コント「奇跡の神社で神頼み?!」
コント 初挑戦です。
ブツブツブツ・・・・俺は幸せ者だ
体は健康、体脂肪率も13% 背も高い、183cm 顔だってイケメン、醤油顔、上等な醤油顔、褒めらる事が多い、マユゲが整っててキレキレの目力で。
ブツブツブツ・・・・俺は幸せ者だ
運動だって得意、走っても良し跳んでも良し、球技でも良し武道でも良し、大体なんでも器用にこなせる、懸垂は15回以上できる。棒高跳びだって初体験で3m跳ぶ。
ブツブツブツ・・・・俺は幸せ者だ
仕事も順調、収入やボーナスは毎年最高値更新!出世街道まっしぐら、ノンストップ超特急!評価も高い、オフィス街を颯爽と歩く、ライトブルーのスーツに薄茶色の革靴で。
業界でもそこそこ知られてきており、そろそろ独立なんて・・・とか考えてる、もう世間が俺を放っておかない、情〇大陸からオファーが来そうな予感。
ブツブツブツ・・・・俺は幸せ者だ
可愛い嫁さんが家で待ってる、まず声がちょっとアニメ声で可愛い。
背は高くて、髪が長くて、おしとやかで、スタイルが良くて・・・うん、足首がキュッと締まってて・・・
「肌寒くなってきたから、一緒に寝よっか?」って、布団に潜り込んでくる、ちょっと下の方から。
「いつもお疲れ様です、感謝してます」って、給料日の晩酌に瓶ビールを用意してくれる、上目遣いで。
その水色と白のストライプ柄エプロン、ポニーテールが可愛くて、もう・・・たまらない!
女「・・・あのーーーまだですか?後ろ・・だいぶ並んでますけど。」
男「今、めっちゃ良い所なんです!邪魔しないでください!」
えーーっと
幸せ者の俺は、めっちゃ可愛い嫁さんもらって、えーっと抱きしめて、
えーっとお風呂に一緒に入って・・・・ 愛犬の名前は・・・うーーん、メリー・・・ソファーで映画鑑賞、ホラー映画でキャー! もう最高!
年越しソバとお誕生日ケーキと、クリスマスケーキと柏餅とハロウィンを一緒にお祝いしよう! そうしよう! ブツブツブツ・・・
女「・・・いい加減に終わってください、さっきから声に出てますよ!長過ぎますよ!」
男「うっさいなー! さっきから! もうチョコになっちゃえー!!って魔法かけちゃうぞ?」
!!!
男「か・・・可愛いじゃないか、君・・・もしかして・・・いや、まさか、そのまさかだ、願いが・・・」
女「え?何言ってるんですか!? アナタみたいな変なヤツ・・・」
男「その拒絶感、まさにヒロインに相応しい展開! ポ・・ポポ・・・ポニーテールだし!声だって・・・・うん」
女「・・・ちょっと、ヤバい・・・怖いんですけど」
ゴツい男「おい、どーした? ミク!?」
ミクという女「あ!タケシー! ちょっと聞いて、この人変なんだけどー」
男「おーームキムキの彼氏! 褐色の肌に黒タンクトップ!これは・・・殴られそうだね、うん。 アリアリ!」
男「タトゥー入ってる?ある? あー無いか、じゃーちょっと鼻血が出るぐらいで、お願いします! 可愛い巫女さんが、ハンカチもって現れるハズだから!」
タケシという男「何言ってるんだアンタ、早くそこどいてくれよ! 俺たちがお願いできないじゃないか!」
男「うわー残念、見た目に反して真面目か?学級委員タイプかよ! 殴って良いよ! ほら!」
タケシという男「さっき警備員の人あっちに居たから、読んでくるわ、俺」
ミクという女「うん、お願い・・・」
おばさん「ちょっといつまでやってんのよ! もう警備員はうちの人が呼びに行ったわよ!」
