つかれたら、おしてください。
大人になると、褒められることが少なくなる。
朝、決まった時間に起きること。満員電車に揺られて会社へ行くこと。嫌なことがあっても笑って、頭を下げて、何事もなかったように仕事を続けること。
子供の頃は、靴紐を結べただけでも褒められた。転ばずに自転車に乗れた日には、母が自分のことのように喜んでくれた。
けれど、大人になればそんなことは当たり前になる。
できて当然。できなければ叱られる。
いつからだろう。
誰かに「よく頑張ったね」と言ってもらいたいなんて、考えるようになったのは。
*
火曜日の午後十時過ぎ。
俺はコンビニで買った弁当をぶら下げて、アパートの階段を上っていた。
築二十八年、家賃五万二千円。階段の手すりはところどころ錆びていて、二階の廊下には誰のものとも知れない植木鉢が置かれている。
六畳一間の部屋に帰り、電気をつけた。
「……ただいま」
もちろん返事はない。
ネクタイを緩め、鞄を床に放り出す。電子レンジに弁当を入れようとして、昨日のカップ麺の容器がそのままになっていることに気づいた。
片づけなきゃな、と思った。
思っただけだった。
とりあえずベッドに腰を下ろし、スマホを眺める。友人の結婚報告、知らない誰かの海外旅行、同期の昇進。画面の向こうでは、みんなが随分と楽しそうに暮らしていた。
俺はスマホを伏せた。
「疲れたなぁ……」
口にしてみると、本当に疲れているような気がした。
いや、実際に疲れていたのだろう。
そのとき、机の上に見慣れないものがあることに気づいた。
赤いボタンだった。
手のひらに収まるほどの大きさで、黄色い台座に取りつけられている。おもちゃのような見た目だが、妙に立派なボタンだった。
「なんだ、これ」
傍らには、小さな紙が添えられている。
『つかれたら、おしてください。』
裏返してみたが、それ以外には何も書かれていなかった。
誰が置いたのかも分からない。そもそも鍵をかけた部屋に、どうやって入れたのだろう。
気味が悪かった。
けれど、捨てるのも何となく忍びない。
「……疲れたら、ね」
俺はボタンを押した。
カチッ。
思いのほか、いい音がした。
そして。
ぽんっ。
「うわっ!」
部屋の隅で、何かが破裂した。
白い煙がもくもくと立ち上り、慌ててベッドから立ち上がる。火事かと思ったが、焦げ臭さはない。むしろ、どこか懐かしい、綿菓子のような甘い匂いがした。
「けほっ、けほっ!」
「まえが、まえが見えないのです!」
声がした。
子供のような、甲高い声だった。
「こっちなのだ! たぶん!」
「たぶんでは困るのです!」
煙が薄くなっていく。
その向こうに、小さな影が二つ見えた。
一つは赤く、もう一つは青い。
目を凝らす。
そこにいたのは、二匹の鬼だった。
身長は三十センチほど。赤い方は黄色いちゃんちゃんこを着ていて、青い方は小さな風呂敷を背負っている。頭にはちょこんと角が生え、丸い顔には不釣り合いなほど大きな目がついていた。
まるで、昔話の絵本から飛び出してきたような姿だった。
赤鬼がこちらを向く。
ぱちくり。
その大きな目が、さらに丸くなった。
「いたーっ!」
青鬼も俺に気づいた。
「いたのですーっ!」
二匹は顔を輝かせ、短い足をぱたぱた動かしながら駆け寄ってきた。
「みつけたのだー!」
「みつけたのですー!」
赤鬼は勢い余って俺のスリッパにぶつかり、ころんと尻餅をついた。
「あいたっ!」
「だいじょうぶなのです!?」
「へいきなのだ!」
青鬼に引っ張り起こされると、二匹は俺の足元に並び、ぴしっと背筋を伸ばした。
「おつかれさまなのだ!」
