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大根役者

よろしくお願いします

ナンジョウです、幼女を連れて歩く青年

どっからどう見ても犯罪者ですね。



「ご主人、起きて」


ご主人...?あぁ...俺のことか...


目を開けるとピンク髪の幼女の姿があった


「ん、あぁおはようローラ」


「おはよ」


ローラは俺に挨拶をして俺から離れる


「ご主人、ご飯」


「はいはい、わかったよ」


俺は寝ぼけながらも鞄から携帯食料を渡す


「ありがと」


ローラが受け取ってモサモサと食べ始める


うーん、どっからどう見てもただの可愛い女の子なんだが...


「ベヒモスなんだよなぁ...」


俺はモンスター大全書に乗っていたベヒモス挿絵を思い出す


「全然想像つかない...」


その様子を見てローラは首かしげている


俺はローラの頭をなでで、自分も朝飯を食べる



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




昼下がり、俺たち2人は街を目指して道を歩く



「これは......ローラ、あの作戦をする時が来たぞ」


「ん、了解」


俺たちがそう言うと


ガタゴト ガタゴト


俺たちが来た方向から馬車がやってくる



「お2人さんは旅人かい」


馬車の御者席に乗っていた男が俺たちに声をかける


よし!話しかけてきたぞ!

俺はローラに目配せをして、あの作戦をする



「えぇ遠く離れた母を探して兄妹2人で旅をしてるんです」


「お兄ちゃん、お母さんに早く会いたい。」




これは俺たちが考えた作戦

「母を訪ねて三千里作戦」だ!


ローラの棒読みがひどく気になるが頑張るしかない


「そうだな、ローラ街まであと少しだからな」


「えんえーん、お兄ちゃん私もう歩きたくない、お母さんに早く会いたい。」


ローラがなお大根役者よろしくの棒読み+嘘泣きの演技をする


これはダメかもしれない...


ほら、馬車の人黙っちゃってるじゃん


恐る恐る馬車の人の顔をのぞく


「くぅーーーー、泣けるじゃねぇか!わかった!俺が街まで乗せてってやるよ!」


うそ、まさかの成功しちゃった感じですか


横でローラが泣くのをやめて俺にVサインを送ってくる


頼むからあとちょっとだけ泣く振りぐらいしてくれよ...


「あのいいんですか?」


「あぁ馬車の中なら積荷でいっぱいだが2人ぐらいなら入るスペースがあるのせてってやるよ」


「ホントですか、ありがとうございます」


「おじさん、ありがと」


俺は2人で馬車の人にお礼をいう


「いいってことよ!俺は行商人をやってるクルドだ」


クルドさんというのか、これはこちらも自己紹介をしないとな


「母を探して旅をしてます、兄のナンジョウ。こっちが妹のローラです」


「よろしく」


俺が口数の少ないローラの代わりにローラの自己紹介をする


「おぉよろしくな、街まで1日くらいだ。揺れるかもしれないが馬車の中でゆっくりしててくれ」


そういってクルドさんが馬車の中に案内をしてくれる


馬車の中は荷物でいっぱいだったが二人で座るスペースはしっかりあった


俺はローラと向かい合って座る


「じゃあ出発するぞ」


クルドさんの掛け声と共に馬車が動く


「うまくいったみたいだね」


「簡単に騙された、ラッキー」


ちょっとローラさん?声が大きいよ?

聞こえたらどうするんですか


俺たちはそうして奇跡的に馬車に乗ることができ、街へ向かった



俺はそのあいだ「アスカンダル大全書」を読んで時間を潰すことにした

お読みいただきありがとうございます


ほのぼのやっていきたいです


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