第13話 最低でキラキラな世界
「……え…っ、どういうこと……?」
「お前は連れていかない。ここで置いていく」
……何それ?
「え……え……? よくわかんない……何で……? 俺…」
「ピート。こいつには、はっきり言ってやらなきゃわかんねぇよ」
ピートさんの後ろから歩いてきたネイトに、頭を小突かれた。
「お前はもう、用無しなんだよ。餌くれてやったら、そこそこ役に立ったから使ってやってたが――それも今日で終わりだ」
「な……なんだよ…………それ……。だって……だって、今まで…」
「元々、お前を拾うことを決めたのは隊長だ。オレたちは、そもそも反対だった」
何で……。
「『羽根無し』なんざ、冗談じゃねぇってんだよ。正直、隊長の気まぐれには迷惑してたぜ」
なんだよ……ネイトのやつ……。
……隊長のことまで悪く言って……。
「その隊長も、もういねぇ。これからは、オレが代理を務める。――まさか、隊長代理の初仕事が『羽根無し』のお荷物をクビにすることとは思わなかったけどな」
今までのは全部、うそだったの……?
顔が熱い。
耳が詰まったみたいになって、胸がうるさいくらいドキドキしてる。
「隊長には世話になった。後始末ぐらいは、してやるさ」
……なんだよ。
「なんだよ、それ!! ……痛ッ!」
ネイトの胸を突き飛ばそうとしたら、よけられて腕をひねられた。
「はんっ! お前みたいなガキは、戦場じゃクソの役にも立たねぇってんだよ! これで、わかっただろうがっ! ああっ!?」
「痛…ッ! 痛いっ! ぁあぁぁっ!」
だれも止めてくれない。
ピートさんも、ジャンさんもリゾーリさんも。
リーナさんまで。
……何で……?
「ひ…っ……うぅぅ…っ。……な…んで……みんな……」
「……チッ。これだからガキは始末が悪ぃ」
うるさい……お前なんか……。
「リーナさん……。リーナさんも、なの……!? リーナさんも、最初から俺のこと…ぅあッ!」
リーナさんに声をかけようとしたら、腕を放して俺の正面に立ったネイトに肩を蹴られた。
泣いてる顔なんて、かっこわるくて見せたくなかったけど――
でも、どうしてもリーナさんにだけは聞きたかったのに。
「いつまでも馴れ馴れしいんだよ、薄汚ねぇ『羽根無し』がッ!」
足の裏で思いっきり強く押すみたいにして蹴られたせいで、地面に打った脇腹がすごく痛い。
「ここから南に下りたところに村がある。そんなにママの代わりが欲しけりゃ、そこに行くんだな。オレたちにガキを殺された母親でもいりゃ、拾ってくれるだろうぜ」
悔しくて…………悔しくて、悔しくて……。
すぐにネイトに殴りかかってやりたいのに。
仰向けに倒れたままの身体は、自分のじゃないみたいに動かない。
リーナさんが何か言いかけた声が聞こえたけど、ネイトが強い口調で言った何かでかき消された。
でも……そんなの、もう……どうだっていいんだ。
全部うそだった。
これまでのこと……全部。
オレを助けてくれたのも、ただの気まぐれで。
みんなして、俺をいいように使ってただけだった。
そんなことにも気付かないで俺……。
……うれしかったのに……。
「……何だよ……何だよ、みんなのバカ…………ちくしょぉぉ…っ……」
みんなの足音が遠ざかっても、仰向けに倒れたままの身体は相変わらず動いてくれない。
仰向けのまま見えていた森の木の葉っぱが、どんどん歪んだ。
葉っぱが風で揺れて。
木漏れ日で、歪んだ景色がキラキラ光って見える。
こんな世界――ちっとも綺麗じゃないのに。
バーニーいじめられております(´・∞・` )作者のせいです
最近ずっと重めのお話で、ついてきて頂けるか心配(´・∞・` )ぷぅ
療養明けでメンタルが戻りきっていないのか、作者自身がちょっとしんどくなってます(´・∞・`;)あらまぁ
逃げで「あざらし子ちゃん」書き殴ったりしてます(´・∞・` )こっち終わらせんかい
近々「あざらし子ちゃん」更新するかも(´・∞・` )こっち終わらせんかい




