ちょっとしたご褒美
「んー……」
放課後、事務室で指定の金を振り込み、指輪を受け取ったヒラクは悩んでいた。
「よく考えたら、指輪なんだから身につけないとダメなんだよね」
指輪を手に持ち、渡り廊下を歩きながら、彼は耳横を飛ぶリスィに呟く。
「その指輪、私の指にはだいぶ大きいですからね」
リスィが指輪を指に通す仕草をするが、ヒラクのポケットに入っているそれは、リスィの指どころか腕にさえ合わない。
かといって頭や胴にははまらないという、中途半端な大きさである。
「うーん。それって加工とかできないんですか?」
ヒラクの前へと回り込みながら、リスィが尋ねる。
「エンチャントがかかった品物って、後から加工すると変異する可能性があるんだよね。素人の僕には無理だよ」
鼻先にきたリスィに目線を合わせるのに苦労しながら、ヒラクはそう答えた。
「ヒラク様なら、そういうのもできちゃうんだと思ってました」
「エンチャントされてないならできるんだけどね」
そんなに都合の良いスキルを持っているわけではない。と苦笑するヒラク。
対してリスィは、エンチャントがなければできちゃうんだ……と複雑な表情をしていた。
そんなとき。
「うぅぅん」
渡り廊下の右手側。学園の外壁と校舎の間にある草むらの方から、何やらうなり声が聞こえた。
「どうしたんですかー?」
それを聞きつけ、リスィが無警戒に草むらへと向かっていく。
「あ、ちょっとリスィ!」
迷宮内ではないが、場所柄危険が無いとは言えない。
ヒラクもリスィを諫めつつ、慌てて草むらの中へ入る。
するとそこには、中年の女性が背中を丸めしゃがみ込んでいた。
「大丈夫ですか!?」
ヒラクが駆け寄ると、女性が振り返る。
しかし彼女はヒラクが予想していたような苦悶の表情ではなく、ヒラクに対して怪訝そうな顔を向けていた。
「え、あぁ、ちょっと草刈りをしようと思ってたんだけどね」
そう言ってめぐらせた彼女の視線の先には、先ほどヒラクが踏みつけてきた雑草達がある。
そしてよく見れば、彼女の足下には草刈りの道具を入れてあるのだろう木箱と、小さな鎌があった。
だが鎌が、刃の部分が途中でポッキリ分かたれていた。
「あぁ、壊れちゃったんですか」
「おや、小さい子だね。そうなんだよ。新しい鎌を取りに行かないと」
リスィに目を丸くしつつも頷いた彼女は、視線をふいと校舎の方へ向けた。
離れた場所には、刈り取った草を乗せた大八車が置いてある。
「おば様は用務員さんなんですか?」
「おば様なんて嫌だね。私の名前はグレモンテ。レモンさんと呼んでおくれ」
「れ、レモンさん?」
あまりに無理矢理な略称に、理解が追いつかなかったのか。それとも目の前の中年女性とその愛称が重ならなかったのか。
リスィが彼女の顔をまじまじと眺めながら呟く。
それに対してグレモンテはそうそうと頷いて、自らについて話し出した。
「開校したはいいけど、色々と手が回ってないってんで臨時雇いでね。本当は鎌も握ったことがないお嬢様なんだけど」
そして一通り話すと、彼女はよいしょっと声を上げて立ち上がる。
お嬢様と言うには、若干貫禄が出過ぎているなとヒラクは思ったが、口には出さないでおいた。
「あー確かに色々ぼろっちいですもんね、この学校」
一方リスィは、彼女の答えに納得の声を上げる。
この学園に所属する生徒になった手前、これも口に出すことははばかられる。
が、それにはヒラクも心の中で同意した。
ただ、予算がないのかと問われればそうでもない印象を受けるのである。
何故なら校舎や制服は、世界的に有名なエンチャンターであるチュルローヌにデザインさせ、しかも彼女を滞在させている。
今日行った換金や、武器の管理などもかなり大がかりだ。
だが一方で机やベッドは古く、開校したというのに草刈りも間に合っていないらしい。
つまりこの学校は、予算がかかっていそうな箇所とそうでない箇所が極端なのである。
何故こんなことになっているのかとヒラクが考え込んでいると――。
「さて、と、じゃぁ行ってくるかね。悪いけどアンタ達、荷物を見といてくれ」
グレモンテは折れた鎌の部品をそれぞれ指で摘むと、立ち上がった。
我に返ったヒラクは、あわてて彼女に声をかける。