「おつかれさまなのです!」
「…………」
俺はしばらく何も言えなかった。
疲れすぎて幻覚でも見ているのだろうか。
「……何、お前ら」
赤鬼は胸を張った。
「ぼくは、あかなのだ!」
「ぼくは、あおなのです!」
「いや、名前じゃなくて」
「おになのだ!」
「おになのです!」
「それは見れば分かるけど……」
二匹は顔を見合わせた。
どうやら、俺の質問が難しかったらしい。
青鬼が背負っていた風呂敷を下ろし、中から折りたたまれた紙を取り出した。
「ええと、ええと……」
小さな指で紙を広げる。
「ぼくたちは、つかれた人のところに行って、いっしょにすごすおしごとをしているのです!」
「そうなのだ!」
「……そんな仕事があるのか」
「あるのだ!」
赤鬼が嬉しそうに頷いた。
「しかも、きょうがはじめてのおしごとなのだ!」
「がんばるのです!」
二匹は揃って小さな拳を突き上げた。
俺は頭を抱えた。
意味が分からなかった。
意味が分からなかったが、少なくとも今、俺の六畳一間に二匹の小さな鬼がいることだけは確からしかった。
「……とりあえず、そこ座る?」
「いいのだ!?」
「おじゃまするのです!」
二匹は大喜びで座布団に向かった。
しかし、座布団の高さが二匹の膝ほどもあったため、赤鬼はなかなか上がれなかった。
「んしょ、んしょ……!」
「おしりを押すのです!」
「たのむのだ!」
青鬼に尻を押してもらい、ようやく座布団に登った赤鬼は、達成感に満ちた顔で俺を見た。
「のぼれたのだ!」
「……よかったな」
その日の俺は、久しぶりに声を出して笑った。
*
二匹の仕事は、どうやら疲れた人のそばにいることらしい。
ただし、何をすればいいのかは、本人たちもよく分かっていなかった。
「おちゃをいれるのだ!」
「おちゃは、こころがあたたかくなるのです!」
そう言って台所へ向かった二匹は、まず流し台に登れずに困っていた。
仕方なく俺が持ち上げてやると、今度は蛇口が固くて回せない。
二匹が全身を使って蛇口をひねっているのを見かねて、俺が湯を沸かした。
「できたのだ!」
「おちゃなのです!」
「ほとんど俺が作ったけどな」
赤鬼は満足げに湯呑みを見上げた。
青鬼は湯気に顔を近づけすぎて、びっくりして後ろへ転んだ。
その後も、二匹は忙しそうだった。
俺が弁当を食べている間は、向かいに正座して見守っていた。
「おいしいのだ?」
「……まあまあ」
「まあまあなのだ!」
赤鬼はそれだけで嬉しそうだった。
風呂から上がると、二匹がタオルを運んできた。二匹がかりで持っているのに、タオルの端は床を引きずっている。
「ふいてあげるのだ!」
「かぜをひくとたいへんなのです!」
「ありがとう。でも自分でできるよ」
「そうなのだ?」
赤鬼は少し残念そうにした。
俺が頭を拭き終わると、今度は青鬼が枕元にやってきた。
「おふとん、かけるのです!」
「俺、まだ寝ないぞ」
「そうなのです?」
「うん」
「では、まつのです!」
二匹はベッドの端にちょこんと座った。
足が床に届かないものだから、短い足をぷらぷらと揺らしている。
「……お前ら、何時までいるの?」
「ねむるまでなのだ!」
「ぐっすりねむったら、かえるのです!」
「そうなんだ」
「またつかれたら、ボタンを押すのだ!」
赤鬼が両手で丸を作った。
「そしたら、またくるのです!」
青鬼も真似をして丸を作る。
その手があまりにも小さくて、俺は思わず笑ってしまった。
寝る支度を整え、ベッドに横になる。
二匹は枕元に正座した。
「おやすみなのだ!」
「おやすみなのです!」
「……おやすみ」
電気を消すと、部屋は静かになった。
