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第七話

「天狗? ですか・・・」

「はい。天狗です。」

「あの鼻が長い?」

「そういう目撃情報が多いようです。」

「鼻が真っ赤ッ赤?」

「そう言われています。」

「高下駄履いてる?」

「確かにそういった証言も寄せられていますね。」

「その人、うちわ持ってたりするよね?」

「そのようです。」


「・・・ということは・・・今回の依頼は探し人的な依頼だと考えて臨めばいいのでしょうか? どこかにいるかもしれないお探しの天狗を見つけてきてババアさんたちにお引渡しすれば依頼完了ってことですかね?」 

「いいえ、まずは彼らの生態調査から始める予定ですので、天狗との接触は控えていただきたいのです。ありのままの彼らの姿を観察してレポートを作成するのがこの2人の課題となっております。厚かましいお願いなんですが、冒険者のタケルさんが天狗の捜索活動をする際、この2人をタケルさんのアシスタントとして同行させていただけないでしょうか? その(かわ)り天狗の捜索期間は2週間と区切らせて頂きます。この捜索期間中にたとえ天狗が見つからない場合であっても捜索報酬は全額お支払いします。それからこちらでご用意した報酬額なんですが、2週間で30万をご用意させていただいております。いかがでしょう、やはりこれでは少ないでしょうか。期間中に天狗が発見できた場合にはほんの少しなのですが、成功報酬も上乗せさせていただきます。」

「ふむ、天狗の奴めが見つかろうと見つかるまいと、タケルが捜索さえしておれば報酬30万が頂けるというわけなのじゃな。――――ふむ。のぅタケルよ、わらわには何やらこの依頼面白そうな匂いがするのじゃ。この依頼受けて見ても良いのではないかや?」

「ですね。魅力的ではあります。となると他の依頼との兼ね合いなんですが・・・・・・」

「お前さまよ、ギルドへの納品は週一で良いのじゃろ? 2週間の捜索期間中、何度かわらわの転移術でギルドに通えば良いのではないかや?」

「でも仕入作業もありますよ。顔なじみとなったショップはあらかじめ連絡を入れて商品を取り置いてもらえればあとは転移を繰り返すだけでことは済みますけど、南米熱帯雨林での仕入れが難しくなりますね。誰か荷物を受け取る人が必要になります。」

「なるほど、そうじゃのぅ。ジョニーお前どうじゃ? どうせギルドに()ってもすることなぞ無いのじゃ。タケルの部屋での留守番担当にジョブチェンジせぬかや?」

『今は忙しいからムリだよ。』(脳内補完)

「そうなのかや? ならばディープくんはどうじゃ?」

『所長とおんなじ。』(脳内補完)

「ふむ、お主もかや。こうもギルドが忙しいというのは考え物じゃなぁ。さて・・・・・・

 お前さまよ、山徒の営業所止めにしてもらえばよいのじゃぞ。あの量の仕入なのじゃから多少の融通は聞いてもらえると思うのじゃ。」

「なるほど、言われてみればそうですね。

 bbaさん、捜索期間の2週間はいつからスタートすればいいんでしょう?」

「それでは今日からと言うわけにはこちらの2人もいきませんので、お互いに可能な時期を擦り合わせてと考えております。」

「そうですね。今日からと言うのはこちらもちょっと困ります。来週の月曜日に1つ約束が入っておりますので、それ以降火曜日からなら俺は問題ないですよ。あと、2週間の間、やむを得ないこちら側の事情で何度か数分だけ姿を消すことがあると思いますが、この点についてご了承ください。」

「わかりました。それでお願いいたします。」

「それと、捜索活動にお2人をお連れするというお話ですけど、こちらのお2方とはどこで落ち合いましょう?」

「時間を決めてこちらの事務所で落ち合うということでどうかしら? あなたたちもそれで大丈夫かしら?」

「「はい、大丈夫です。」」

「――――と、この2人も申しておりますので、こちらの事務所で両者落ち合うということでいかがでしょうか。」

「わかりました。来週火曜日の朝8時にこのビルの前でお2方と落ち合うということにしましょうか。お2人はこの時間でも大丈夫ですか? 少し朝が早いかもしれませんけど。」

「「はい、大丈夫です。」」

「お2人がこの事務所に入って来るには、あのマンホールを使わないといけませんよね。それだとお気の毒なので、マンホール付近ということで。以降2週間、毎朝8時集合の17時解散でいきたいと思います。この社長が便利な不思議能力を持ってますので毎日日帰(ひがえ)りできます。現地で宿泊ということは考えていませんが、万が一と言うこともありますのでその用意だけはしておいてくださいね。」

「「わかりました。どうぞよろしくお願いします。」」

「それじゃ、来週の火曜日にお会いしましょう。えぇっと宮津さんと乙城さんでしたよね。こちらこそ、よろしくお願いします。」

「タケルさん、本日は私どもの依頼を快諾していただきありがとうございました。」

「結果が出せるかわかりませんが、捜索期間の2週間、精一杯務めさせていただきます。本日はギルドまでご足労いただきましてこちらこそありがとうございました。」 

「ではお暇させていただきます。こちらの専務さんにくれぐれもよろしくお伝えください。」




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