「あ、待ってください」
「なんだい。急ぎの用事でもあるのかい?」
ため息をつきながら、グレモンテはヒラクを見やる。
その表情は人でなしを見るブルドックのようだ。
そんな目で見なくても。
思いながらも、ヒラクは彼女に首を振り、そうではないと伝えた。
「多分これ、直せますよ」
「おや本当かい」
目を見開くグレモンテに、ヒラクは頷く。
「えぇ、見せてもらっていいですか?」
そうしてヒラクが尋ねると、グレモンテは鎌の部品をゆっくりと彼に差し出した。
それを受け取り、破損具合を確かめるヒラク。
そして頷くと、彼は鎌の折れた部分を手で繋げ、口の中で詠唱を始めた。
「リペア」
最後にそう短く唱えると、鎌に紫色の光が灯る。
そうして彼が指を放すと、折れた部分が綺麗に繋がっていた。
「おー!」
「おぉ、さすが冒険学校の生徒だね」
「迷宮探索学園ですよ」
歓声を上げるリスィ。グレモンテの言葉を訂正しながら、ヒラクは鎌の調子を確かめた。
「……付け根も緩くなってるな。これで折れたのか。ちょっと待ってくださいね」
言いながら、彼は一度地面に落ちていた木の枝を拾う。
そうしてそれを半分に折ると、鎌と柄を繋ぐ螺子に垂直にあてがった。
「バインド」
呟くと、螺子の頭が小さく光る。
そしてヒラクが木の棒を回すと、それに連動してバインドの魔法で接続された螺子が締まっていく。
「便利なもんだね」
「持ってるなら螺子回しでやるほうが楽ですよ」
言いながら、螺子を締め終えたヒラクはバインドを解除し、なめていた螺子にもリペアをかけていく。
更に彼が呪文を維持したまま刃を撫でると、そこから錆がポロポロと落ちた。
「エンチャントがないなら加工できるって、こういうことだったんですね」
「うん。まぁこれは武器防具修理のギフトを使ってるから、加工とはちょっと違うんだけど」
リスィに答えつつ刃の汚れを軽く拭ったヒラクは刃の具合を確かめる。
錆は完全に落ちていないが、自分の力量ではこんな物だろう。鎌は切れすぎても良くないはずだ。
そう判断し、ヒラクは最後に自分でも手近な草を刈ってみた。
すると草はすっぱりと気持ちよく切れる。
感触も悪くない。どこかガタついているところもない。
それを確かめると、ヒラクはグレモンテにそれを返した。
「普通に使う分にはこれで問題無いはずです。まぁ、後できちんと修理工の方に頼んだ方がいいですけど」
「おぉ、ありがとうよ!」
各部を確かめつつ、グレモンテが感謝の声を上げる。
「じゃぁ頑張ってください」
言いながら立ち上がったヒラクは、先ほど刈った草を脇に置いてある大八車に入れようとした。
その途中で、何気なく刈り取った草を眺める。
そして、彼はそこでハッと気づいた。
「あ、れ?」
声を漏らしたヒラクは、突然しゃがみ込むと生えている草を確かめだす。
「あの、これって刈ったらどうするんですか?」
そして、彼は真剣な表情でグレモンテに尋ねた。
「どうするって……そりゃ焼却炉で焼くんだよ」
「焼く!?」
その返事を聞いた途端、ヒラクはひっくり返った声を出して目を見開く。
「あ、あの、どうしたんですかヒラク様」
さすがに主人の様子が尋常ではないと悟り、リスィがヒラクの耳元まで飛んでいき、彼に尋ねた。
「いや、これ……薬草なんだ」
「薬草?」
そんな彼女に対して、ヒラクは声を潜めて説明する。
特にそうする必要はなかったのだが、あまりの驚きがヒラクの警戒心を刺激し、そんな声色を取らせた。
「この前作ったポーションの材料になるってこと。しかもアレみたいに現地で作る必要がないんだ。保存が利くからね」
言いながら、ヒラクは草むらを見回す。
雑草も混じっているが、大半がヒラクの言う薬草である。
人が頻繁に入り込み、二階以下で戦闘などが行われる迷宮ではその魔力が一階や地上へと漏れ、ポーションの材料である薬草が大量に発生することはある。
しかし、それも一晩二晩で生えてくる物ではない。
やはりこの学校は何かおかしい。
薬草学のスキルを1しか持っていないヒラクでも見分けられる薬草に気づかずそのまま焼却しようなどと。
それとも、雑草としか思えないほど資金が潤沢にあるのか?