しばらくして、布団の端がもぞもぞと動いた。
「……何してんの?」
「おふとん、ちゃんとかかってるか見てるのだ」
「さむくないのです?」
「大丈夫だよ」
「よかったのだ」
小さな足音が遠ざかる。
それから、二匹が何かを囁き合っているのが聞こえた。
「ちゃんとねるのだ?」
「ねるのです」
「よかったのだ」
俺は目を閉じた。
誰かが自分の眠りを気にかけてくれるなんて、ずいぶん久しぶりのことだった。
*
それから、俺の生活には小さな変化が生まれた。
相変わらず仕事は忙しかった。
上司には叱られるし、電車は遅れるし、雨の日には傘を忘れる。
そんな日は、家に帰って赤いボタンを押した。
カチッ。
ぽんっ。
「いたー!」
「いたのですー!」
何度呼んでも、二匹は初めて会った日のように喜んだ。
たまに赤鬼が青鬼を置いて先に走り出し、青鬼が「まつのですー!」と必死に追いかけてくる。
ある夜は、二匹で小さな饅頭を持ってきた。
「おみやげなのだ!」
「おやつなのです!」
「ありがと。どこで買ったの?」
「おにのまちなのだ!」
「おいしいおみせなのです!」
饅頭は二匹の顔ほども大きかった。
それを三つに分けようとしたら、赤鬼が「もっとおおきくしていいのだ!」と自分の分を差し出してきた。
「いや、俺はいいよ」
「えんりょはいけないのだ!」
「たくさんたべるのです!」
結局、二匹の分を少しだけもらった。
餡子は甘すぎず、皮はふかふかしていた。
別の日には、青鬼が小さな手帳を持ってきた。
「きょうは、にんげんのおべんきょうをするのです」
「何を勉強するんだ?」
「どうしたら、つかれがとれるのか、なのです」
俺は少し考えた。
「好きなもの食べたり、寝たり、風呂に入ったりかな」
青鬼は真剣な顔で手帳に書き込んだ。
赤鬼も隣から覗き込んでいる。
「じゃあ、いっぱいねればいいのだ!」
「そうだな」
「いっぱいたべるのだ!」
「食べすぎはよくないかな」
「むずかしいのだ……」
赤鬼は眉を八の字にした。
青鬼が小さな手で肩を叩く。
「にんげんは、むずかしいのです」
それがおかしくて、俺はまた笑った。
いつの間にか、二匹が来る夜にはコンビニの弁当を三人で囲むようになっていた。
もちろん、二匹にとって人間の一人前は大きすぎる。だから小皿にほんの少しずつ取り分けてやる。
赤鬼は卵焼きが好きだった。
青鬼はブロッコリーが好きだった。
「おやさいをたべると、つよくなるのです!」
「ぼくはたまごがいいのだ!」
「おやさいもたべるのです!」
「……ひとくちだけなのだ」
そんなやり取りを聞きながら食べる夕飯は、不思議といつもより美味しかった。
ある晩、俺は二匹に尋ねた。
「なあ、お前らって、ボタンを押さなきゃ来ないの?」
「そうなのだ!」
赤鬼が即答した。
「よばれたら、いくのがおしごとなのです!」
「そっか。じゃあ、俺が押さなくなったら、もう会えないのか」
二匹は少し考えた。
「……そうなのだ?」
「たぶん、そうなのです」
「なんだよ、そこは曖昧なんだな」
俺が笑うと、二匹もつられて笑った。
赤鬼は俺の膝の上に登り、青鬼はその隣に腰を下ろした。
小さな体は、湯たんぽみたいに温かかった。
*
ある夜のことだった。
仕事で大きな失敗をした。
誰かの責任にするつもりはなかったし、言い訳をするつもりもなかった。自分が悪いことくらい、自分が一番よく分かっていた。
だから、上司に何度頭を下げても、叱られている間はずっと「すみません」と繰り返した。
帰り道、駅のホームで電車を待ちながら、何度も同じ場面を思い返した。
あのとき、確認していれば。
