた夜空の隙間。もっと見て、わたしを見てよ。星座が奏でる物語なんて忘れてしまおう。わたしはひとり、あなたもひとり。蠍の心臓が蘇る前に温かな寝床へと還りましょう。



#twnvday あるようでないような、なけなしの休日を使って君に会いに行く。こちらの桜はもう散ってしまったけど、あちらはどうかな、なんて久しぶりの逢瀬に否応なしに胸が高鳴っている。やっぱり連休を取れば良かったかな。もうすぐ乗っている新幹線が脱線する。君に逢えるのも、あと少し。

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