それにしても、焼かれるぐらいならいっそ自分にくれれば……。
「ヒラク様、なんだか悪い顔になってますよ」
リスィの呟きが聞こえないほどに、ヒラクが自らの中に住まう悪魔の囁きに没頭していると――。
「なんだいアンタ。これがどうかしたのかい?」
流石に不審そうな顔になり、グレモンテがヒラクに問いかける。
その声に、ヒラクはようやく正気に戻った。
「ええと、ですね」
少々逡巡したが、ヒラクは彼女に薬草のことを説明することにした。
言わずに独り占めできないかなどという考えが頭をかすめた所為で、若干後ろめたく、説明も冗長になったが。
「ほー、で、アンタこれが欲しいのかい?」
そんなヒラクが説明を終えると、彼女はまるで先ほどまでのヒラクの考えを言い当てるように、そう尋ねる。
「まぁ、その、くれるというのならいただきたいですけど……」
いや、先ほどまでではない。
今も確かにいただきたい。
いただきたいが、そもそもこれは学校の所有物である。
欲しいと言って貰えるものでもないだろうと、ヒラクは言葉を濁した。
「はっきりしない子だね。いらないなら燃やすよ」
「すみません! 欲しいです!」
が、改めて燃やすと言われると生来の貧乏性が表に出、彼にそう叫ばせる。
「ならこれ」
そんなヒラクの様子に、グレモンテはやれやれとため息を吐いて、彼に鎌を手渡した。
「これが欲しいって学生がいるときは、ソイツに庭掃除させて後は好きにしなって校長からの命令だよ」
「へ?」
そして彼女からそんな言葉が出、ヒラクは思わず間抜けな顔を晒してしまう。
「鎌も直してくれたしね。今回は刈った分全部アンタにやるよ。ただし他の雑草もちゃんと処分すること」
「ぜ、全部ですか……」
言われ、ヒラクは辺りを見回した。
ある程度雑草が混じっていることを考えても、薬草はかなりの量がある。
それはもちろん、ヒラクが負担する作業量もまたかなりの量だということなのだが。
「分かった?」
「は、はい。分かりました」
呆然とするヒラクを、グレモンテがぎろりと睨む。
その視線に、ヒラクは慌てて返事をした。
「それじゃ、任せたよ」
ヒラクの態度を見てニヤリと笑うと、今度こそ女性は腰を叩きながらどこぞへか行ってしまった。
「……ま、がんばろうか」
しばらくして、残されたヒラクは、まだ唖然としているリスィに声をかける。
「は、はい!」
こうして、ヒラクが草を刈り、リスィが薬草を箱に詰めるという連携で、二人はヒラクの両手でやっと抱えきれるぐらいの薬草を手に入れたのであった。
◇◆◇◆◇
薬草をとりあえず倉庫に預けた後、ヒラクは再び校内に戻った。
大量の薬草を確保できたことは喜ばしいものの、新たな悩みが発生してしまったためである。
それは、薬草を生成する際に使う機材についてであった。
この間のお茶のように少量生産するのであれば簡易キットで事足りるが、あれだけの数となると流石に専門の練金用具が欲しい。
そんな時、ヒラクは今朝早起きしたおかげで眺めていた、学校案内の内容を思い出した。
生徒たちがポーションの役割を知るためにある、錬金実習室。
その中の器具を生徒が使用できるという制度である。
やはり早起きはするものだ。考えながら、ヒラクはリスィを伴い、錬金実習室に向かっていた。
「失礼します」
言いながら、ゆっくりと扉を開ける。
するとそこには、見覚えのある男性の姿があった。