男「お!おばさん いい感じじゃないですか、そのパーマ! まさに脇役スタイル! ブティックコーデが抜群に良い!」
パーマおばさん「え・・・褒め・・・え? 何?」
ミクという女「何を訳の分からない事ばかり言ってるんですか?」
タケシという男「そうですよ順番なんで、そこどいてもらえませんか?」
男「ちょっと、待て徒党を組むなよ! 俺が悪者になってるだろ! 理不尽に来いよ!」
男「俺は健気な願いを持つ可哀そうな男なんだよ! そんな俺を理不尽に倒せよ!理不尽に!」
ミクという女「ちょっと何を言ってるのかわかんないです・・・」
タケシという男「必死すぎますよ、アナタ・・・」
痩せた警備員「 あーーーまたアナタですか、何回注意したらいいですか?」
パーマおばさん「え?常習犯なの!? 嫌だわーーー」
おばさんの連れのおじさん「大変なんだね・・・アナタも」
男「オマエラだって一緒だろ! 必死にお願いしたいから、この神社来て、神様に頼み込んでるんだろうがよ!」
タケシという男「・・・でもアナタ・・・・見たところ・・・40過ぎのオジサンじゃないですか・・・」
ミクという女「そう・・・さっき口走ってたお願いも結構イタイですよ・・・」
パーマおばさん「いい歳して恥ずかしいんじゃないの? 大丈夫?!」
連れのおじさん「まぁ、気持ちはわからんでもない・・・がマナーはマナーだから・・・な?」
痩せた警備員「そうです、落ち着いて下さい、ここは皆のお願いの場所ですから」
40過ぎでも必死の男「うるさい! 願いに年齢も立場も、見た目も見栄も関係なーーーーーい!!」
40過ぎでも必死の男「俺は俺は・・・・幸せになるんだ・・・・・!」
謎の声「・・・その願い・・・叶えてやろう・・・」
全員「え?何?だれ?どこから?この声??」
40過ぎでも必死の男「そ・・・その声は?もしかして・・・もしかして・・・」
謎の声「キサマの魂の叫び、しかと聞き受けた。」
必死の男「キタ! この展開! 神様! ありがとう! これだよこれ! ありがとう! 何回も通った甲斐があった!」
神と呼ばれた声「しかし・・・条件がある」
必死の男「条件?! なんだ、そんなの聞いてないぞ? ・・・でもいっか、何でも来い! オラワクワクすっぞ!」
神と呼ばれた声「そこの5人がその分・・・不幸になるんだ、それでも良いか?」
必死の男「え?コイツラが不幸に?そんなので良いの? そんなの簡単じゃないか!」
ミクという女「ちょっと、聞こえてるわよ! なんで私たちが巻き込まれなきゃいけないんですか?」
タケシという男「そうだよ! アナタ酷い!」
パーマおばさん「待ちなさいよ! それはおかしい!」
連れのおじさん「き・・・ききき、君!早まるのは止めたまえ!」
痩せた警備員「わ・・・わたしも関係あるんですかーーー!」
必死の男「ふっふっふっふっふ・・・・今さらもう遅い!」
よし!!
必死の男「神よ!その条件! 断ーーーーーーる!!」
全員「え?!」
神と呼ばれた声「え?どういう事!?」
必死の男「非常に美味しい話だが、 だが断-----る!」
必死の男「俺は他人を不幸にしてまで、幸せになりたい訳ではなーーーい!」
神よ!この俺をみくびるなよ!!!
神と呼ばれた声「・・・・そうか、それはざ・・・残念だ。 ではさらばだ!」
必死の男「・・・あ・・・・あれ、あれ? あれれ!? 」
違う違う違う違う違う そうじゃないそうじゃないそうじゃない
必死の男「アッパレ的な・・・よくぞ言った的な・・・・」
金の斧、銀の斧的な・・・・
なんで、なんで?