もう少し早く気づいていれば。
そんなことを考えても、過ぎた時間は戻らない。
アパートに着いたのは、午後十一時を回った頃だった。
鍵を開け、電気をつける。
いつもと変わらない六畳一間だった。
俺は鞄を下ろし、机の上に置かれた赤いボタンを見た。
押せば、二匹が来る。
きっと、いつもと同じように大喜びで駆け寄ってくる。
そう思うと、少しだけ気が楽になった。
でも、その日はどうしても指が動かなかった。
「……何やってんだろ、俺」
自分でも驚くほど、小さな声だった。
あの二匹は、俺が呼べばいつだって来てくれる。
仕事で失敗した日も、何もできなかった日も、面白い話なんて一つもない日も。
いつも笑って、隣にいてくれる。
でも、あいつらにだって仕事がある。
俺以外にも、疲れている人はたくさんいるはずだ。
毎晩のように呼びつけて、何をしてもらうわけでもなく、ただそばにいてもらう。
それが、急に申し訳なくなった。
「……今日は、いいや」
赤いボタンを机の奥へ押しやった。
コンビニに寄る気力もなかったから、夕飯は食べなかった。風呂にも入らず、着替えもせず、ベッドに腰を下ろした。
部屋の時計が、こちこちと音を立てている。
冷蔵庫のモーターが鳴った。
隣の部屋から、テレビの笑い声が聞こえてきた。
こんな夜でも、世界はいつもどおり動いている。
俺は膝に肘をつき、両手で顔を覆った。
しばらく、そうしていた。
すると。
ぽんっ。
どこかで、聞き慣れた音がした。
顔を上げる。
部屋の隅に、白い煙が立ち込めていた。
「けほっ、けほっ!」
「また、けむりがいっぱいなのです!」
「こっちなのだ!」
「まってなのです!」
その声を聞いた瞬間、胸の奥が小さく跳ねた。
煙の向こうから赤い影が飛び出してくる。
続いて、青い影。
二匹は部屋をきょろきょろ見回した。
そして、俺を見つけた。
「いたーっ!」
「いたのですーっ!」
いつもと同じ声だった。
赤鬼が両手を広げ、短い足で一生懸命に走ってくる。
青鬼も風呂敷を揺らしながら、その後ろを追いかけた。
「みつけたのだー!」
「みつけたのですー!」
「……お前ら」
赤鬼が俺の足に抱きついた。
青鬼も反対側の足にしがみつく。
「いたのだ!」
「いたのです!」
「……俺、ボタン押してないぞ」
二匹は俺を見上げた。
「うん!」
「しってるのです!」
「じゃあ、なんで来たんだよ」
赤鬼は不思議そうに首をかしげた。
「きょうは、ボタンがならなかったのだ」
「うん」
「ずっと、まってたのだ」
青鬼が続ける。
「もしかして、おつかれじゃないのかなって、思ったのです」
「……そうか」
「でも、あかが、あいたいって言ったのです」
「だって、あいたかったのだ!」
赤鬼はそう言って、俺のズボンをぎゅっと握った。
「だから、きちゃったのだ!」
「おしごとじゃないけど、きちゃったのです」
二匹は少し照れくさそうに笑った。
俺は何も言えなかった。
ただ、足元にいる二匹を見つめていた。
赤鬼が俺の膝によじ登ろうとする。
いつものように、なかなか登れない。
「んしょ、んしょ……!」
青鬼がお尻を押す。
「がんばるのです!」
「もうちょっとなのだ!」
その姿を見て、俺は思わず手を伸ばした。
二匹を抱き上げ、膝の上に乗せてやる。
「ありがとな」
「どういたしましてなのだ!」
「なのです!」
二匹は嬉しそうに笑った。
俺はその小さな頭を撫でた。
角の根元は少し柔らかくて、二匹とも撫でられると気持ちよさそうに目を細めた。
「……なあ」
「なんなのだ?」
「きょう、失敗したんだよ」
二匹は黙って俺を見上げた。
