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プロローグ

唐突にはじめます。

別の連載作品に行き詰まったので気分転換します。

つたない小説(自己満足作品)ですが、ご了承くださいm(__)m

むかしむかし、あるところにバルバールという王様と、絶世の美女と云われたサージュ様という王妃様がいらっしゃった……


2人は俗にいう政略結婚であったため、愛などはいっさいない冷めた夫婦関係であった。

バルバールは、王である手前跡継ぎが必要だと常々感じていたので、王妃との間に子をもうけた……

しかし、2人の間には産まれたのは将来は必ず、母親にそっくりな絶世の美女になるだろうと云われた娘だった…

王様は、跡継ぎを産めなかった王妃に更にキツク接し始め、王妃以外の女性との間に跡継ぎをもうけようと……愛人を作り始めていった……


王妃は恨んだり妬んだり、愛人に復讐することはしなかった……なぜなら、元より王様に愛情も、恋慕も抱いていなかったからだ。

なので、王妃は女としての務めを、そうそうに別の女性に譲ったのだった……

王妃は我が娘をしごく、大切に掌中の珠といえるほどに慈しみ育てた。


絶世の美女である王妃の娘は、オンディーヌと名付けられ、王妃の手で素直で優しく可愛らしい王女様へとすくすく育っていった。


そんなオンディーヌの運命が、ガラリと変わってしまう出来事が5才の誕生日に

起こる……


それは、オンディーヌの5才誕生日のお祝いとして、お城で盛大な舞踏会が開かれた日のこと……

お城の大広間を開放し、隅々まできらびやかな装飾で飾られホール内に用意された食事も隣国から取り寄せたフルーツや、遠い国でしか作られないお菓子などといった珍しい物が、ズラリと並べられていた。


王様もこのときばかりは王妃を横の椅子に座らせ、王妃と王様との間に、オンディーヌを座らせた……

ホールの中央では、貴族達がワルツを踊ったり王女をお祝いするために駆けつけた、曲芸師達や剣舞を披露する人達が、見世物をしていた……


そんな盛大な舞踏会も最高潮の盛り上がりに達するかというところで、ホール全体の照明が一瞬で消え……緊急事態に用意していたはずの魔法で灯る明かりも灯らず、ホール中がパニックになりかけた……


しばらくすると、入り口の上にある小窓が白く光り招待客をはじめ、ホール中の人は眩しさに目を細めた……

だんだんと、ほのかな光りになり光の中には1人の女性の影が浮かび上がった……


その影は王様が、昔追い出した魔女で、今は西の森にひっそりと暮らしていることから『西の森の魔女』と呼ばれる魔女であった………

西の森は一度入ったら出ることが出来ず、追放して以来魔女の姿を西の森で、見たものは生きて帰れないといわれたほどであった。


西の森の魔女は、驚きで腰が抜けている王様やホール中の人をチラリと見やり、気絶してしまった王妃にも目をやった……それからフワリとした感じで、王様と王妃の間にいるオンディーヌに近づくと王様に向かって告げたのだった……


『バルバール……妾は、そちにこの国を追い出されたことを恨んでおるぞ、復讐せねば気がすまぬ……』


魔女の声は何故か異様にホール内に響き渡り誰も一歩も動くことができなくなるほどの威圧感を放ってた……魔女はオンディーヌの頭に手を載せ……


『これは、妾からのオンディーヌ王女への祝福の魔法じゃ…………そちは……18才を過ぎるまでの間に死ぬ……糸紡ぎの針に指を刺し、死ぬのだ……恨むのならそちの父親を恨むのじゃな……』


