豚ちゃん現る
よろしくお願いします
どうもナンジョウです、神様はほんとに理不尽だと思います
パチパチッ
俺は道の外れで焚き火をあたりながら、携帯食料を食べていた
「はぁ今日は歩くだけで終わったな」
転生された俺は大全書で地図を調べて街に向かっている
あと2日も歩いたらつくだろう
「さて、大全書でいろいろ調べるかな」
俺は携帯食料を片手にこの世界のことについて調べる
「まずこの世界についてかな」
俺はこの世界アスカンダルについて概要を読む
どこどこの国は何年に建国したとか、何が起こったとか、まるで歴史の教科書
「うん、これは読んでも意味がわからないな」
俺は速攻で読むのを諦めて自分のスキルについて調べる
ちなみに焚き火の火を生み出したのは「生活魔法」の効果だ、名前は「着火」
大全書に生活魔法も含めて魔法について詳しく書かれていた
「なになに...体を綺麗にする魔法か「洗浄」」
ビシャ
「......」
俺は確かに綺麗になったがびしょ濡れになった
「乾かす魔法は......あった「乾燥」」
そしね見る見る濡れた服や髪が乾いていく
「まぁ今はこれくらいにしておくか...とりあえず次は「擬人化魔法」を調べて...」
俺はページをペラペラめくっていき「擬人化魔法」の説明を探す
「お、見つけた」
・擬人化魔法
モンスターを擬人化させる魔法
モンスターがなついた場合にのみ成功する
「名前のまんまだったのか」
しかし擬人化か...結構夢があるよな、擬人化って
「まぁでもモンスターか...できれば会いたくないんだが...」
正直モンスターは怖いし、今だって生活魔法
「魔除け」を使っているから大抵のモンスターは寄ってこない
「じゃあ次は「簡易鑑定」だな...」
俺は次にスキル項目のページを開いて「簡易鑑定」について調べる
・簡易鑑定
鑑定と念じれば対象物の名前がわかる
「まぁ予想通りか」
俺はとりあえず近くの木に鑑定をかける
そして「木」というアイコンがでてくる
「まぁ木だな」
それ以外の感想は浮かばないだろう
俺はその後もパラパラと大全書を読んで少し時間を潰していた
ガサガサガサッ!
「!?」
目の前の草から何かが来る音がする
「な、何が......」
おかしい生活魔法で大抵のモンスターは寄ってこないはずだ
もしかしたら魔法がきかない強力なモンスターなのか...
どうする...もう逃げている暇はない
ガサガサガサ!
そして音はどんどん大きくなり、俺の目の前に姿を現す
「ひっ...!..................豚......?」
「プギップギーー」
なんとそこには犬くらいの小さな子豚がいた
いわゆるペットで扱われるようなミニブタだ
「プギプギっ!」
豚ちゃんが俺のほうによってきて俺の携帯食料めがけてぱくぱくしている
「なんだ?これが欲しいのか?」
「プギー!」
どうやらあっていたみたいだな
俺は携帯食料を少しちぎって豚ちゃんにわけてあげる
「プギップギッ!」
俺は少し可愛く見えてきたので、豚ちゃんをなでる
「しかし何でこんなところに...?」
モンスターじゃないけど、こんなところにいるのは気になる
俺は頭をなでるついでに鑑定をかける
そしてそこに現れた名前は
・ベヒモス
「.........」
俺は急いでモンスター大全書を開いてベヒモスを調べる
・ベヒモス
世界最強のモンスターの一種と呼ばれる
性格は温厚だが、怒ると誰も止められない
そして挿絵も乗っていた
そこには怒り狂ったベヒモスの暴れ回る挿絵が...
「これは......」
うーん、これは地味にピンチなのか?
俺は俺の膝元で美味しそうに携帯食料を食べてるベヒモスを見る
「プギ〜?」
ベヒモスも俺の方を見て、首をかしげている
「これが世界最強の一種か...とりあえず温厚とは書いてあるし、怒らせなきゃ大丈夫だ...きっと...たぶん...」
俺はベヒモスを怒らせないように全力で撫で続けた
「プギ〜」
ベヒモスは俺に撫でられると気持ちよさそうな声を上げる
うーん、こう見ると可愛いな
そして、ベヒモスはいきなり立ち上がって俺の目の前に立つ
「ん?どうしたんだ?」
なぜか真剣な眼差しで見られてるような気がする
「なんだ?」
そして、突然アイコンが生まれる
「擬人化させますか Yes or NO」
うん、これはどうしたものか
とりあえず俺は迷いなくNOを選択
いや、ベヒモスの擬人化だぞ?ゴリゴリのおっさんのイメージしかわかない
しかし再び
「擬人化させますか Yes or NO」
「.........」
これは擬人化させろという脅迫だろうか
しかし機嫌を損ねたら俺は殺される
「......これは仕方ないのか......!」
俺は奥歯をかみしめながらYesを選択する
そしてその瞬間ベヒモスが光輝き出す
「な、なんだ...!」
そしてベヒモスから光の眩しさに俺は目を閉じてしまう
「......収まったか...?」
俺は恐る恐る目を開ける
そしてその視界にいたのは
豚ではなく、素っ裸のピンク髪の幼女だった
これは何の冗談かな?
お読みいただきありがとうございます
ミニブタって結構可愛いですよね
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