人類は未知なる夢を見る。
皆んなは趣味はあるだろうか?
釣りや読書、ゲーム…………運動なんかも良いだろう。
俺にはそんなものはない。
私は思えば今の人類が居着く前から生きているが特にそんな物を持ったことがないのだ。
ーーーーえ、一人称がブレブレ?
気にするな、僕の存在は未確定なんだ。
さてと、話を進めるために話題を変えよう。
人間よ、お前らは暗闇に何を感じる? 一寸先も見えぬ闇に怯えるか?
子供の頃、夜にトイレに行きたくなった時、怖くて親について行ってもらったことは?
ーーーー人類の偉大なる原初の発明は火だ。
未知の暗黒の夜を照らす文明の光。それは人類の“熱”の始まり。
何故、彼らはそんな発明をしたのか。
……簡単だ、
単に夜が怖かったからだ。
だが、夜の塊自体に人は恐怖した訳ではない。
本当に怖かったのは、黒の先にいる確認する事が出来ない獣達が怖いのだ。
背後から自らを刺す牙。予測不可な死の匂い。
人類は『未確認』に恐怖を抱いた。
人類は人類であるが故に認識出来ない物を恐れ、同時に興味を抱いた。
【UFO】、【USO】、【UMA】。
俺からしたら愚かとしか言えないなぁ。
だって、恐れたものに近付くということは、異を見る覚悟があるということだもんなぁ。
恐れの竜を見たこともない癖に。
侵略者の円盤を知らない癖に。
何故、君たちは憧れ、望み渇望する?
現実と化するを本当に恐れるのに。
…………何故、
だからこそ私が産まれた。
人が認知出来ない、知らないもの全ての“恐れ”。
さぁ暗い宇宙の門を開け。
僕は人が欲した『未確認の恐怖】なのだから。
故に宇宙を決めた羅盤は崩壊したのだと。