魔女の手のひらから白い光があふれると、次に黒い闇のような光が、こぼれ落ち最後には辺り一面を闇が覆う様にして弾けた……


ホールは暗闇包まれ……一向に灯らなかった魔法の灯りがパッとホール全体をほのかな明かりで照らしただすと……

オンディーヌの頭に手を当ててた西の森の魔女の姿はもういなくなっていた……

皆、灯りがつくと同時にざわめきが、波をうつように広がり、オンディーヌのお祝いの舞踏会はそうそうにお開きになった……


王様は、王妃似の絶世の美女であるオンディーヌは、国をもっと盛んにするための結婚道具として考えていた……そのため、18才で亡くなってしまうのは王様にとっては痛手であった……


そこで、王様は王族お抱えの医者、霊媒師などを呼び出しどうにかして『西の森の魔女』の呪いを解かそうと試みた……

しかし、だれもがお手上げの状態だった……が、お抱えの魔女だけが唯一、『西の森の魔女』の呪いを歪めることができたのだった……


『西の森の魔女の呪いは流石のわたくしめでも解けませぬ……しかし、歪めることなら出来ます……オンディーヌ様にかけられた呪いは、糸紡ぎの針で指を刺して死んでしまう呪い……それを死ぬではなく眠りにつく呪いに変換いたします……』


お抱えの魔女はオンディーヌの額に指を当て魔女は何事かブツブツと呟くと指と額の間に暖かなオレンジ色をした光が、灯った……魔女は時々顔をしかめるようにして、冷や汗を流していたがオレンジ色の光が、青色に変わると魔女は指を外した……


『…………これで呪いは、眠りにつく呪いに変わったはずです…………しかし糸紡ぎの針で指を刺す呪いは、解けていません……眠りについてしまえばオンディーヌ様は自力で目覚めなければいけないでしょう……オンディーヌ様自信の魔力の強化、精神を強く保つことが眠りから目覚めるために重要な点だといえるでしょう。それを教える強力な魔力を保持するな教育者も必要ですしょう……私に1人だけ心当たりがあります……先月、私のところに弟子入りしたフロワ・ノブル……あの子は私以上の魔力を保持しておりますし……教養も礼儀作法も完璧ですーー………………』


お抱えの魔女に推薦された魔法使いの名は、フロワ・ノブルといった……闇を思わせる真っ黒な髪を腰の長さまで伸ばし、肩の辺りで緩く結び、強い魔力保持者を表す赤い瞳を携え。何処と無く、妖艶で不思議な魅力を醸し出していた……年は、オンディーヌより、7才年上の12才である……フロワは年齢の割りに大人びており美少年というよりは、美男子といった方がしっくりくる姿態をしていた。

そんなフロワはオンディーヌの教育係兼執事を快く受け入れた……


5才の誕生日以降オンディーヌは持つものの制限や、淑女のたしなみとしての刺繍や、裁縫全般を禁止させられた……その代わりフロワとの魔力の強化、王女としての礼儀作法のレッスンが増えたのだった……


それから更に追い討ちをかけるようにオンディーヌの5才の誕生日から、1年後オンディーヌを大切に育ててきた母親……サージュ王妃が亡くなった……死因は不明だが、王国中には流行り病が拗れ床に付いてから数日後に息を引き取ったと伝えられたのだった……


さてさて、サージュ様を亡くしたバルハール王は、一番寵愛していた愛人をサージュ様の次の王妃の座に据え、まだ呪われている身であるオンディーヌを離れの搭に幽閉したのであった……

幽閉……といっても庭に出ることも出来、フロワをつれてならお忍びで、城を出ることも出来た……


オンディーヌが、7才の頃には腹違いの弟が、生まれた……名をデュークと言った。

デュークは次に産まれてくる双子の姉妹とは違い、オンディーヌと仲の良い関係を築いたのだった……

なぜならデュークが産まれてすぐにまた継母が妊娠し、デュークをバルハール王と継母は親としての世話を放置していたため、2人にかわりオンディーヌとフロワが、デューク王子のお世話をしたからだ……


腹違いの双子の姉妹も無事に産まれ、刻々とオンディーヌの呪いが切れる18才の誕生日が明日に控えたある日のこと…………


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