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201〜210

#twnovel 何かを失くしてしまったことに気が付いた。でもそれが何なのかは分からないまま時間だけがどんどんと飛んでいって僕の右手はひたすらに焦って、左手首の内側だとか懐いてくれてた猫の腹の中だとか君の頭蓋の中だとかを探してみるのだけど、残ったのは血塗れの両手だけで僕は哭いた。



『思春期』

私の瞳はどうしてしまったというのだろう。ある一点から目が離せなくて、呼吸ばかりが増えていく。浅い息継ぎ、深い溜息。二酸化炭素製造機の私のことなんか知らない君は今日も眩しく輝いている。輝く、だなんてそんなの錯覚の癖に。目を奪われて仕方がない。塞ぐことすら出来ないんだ。

(立花つぼみさん(@ha_na_ha_)の絵に文章をつけて)



#twnovel 今日も君の為にいそいそとレトルトを用意する。君の歪んだ頭を支える体は何とも頼りない。自分で食べられないなら幾らでも食べさせてあげるから、どうか口を、目を開けて。もう一度一緒に食事をしようよ。君の声が聞こえない部屋はとても空虚だ。ねぇ、ねぇ。また話をしようよ。

(『RTRT』より)



#twnovel どうしたの。おなかがすいたの。それは困ったね。あなたのお顔、とても美味しそうに見えるわ。なら是非とも味わってお食べ。ありがとう、これで飢えずに済んだ。じゃあ私も。俺にも。はいはい皆さん順番に。押さないで。皆さんの笑顔が僕の力の源。そうして残ったのは愛と勇気だけ。



『Temptation』

私が髪を切らないのはあなたに褒めてもらったから。今日も大切に手入れをして、あなたが大好きなコロンを振り撒く。どんどん虜になって、私から逃れられなくなればいい。魔性?上等。独占欲?何が悪いの。骨抜きにして私なしじゃ生きられなくしてあげる。羽ばたけ、私の蜜。

(立花つぼみさん(@ha_na_ha_)の絵に文章をつけて)



私は影になった。苦しかった。寂しかった。現実から逃避するにはこれしかなかった。宙ぶらりん。胡散臭く泣くあいつだ。なんて嘘に塗れた涙なんだろう。惨めに騙されてこんなところでまたひとり。もうSOSも出せない。誰にも認知されない。何故こんなことに。首の伸びた自分とあいつを睨み付けた。

(…Zzzさん(@2095_zzZ)の写真に文章をつけて)



#twnovel その日神様と呼ばれた何かが天から落とされ消滅した。人々は嘆くどころか歓喜した。これで我々は解放された!しがらみも征服も、何も我々を縛り付けない。困ったのは空に棲むモノ達だった。神から提供された雨粒を地へ投げる役目のモノ達。やまない雨は無くなった。全て死んだのだ。

(キャスお題 『やまない雨は無くなった』)



#twnovel 君と共に生きていけたらそれで良かった。血と泥に塗れた腕を絡ませて歩き続けなければならないとしても。破滅した世界の中で僕等はまだ息をしていた。君の温もりを感じて、僕の罪深さを呪って、何処までも、何処まででも。いつか僕等は目の当たりにする。己の腐敗を。その日までは。

(キャスお題 『破滅した世界の中で』)



#twnovel 空を裂いて逢いに来たよ。君だけを目掛けて、君の香りを頼りに、光の速さで体当たり。君は驚いてお皿を割った。サプライズ大成功だと笑ったら、やりすぎだと怒られた。そんなぁ。ごめんね、これあげるから許して。君は再び驚いて、でも今度は微笑む。素敵。虹の雫をブローチにして。



#twnovel 文字が生きて踊る世界のあちこちで今日は珍しい言葉が飛び交った。『久しぶりだ』『怖い!』『テンション上がる〜っ』僕の頭上にも雷鳴が轟いた。薄い桃色の蕾達が怯えているように震える。窓に打ち付ける雨粒のドロップ。四月に稲妻・シンドローム。君もこの空を見ているだろうか。

(カレンダー卿さん(@nakaniwa_kouka)のお題 『四月に稲妻・シンドローム』)

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