プロローグ4
この話はグロい話なので嫌な人はすいませんでした。
あれから四日が立った。正確にはずっと空が暗いのでわからないが、四回寝たので四日ということにした。俺たちは次の日に水が飲める場所つまり川に行くことができたのだが、近くから人の話し声が聞こえたので五分もしないうちに川から移動することになった。
しかも近くの水が飲める場所にはもう誰かがいて、それからずっと何も食べることも飲むこともできずにいた。
だから俺たちは限界だった。その日の寝る前に妹の美和とその友達の千亜が寝ている間に他のみんなに人を殺して食べようと俺は提案した。香澄と彩は最初は反対していたが人以外に食べるものもなく生きていくにはこの方法以外ないことは理解していたらしく最後は折れた。
次の日起きてすぐに美和と千亜に人を殺して食べることを話した。最初は話さないでおこうということになっていたのだが、元気と正輝、香澄、彩が話した方がいいと反対したので話し合った末に話すことにした。
初めての人殺しは意外と簡単だった。俺たちは俺たちみたいにまだ人殺しをしたことのない人を狙った。俺たちは十一人いるから一人が囮になって他の十人が隙を見て嬲り殺した。みんなで囲んで道にあった石や岩などを使ってひたすら殴った。そして最初は死にたくないなどと口にしてじたばたしていたが、一分ぐらいたって動かなくなった。けど、まだ生きている可能性がまだあったのであと一分ぐらい殴り続けた。
そして俺たちは飢えていたこともあり一心不乱に死体を食べあさった。初めて食べた人の味はとても血なまぐさいものだったが、すんなりとのどを通った。だがそれと同時に自分の中に黒い何かが広がっていく感じがした。そして黒い何かが広がっていく感覚は人を食べるたびに大きくなっていった。それから俺らは二日周期人を殺して食べるようになった。
二回、三回と繰り返し人を殺すとだんだん人を殺すという行為に慣れてきた。たぶん生きるためだという理由があったからだと思う。
十回を数えるころにはどうやったらうまく人を殺せるかを考え始め、さらに十回を数えると岩を砕き刃物を作り、石をけ磨き鋭利な刃物を作った。そして誰一人として欠けることなく一年を生き抜いた。
なぜ一年かわかったかというとやはりあの原初の悪魔の恐怖を感じる声がこの世界に響いたからだった。
『みんな~~~、一年ぶりね~~~。あなたたちはこの暗い世界の蠱毒に一年生き抜いたのよ~~~。今生き残っている人は六千七百二十一万二千五百九十三人よ~~~。』