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絶望が背後に迫ってきたなら耳を澄ませてみてください。ちり、ちり、と鈴の音が聞こえませんか。振り向くといるはずです。虹を瞳に閉じ込めた誰かが。手の結晶をあなたの頭上で少し砕くと海が溢れ出す。闇は洗い流され希望が満ちることでしょう。あなたは覚えていなくともずっと見守っているのです。

(金魚草は希望を作る職人です。鈴を使って作っていきます。瞳の色は虹色。海の結晶を持っています。夏を作る職人と仲が良いようです。

#幻想職人

https://t.co/OE5ex7MGnv)



#窓枠水槽 もっと。もっと沈み込んで。深く。暗く。ずぶりずぶりと。溶けるように。私の細胞を解いて放して。そうやってゆっくりと死に絶えた暁にはあなたの悲しみに辿り着くことが出来るでしょうか。もう温もりを失くした私達に残されたのはこんな道しかないなんて。窓の外では雨がまた一段と強く。



もう明けないと思うほどに真っ暗な闇。突如闇夜を切り裂く流星に願うのは、大切な誰かの笑顔だけ。戦いに敗れた騎士は果たせない約束に涙を流す。可憐に笑え、プルメリア。そして願わくばその美しさを失わず、穢されず、ただ己の為に咲いていて。氷砂糖の甘さに震える前に。鋭い鷲の瞳に囚われる前に。

(金魚草は何で出来てるの?

墨を流したような闇と鮮やかな流れ星。大切な人の喜びに騎士の嘆き。プルメリアに氷砂糖、そしてイーグルアイ。そんなこんなで出来てるの。

#貴方を作るなにもかも

https://t.co/akOdrSiTOo)



私からすればあなたとの恋路など、残酷とは程遠い愛で、それがより一層私を捕らえて離さないのだと思います。今まで刹那の恋に身を焦がしていたというのに、あなたったら、情けない程に私に首ったけなのですもの。駆け引きなど何処に必要です?なのに私を締め付けるこの痛みは何処に由来するのかしら。

(@odai_bot00 残酷とは程遠い愛)



#窓枠水槽 呼吸が浅くなっている。浅瀬に打ち上げられた人魚もこんな感じだったのかもしれない。ぱくぱく。それは空気を咀嚼するだけだ。助けてあげようにもここには水なんてないんだ。彼女に忍び寄る死の足音を阻むことなど出来やしない。僕の水分をまるごとあげるのに。瞼の窓枠を波が押し流した。



#twnovel それの枯渇は切実だった。溢れ出ていたはずの泉はいつの間に錆び付いたのだろう。死んだ魚のような穢さで浮かんでいるのは、苦痛と羨望と焦燥。ああ要らないよそんなもの。捨てたはずのそれらと向き合わなければ取り戻せないのか。僕の言葉よ帰っておいで。君がいないと僕は無力だ。



#twnovel 優しさのシャワーがあるのならば迷わず浴室に向かうのに。現実の風呂場に転がっているのは、怠惰と幼い恐怖だけ。昔信じた幽霊だとか、知らない誰かの足音だとか、そんな他愛ない何かが徒に脳天から肺を直撃するものだから。僕は何度も振り返る。君がいないことなど知っているのに。



#twnovel からっぽの自分を振って、振って、出てきたのは何の価値もない薄っぺらい言葉の落し物だけで、それが如何に絶望的なのかを誰かに説明したり訴えたりすることも出来なくて、無言の僕はどれほど滑稽で不気味だろう、問いかけるにも空欄を埋めるだけの熱も生まれないし、だから、僕は、



#twnovel 腐臭と良く似た欲望の馨りが僕に迫って離れない。飲み込まれない為のおまじないは誰かへの呪詛を吐き散らすこと。そうやって丑三つ時の僕等は穢れていくのだね。あいつもそいつも嘘ばっかりの惨めな道化師の癖に。朝になれば全て幻。それでも世界を呪う僕が、僕だけが異端なのだろ?



#twnovel ひたり、ひたり。絶望が背筋を舐め上げる。すぐそこに、奴はいる。私の斜め後ろでにたりにたりと笑いながら、私が麻痺して狂ってしまうのを待っている。少し前の私ならば負けていた。手首に刃を当て、泣き喚きながら救いを渇望していた。あの情熱は今や何処へ行ったのだろうか。

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