表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

男と彼女と彼氏シリーズ

男と彼氏

作者: 阿井 亜斗
掲載日:2026/02/12

「彼女と彼氏とついでに男のその後」の続き。

「テロリストになっちゃって~。」


 前に国際指名手配になってはいなかったか。

 いや違うか、彼女と一緒にいたときに言っていたのは大統領か。


「出世と転落の乱高下が激しすぎないか。」

「そうかな~。」


 俺と男がいる場所は、ファミレスだ。

 高校時代に彼女の勉強を見るときでよく行ったときのことを思い出し、少し笑みをみせてしまった。


「あ~、彼女のこと思い出してたでしょ~。」

「こんな話きかされて癒しを求めて思い出してもいいだろ。」


 そう。

 テロリストになったなんて話を聞かされたら。


「いやさー、大統領になったあとになんか失脚しちゃってさー。一緒に逃げてきた人たちが、『こんなにあなたは国につくしてきたのに!』って怒っちゃって。なんか勝手にクーデーターのリーダーとして祭り上げられて、いつのまにかテロリスト認定されてたんだよね。」

「そうか。」


 そんなやつがなぜ日本に入国できるんだ。

 そんなことを思いながら、ふっとファミレス内を見てみたところ近くに人がいない。

 恐らくこの男の信奉者が、人払いをうまい具合にしているのだろう。


「君は俺のことを止めたりしないよね。」

「言ったところでお前は俺の言葉に興味がないだろう。」


 彼女の言葉以外。

 自分の彼女を思い出しながら、そのようなことを思った。


 顔と人当たりがよく天才・・・というか悪魔じみてた頭の切れととび具合がぴか一の男は、彼女の言葉は聞きとりあえず事後処理などしていた。

 と言っても解決になっているのかは、わからないが。

 まるで、猿の手のようだ。

 ほしいものを願って願いが叶っても、どこかで叶った願い分マイナス分のことが起こる。

 事故や身内の不幸などが起こるのだ。

 

 まあ、大統領にこの男を祭り上げた国は自業自得なところもあるが。

 よくわからない、外国人を祭り上げればそうなる。


「そんなことないよ。君のことも大好きだよ!先に会ったのが彼女だから、頭一つ分彼女の方が上だけど。」

「思ったより俺への好意が彼女とそんなに変わらないことに驚いた。」


 彼女は知らないだろうが、こいつは俺に会いに来ることがあった。


 初めてちゃんと男と話したことがあるのは、高校時代に彼女と一緒に帰った時だ。

 人当たりがいいこの男は、誰と話しても不快な印象を残さない。

 俺は元から陰キャ気味なため、毎年クラス替えし友達をつくらなければいけないことが結構負担だったので、この男の態度にありがたさも感じたが、人当たりがよすぎて俺には近寄りがたかった。

 ひねくれた思いだったのだろう。


 彼女とは高校時代に席が隣同士になり、最初のほうは話しかけてこなかったが、慣れたのか彼女から話してくれるようになった。

 それがきっけでほかの同級生とも話せるようになったのだ。

 俺はどこで彼女のことが好きになったのかは思い出せないが、何気ないことがきっかけだった気がする。

 何気ない仕草や話し方で、好きだなと思ったのかもしれない。


「あーあ、俺のほうが先に好きだったのにな~。」

「お前にチキンなところがあったことに感謝するよ。」


 でなければ、こいつが彼女と付き合っている可能性が高かっただろう。


「チキンなことは置いておいて、告白しようとは思わなかったのか?」

「それ、君が言う?」

「まあ・・・。」

「まあいいか。・・・彼女が俺の横にいるイメージがわかなかったんだよね。むしろ君の隣に並んだ時にしっくりきたというか・・・」


 ここが、こいつの可哀そうなところなのかもしれない。

 能力が高いのに自分が幸せになるビジョンが見れない。


 そのため、教祖や指名手配犯や大統領からテロリストになるのかもしれない。


 ・・・いや、やっぱりその立場になるのはおかしい。


「とりあえず、テロリストの件についてはどうにかしろ。」

「ふーん、わかった。」


 領収書を持ちながら席から立ちあがる男。


「彼女によろしくね~。」

「会いにいかなのか?」

「急がないといけない感じかも。」

「そうか。」


 コーヒー飲み終わったら俺も行こう。


 数歩いったところで、急に男が振り返った。

「俺、彼女がいなかったら、君を彼氏にしたかったぐらい大好きだよ。」

「はっ?」


 思わず疑問符をあげたところで、

「でも、推しと推しがくっついたら見守りたくなるのが、正しい推し活じゃない。」


俺と彼女は男の推し活対象らしい。


「・・・彼女と俺がお前の推しでよかったよ。ただ、あんまり信奉者たちにおれたちを監視させるなよ。」

「監視ではなく見守っているんだけどなぁ。わかった、1週間に4~5回だけぐらいにしてもらうよ。」

「多っ!週休2日間制なのか!?」


 監視されているだろうなとは前から思っていたので、確信を得るために言ってみたのだがやっぱりそうなのか。

 この男とつながっていることで、俺たちの周りが不穏になるために監視しているのもあったのだろうが、趣味も兼ねているのか。


「もう少し監視の日数を減らしてくれ。週1~2回の1時間ぐらいに。監視されているこはあきらめたくないが、あきらめるから。」

「え~。推しのことは毎日知りたいじゃん。365日見守りたいんだよ。」


 監視の回数の交渉をしていたが、最終的にいま自分はテロリストだからと、意味が分かるがわかりたくない言葉で結局は1年間ずっと監視もとい見守りをされていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