「やぁ、君はうちのクラスの……えーと、キヒヒ」
それは相変わらず笑い声だけは気味の悪い青年。ヒラク達の担任教師であるキリシュ=アンドナイトであった。
「ヒラク=ロッテンブリングです」
「リスィです」
隠れ身を持つ所為か。それとも元来の印象の薄さが原因か。
ヒラクは一度で人に名前を覚えられることが少ない。
慣れたことだと、ため息混じりに改めて自己紹介をするヒラク。
それから彼は、実習室の中を見回した。
「鉄の机、ですねぇ」
ポーションの中には危険物も多い。
それらでの損傷を防ぐためか、リスィが呟いたとおり鉄に覆われた大きな机が八つほど並んでいる。
更に棚の中にはフラスコや実験用三脚など、ヒラクが欲している道具がずらりと陳列してあった。
「ここに来たってことは、道具を借りにかい?」
ヒラクの視線を追って、キリシュが尋ねる。
「はい。先生は理科が担当でしたっけ?」
「そうだよ。確か教室でもそう自己紹介したっけね。キヒヒ」
何となくやましい気持ちになりながらヒラクは頷き、キリシュに尋ね返した。
すると、彼は例の笑い方をしながらそれを肯定する。
ヒラクも彼の笑い方からマッドサイエンティストという単語を思い浮かべなければ、担当教科など覚えていなかっただろう。
「と言うわけで、ここの道具の管理も僕が担当。何が借りたいんだい?」
「ええと、低級のポーションを作る道具を一式……」
ヒラクがそう切り出すと、キリシュの顔が「お?」と形作られた。
「もしかして、例の物に気づいた?」
「例のって、渡り廊下の端に生えてた薬草ですか?」
彼にそれを言って良いものか。しかし他に思い当たることがない。
ヒラクは少々悩んだ後、自分の心当たりを正直に話してみた。
「そうそう。いやー、気づいてくれる人がいて助かった」
するとキリシュは快活に、しかしキヒヒと笑い声を出した。
「じゃぁ、あれは先生が植えたんですか?」
「いや、元から残ってたけど、放置しておこうって言ったのは僕って感じかな」
ならばと考え、ヒラクが尋ねると、しかしキリシュはそれを否定する。
「え、何でそんなことを……」
「校長が言ったんだよ。せっかくだから開校前に一つイタズラを仕掛けておきなさいって」
「イタズラ……」
ヒラクが唖然となりながら尋ねると、今度はもっと信じがたい言葉が飛び出てくる。
校長の、イタズラ……。
確かに用務員のおばさんことグレモンテも、彼の名前を出していたはずだ。
入学式でヒラクも校長の姿を見たことがある。
ただ、厳格かつ、意志の強そうな男性であり、とても悪戯など仕掛けそうな人物には思えなかったのだが……。
「悩んだけど、偶然薬草が生えてた場所が残ってたから僕の場合はそれにした訳。いやー気づいてもらって良かったよ。びっくりした?」
そんなことを考えているヒラクに、キリシュが問いかける。
「はい……冷や汗が出ました」
とりあえず自らの思考を脇に置き、ヒラクはそう答えた。
「キィヒィーヒィーヒィー!」
「せ、先生!?」
突然奇声を上げたキリシュに、ヒラクの肩がびくりとはねる。
隣にいるリスィなど、体ごと跳ね上がるほどの奇妙な声だ。
「あ、いやぁごめんね。僕って引き笑いだから」
「引き笑いって言うか死にそうな声でしたよ」
そのあまりの衝撃に、ヒラクは敬うことを忘れ正直な感想を漏らしてしまった。
しかしキリシュは気にした様子もない。
「他の場所にもいくつかあるはずだから、探してみると良いよ」