「結構、大きな失敗でさ。みんなに迷惑かけて、怒られて。ちゃんとやってるつもりだったんだけどな」
赤鬼は俺の指を握った。
青鬼は膝の上で、じっと耳を傾けている。
「俺、毎日何してんだろうな。朝起きて、仕事行って、帰って寝て。また次の日も同じことしてさ」
言葉にすると、思っていた以上に苦しかった。
「昔は、もうちょっと上手くやれると思ってたんだけどなぁ……」
俺は笑った。
笑ったつもりだった。
けれど、赤鬼が不思議そうに俺の顔を覗き込んだ。
「どうしたのだ?」
「……何でもないよ」
「おめめ、ぬれてるのだ」
言われて初めて、自分が泣いていることに気づいた。
慌てて目元を拭う。
「……ごめんな。変なところ見せて」
「どうしてあやまるのだ?」
「え?」
「ないちゃったら、あやまるのだ?」
赤鬼が首をかしげる。
俺は答えられなかった。
青鬼は少し考えてから、風呂敷の中をごそごそと探り始めた。
取り出したのは、小さな白いハンカチだった。
「これ、つかうのです」
「……ありがとう」
受け取ろうとすると、青鬼は首を横に振った。
「ぼくが、ふくのです」
小さな手が伸びてきた。
頬に触れるか触れないかくらいの力で、青鬼は涙を拭ってくれた。
反対側から赤鬼も手を伸ばす。
「ぼくもふくのだ!」
「ちょっと、くすぐったいって」
「きれいにするのだ!」
「きれいにするのです!」
二匹は一生懸命だった。
あまりにも一生懸命で、俺は泣きながら笑ってしまった。
すると赤鬼も笑った。
青鬼も笑った。
何がおかしいのか、きっと二匹には分かっていない。
それでも、俺が笑ったことが嬉しいらしかった。
しばらくして、赤鬼が俺の胸にぴたりとくっついた。
青鬼も真似をする。
二匹の小さな体から、じんわりと温もりが伝わってきた。
「……お前ら、あったかいな」
「おになのだ!」
「おには、あったかいのです!」
「そうなんだ」
「そうなのだ!」
俺は二匹を抱きしめた。
壊してしまわないように、そっと。
思えば、最後に誰かを抱きしめたのはいつだっただろう。
いつから俺は、寂しいと言うことさえ恥ずかしくなってしまったのだろう。
大人だから。
もう子供じゃないから。
そんな理由で、随分たくさんのことを我慢してきた気がする。
疲れたと言っても、明日は来る。
失敗したことは消えないし、会社に行けばまた仕事が待っている。今日より上手くいく保証なんて、どこにもない。
それでも。
今夜、この小さな二匹が俺に会いに来てくれた。
呼んでもいないのに。
ただ、会いたかったからと。
「……ありがとな」
もう一度、そう言った。
赤鬼は俺の胸元から顔を上げた。
青鬼も隣で、小さな角を揺らした。
二匹は顔を見合わせた。
それから、いつものようにくりくりした目を細めて、笑った。
赤鬼が小さな手で俺の頬を包む。
青鬼も、反対側の頬に手を添える。
その手は、驚くほど温かかった。
「がんばったね」
「おかえり」
皆さん、毎日お疲れ様です。
学校や仕事、家事に育児。毎日を過ごしていると、誰かに褒めてもらえることなんて、なかなかありませんよね。
そんな皆さんのもとにも、小さな二匹の鬼がやってきてくれたらいいなと思いながら、この物語を書きました。
私には、皆さんがどんな一日を過ごし、どんな思いを抱えているのか、すべてを知ることはできません。
皆さんの悩みを解決することも、疲れを取り除くこともできません。
それでも、この作品を通して、一つだけ伝えたい言葉があります。
「がんばったね、おかえり」
今日も一日、本当にお疲れ様でした。
どうか、今夜はゆっくり休めますように。