必死の男「あれーーーー? なんでーーー?」
ミクという女「え?そういうつもりだったんですか? 感動して損しました」
タケシという男「ホント、そんな事だろうと思った・・・・」
パーマおばさん「世の中そんなに甘くないわよ・・・ね?」
連れのおじさん「良いんだ、偽善だって、君は立派な事を言ったよ」
痩せた警備員「そろそろ・・・どいてもらって良いですか?」
・・・グスッ・・・・グスッ・・・
ウウゥゥゥ・・・ウゥゥゥ・・・
ミクという女「今度は泣いて・・・る?」
タケシという男「良いよ、もうそっとしておいて、俺たちのお願いをしよう」
パーマおばさん「ホラ、ハンカチ貸してあげるから、涙拭いて・・・・」
連れのおじさん「君にだって幸せは訪れるさ・・・・絶対に」
痩せた警備員「 横にズレて頂けるなら、しばらくここに居ても良いですから・・・ね?」
ウウウ・・・ありがとう、ありがとう皆さん、こんな俺に・・・
泣く男「も・・もう俺は・・・シアワ・・・・シアワセ?なの・・・かな?」
ミクという女「そう思えるんだったら、良いんじゃないですか?」
タケシという男「必死なのは伝わってましたからね、そういう意味では僕たちも仲間ですし・・・」
パーマおばさん「そうそう、仲間よ、みんな」
連れのおじさん「さぁ、顔を挙げなさい、いつまでも大人の男が泣いていたらイカンよ」
痩せた警備員 「ふふふ、なんか良い感じですね、これ」
へへへッ!
オマエラ!良いヤツだな! 最高だぜ!
立ち直った男「ようやく願いを叶えたい人間に出会えたよ! 」
痩せた警備員 「そうですね・・・・神様」
神様と呼ばれた男「よし!決めた、そこの4人、願いを言いなさい! 叶えてあげましょーー!」
ミクという女「え?え?え?」
タケシという男「ど、どういう事?」
パーマおばさん「なに?なんなのよ?」
連れのおじさん「アナタ・・・まさか・・・」
神様と呼ばれた男「そうです、オイラこそが! ここの神様だよーーーん!」
警備員改め神の死者 「 ちょっとハシャギすぎですよ! 神様!」
全員「えええーーーっ!」
神様と呼ばれた男「意地悪してゴメンナ! でもオマエラ良いヤツばかりだから!
願い事叶えてやるゼ!!
でも、条件がちょっとあるぞ!」
ミクという女「じょ・・・条件?」
タケシという男「まさか・・・」
神様と呼ばれた男「オマエラが幸せになった分、次に来た人間、4人まで不幸になりまーーーーっす!」
パーマが乱れるおばさん「・・・・そ・・・そんな」
閃きのおじさん「・・・いや、待て! この展開は・・・?」
ミクという女「!! そ・・・それね!」
神様と呼ばれた男「じゃー!ミンナで一斉に願いを言ってくれよーーー!」
全員「せーーーのっ!」
ミクという女「断-----る!」
タケシという男「断-----る!」
パーマが乱れるおばさん「断-----る!」
バーコード頭のおじさん「髪の毛をフサフサにしてくれーーーーーー!!!!」
!!!!
神様と呼ばれた男「おじさん! 魂の叫び! 聞こえたぜーーー! オッケー!!!
それが皆の願いだな!!」
声が低くなったミクという女「・・・おじさん、最低・・・です」
拳をポキポキと鳴らすタケシという男「アナタこそが偽善者じゃないですか」
パーマのズラが取れかかったおばさん「アンタ・・・・見損なったわ・・・・」
髪がフサフサし始めたおじさん「・・・・ち・・・違うんだ・・・違う・・・神頼み・・・髪頼み・・カミ・・・」
警備員に戻った神の使者 「ハイ! 以上で終了でーーーす!お疲れ様でしたー!」
40過ぎの必死だった男に戻った神様「アリガトウナーオマエラー! 最高だぜー!
じゃーなー!」
語り
その後、おじさんの髪の毛は全盛期の江口〇介並みにフサフサのサラサラヘアーとなり、
切っても切ってもすぐ伸びて、そのスタイルを維持したそうだ。
後から参拝した見知らぬ4人はその影響により床屋に行く頻度が2ヵ月に1回から3か月に1回になるぐらい、
髪が伸びるのが遅くなったそうな・・・。
めでたし、めでたし。
登場人物の演技にお任せ感が強いんですが、
なんとなく、吉〇新喜劇をイメージしながら、書いてみました。
お楽しみいただけたなら、幸いです。