などと、さらりと恐ろしいことを言う。
「まだあるんですか……」
呆れながらヒラクが呟くと、彼は「場所を一つにしろとは言われてないからね」とあっさり答えた。
そうして、改めてヒラクに向き直る。
「ま、置いといてアレを生成するんだね。ヒラクくんはポーション作成のギフトは取ってるのかな?」
そしてケロリと、先ほどの奇行などまるで感じさせない爽やかな笑みで、キリシュはヒラクに問いかけた。
「はい、1つだけですけど」
その切り替えにまるで手品でも見ているような気分になりながら、ヒラクは彼の質問に答えた。
「感心感心。それを伸ばしてくれれば内申点も増やしちゃうんだけどね」
その答えに気を良くしたのか。キリシュはニヤリと口の片端を持ち上げてみせる。
「いや、そういう訳には……」
「キヒェーヒェーヒェー! 冗談だよ」
そして、またしても例の笑い声である。
「ヒィ!」
「冗談自体より笑い声が心臓に悪いのでやめてください……」
まるで老婆の断末魔のようなキルシュの笑い声に、ヒラクは胸を押さえつつ抗議した。
ついでにすっかり怯えているリスィを励ますように彼女の背中を叩く。
「ごめんよ。まぁ笑い方って中々自分じゃ変えられないから」
今度は朗らかに笑いながら、キルシュは道具を選んでいく。
「こっちで慣れることにします」
ため息をつきながらヒラクが言うと、彼は「そうしてくれると助かる」と爽やかながらヒラクに選んだ道具を手渡した。
「あ、そうだ。ついでに頼まれてくれないかな?」
それから、何やら思いついたような顔でヒラクの表情を伺う。
「何です?」
草刈りのおかげで日も沈みかけている。あまり厄介そうな事ならば断ろうと心に決めながら、ヒラクは話だけは聞いてみることにした。
「届け物をして欲しいんだ。被服室まで」
「被服室……」
それは確か、生徒にエンチャントをした道具の効果を教えるという目的で作られた部屋である。
残念と言うべきか、マッピングのスキルを持ったヒラクは学校案内でその場所を正確に覚えていた。
「どうかな? 僕は今、ちょっと実験中でね」
言いながら、キリシュは机の上に置いてあるフラスコを掲げて見せた。
赤と緑が勝手に渦巻き混じり合ってははじき合う、中々に毒々しい色の液体である。
「分かりました。薬草は先生から貰ったようなものですし」
何の実験をしているか尋ねると、どうにもやぶ蛇になりそうである。
ヒラクは大人しく彼の頼みを聞くことにした。
「助かるよ」
そう言って、キリシュはヒラクに銀色の糸巻きを差し出した。
「相手はチュルローヌ=フルークス。僕と同じこの学校の講師だ。よろしく頼むね」
「え?」
「講師?」
挙げられた名前、そして彼女が講師だという言葉に、ヒラクはリスィと顔を見合わせたのであった。
エンチャントされた武具
現代において、探索者が装備する武具には大抵エンチャントが付与されているが、同じ効果のエンチャントを重ね着することは難しい。
エンチャントされた魔力同士が干渉し、本来の効果を発揮できなくなるためである。
ビキニ鎧に関しては更に厳しく、素肌に直接付け、更に鎧自体が大気に触れていないと効果を発しない構造のものが大半である。
もはや呪いのアイテム。
螺子
発明のギフトを持つ人間によって作られた、物を固定するのに便利な道具。
王国で規格の統一が推められているが、未だに各地方によって特殊な形状の物が量産され続けている。