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気が付いたら俺は真っ白な空間にいた。


「気が付いたかね?|蓮杖琥珀君≪れんじょうこはく≫君。私はいわゆる神といわれる者の一柱だ。君は自分が何をしたか覚えているかい?」


俺は確か原初の悪魔というやつらが行った蠱毒の実験の最中だったはずだ。そして妹の美和やみんなが死んでしまった。美和が死んだところまで覚えているがその後の記憶がないな。どうなったんだ?


「どうやらその様子だと、君は自分が何をしたのか覚えていないらしいな。しょうがない説明するとしよう。君は妹が死んだあと呪いの力が暴走したんだ。まああれは呪いの力というよりは闇そのものだったけどね。君はその暴走で、あの世界にいた人たちを殺したんだ。全員ね。だから原初の悪魔たちは、実験が終わったことから君を自分たちのもとへ召喚した。召喚された君はまだ暴走状態でね、原初の悪魔たちを皆殺しにしたんだよ。」


何?どういうことだ?俺があの実験で生き残ったというのか?そんな記憶はないぞ。


『ヒヒヒ、当然だろ?あんたは眠っていたんだ。眠っているときの記憶なんてあるわけないだろ?言ったじゃねえか俺に任せれば全てを壊してやるってな。覚えてないのか?相棒。』


いきなり声が聞こえてきた。目の前にいる神の声じゃない。あたりを見回してみても何もいない。


『俺は相棒の中にいるんだぜ?見えるわけないだろ。あとこの会話はあの神っていうやつには聞かれてないぜ。気付かれないようにした方がいいぜ。』


どうやら神には俺があたりを見回したことはここを警戒してのものだと思われたらしく、


「安心してほしい君をどうこうするつもりはない。まあいきなりのことだからこんがらがるだろうから、しばらく時間をあげよう。一時間したらまたここに来る。そしたら君についてどうするのかを話そう。」


どういうことだ?俺についてどうするだと?


「そろそろ言葉を発してほしんだけどな。わけわかんないという顔だね。君は原初の悪魔を殺したんだ。当然だろ?じゃあじっくり考えて。」


そう言って神は消えていった。


『あいつはどうやらいなくなったみたいだな。混乱しているようだから何があったのか説明してやる。つってもあの神が話した内容と大して変わらない。相棒は全て憎んだことによって、俺が生まれた。俺はもともと相棒の中に存在する闇だったんだが、蠱毒のせいでというかおかげで?すべての闇を司るもんになった。あいつらが行った蠱毒っていうのは、殺したら殺した分だけ自分が殺した奴の闇を背負うことになってやがった。普通は殺しても自分が殺した奴の闇は背負わないんだがな。だが蠱毒のおかげで相棒が殺した奴らの闇も背負うことで俺は闇を司るやつになった。』


だが、一億人の闇だけで闇を司る存在になれるのか?そもそも俺がすべてを憎んだときはそんなに闇を背負っていなかったはずだ。


『鋭いな相棒。確かに相棒がすべてを憎んだ当初の俺は不完全だった。だが、それでもあの世界にいた奴らを殺すには十分な呪いの力というか闇の力があった。だからあの世界にいた奴らを殺して完全な闇を司るものになったわけだ。あの世界は蠱毒のために原初の悪魔たちが作った世界だ。だから蠱毒の実験を円滑に行えるように、呪いの力の目覚めやすくするように、負の感情が集まりやすくなっていたんだ。あの世界は様々な世界から負の感情が集まっていたんだ。あの時、相棒が放った負の感情はこの世界に集まってきていた負の感情を取り込んで俺ができたわけだ。』


なるほど、けど香澄がしんだ時からお前は俺の中にいたんじゃないのか?


『それは香澄や他のみんなが死んだことで相棒に深い闇ができたんだ。このときはまだ相棒の中にいる相棒の闇だった。けど美和が死んだことによって他の奴らと混ざり合ったってわけだ。』


『これからどうするかは相棒が決めな。俺は相棒に任せる。』


そう言って闇の奴は俺の心の奥深くに行ってしまった。


そのあと俺は今後のことについて考えていたら、一時間たったらしく神の奴がやってきた。

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