第3話オマケ:はじめまして、よろしくしやがり下さい。
立ち絵はカスタムキャストにて作成
さてと、改めて今のわたしの容姿を客観的に見てみましょう。
髪…と言うか体毛…?は白銀の様なプラチナブロンド。
瞳はサファイアの様な蒼。
全体的には可愛い系の顔立ちをしているけれど、眠そうな目をした無表情のおかげでミステリアスな雰囲気にも見える顔。
(笑うと可愛いというギャップがファンから好かれていた。)
身長は155cm(推定)、胸は……それなり?な小柄に相応しいやや痩せ気味な体付き。
おしりからは同じくプラチナブロンドの細長いタイプの尻尾。
服装は可愛い系のなんちゃって修道服。
そんな姿のネコミミシスターな女の子ね。
正直、この姿で『わたしは柏木芽衣よ!』なんて言っても通じないでしょうね。
なんなら『わたしはアイスというです、よろしくしやがれです。』ってアイスちゃんの真似をした方がまだ信憑性があるわ。
流石に完コピ出来るほどにやり込んだゲームのキャラクターって訳でも無いし、そんなイタイまねはしないけど。
とりあえず、再びケットシーダッシュ(ただの全力疾走)して皆が居た所に戻ると、皆はちゃんと待っていてくれた…って、時間にしてわずか数分の事だから当たり前よね………
さぁ……ここからは【ミーコ】としてのわたし。
でも演技はせずに自然体で。
「皆、お待たせ〜。」
「柏木せ…誰ですか?」
「めいおかぁ…誰?」
「かしわ…誰だ?」
「めいちゃ…って誰!?」
「メイコせ……アイスたん!?」
おー……見事に三者三様…いえ、五者五様ね。
とりあえず榊原くん?
『…わたしはアイスたんとやらじゃねーです、しつれーな男ですね。』
「やっぱりアイスたんですよなお主!?シスター服だけど!!」
「冗談はともかく、わたしはミーコよ?」
「……んんっ…?いや、さてはお主メイコ先生では?」
「……ミーコ、よ?」
「いや!そのノリの良さとアイスたんを知ってそうな雰囲気はメイコ先生ですよな!?」
「は…?キッショ、なんで分かるのよ。」
「ここでこの返し!やっぱりメイコ先生じゃないかっ!!」
「「……………。」」
ピシガシグッグッ(例の謎の動き)
はい。やらかしました。
ちょっと自然体で行き過ぎたわ………
「「「「「先生ッ!!」」」」」
「きゃっ!?」
と、ちょっと後悔したのもつかの間、皆から一斉に抱きつかれた!?
あー………やっぱり別れ方が不味かったのかしら………と言うより、この姿でも普通に受け入れられるこの状況。
どうやら杞憂だったみたいね……。
「良かった……本当に良かった……どんな姿でも先生が戻ってきてくれて。」
「めいちゃぁぁぁん…!」
「柄にもなく取り乱しましたよ、柏木先生。」
「せんせー戻ってきた、サクラ嬉しい。」
「アイスたんの姿…メイコ先生完全体ですぞ!!ハァハァ……」
「あ。榊原くんはちょっとマジでキモイから離れてくれる?」
「酷いですなメイコ先生っ!!些かストレート過ぎますぞ!?」
「そうかしら?けど今のわたしはもう姿が違うから先生を止めた訳だし……
あ、でもだからってあなた達を見捨てたりはしないからそこは安心して?」
「むしろいきなり見捨てられたら困りますよ。先生。」
「ごめんね?大原くん。」
「うぅ………ん……?」
「あっ、目が覚めた?優弥くん。」
「ミーコ…さん…?」
「ええ、ミーコよ。本当は芽衣だけどね。」
「えっ…?」
「すぐに言えなくてごめんね?
こんな姿になっちゃったのが恥ずかしくて……」
「あ…ううん、気にしないでよ、僕はどんな姿でも先生が居てくれたら……それ…で………
「…?優弥くん?」
「ネコミミ………先生、頭撫でていい?」
「どうぞ?」
「……。」
「ゴロゴロ♪」
あ、なんか気持ちいい…♪
優弥くんのスキルかな?
「「「「………。」」」」
「ほう…?」(ニヤニヤ)
「「はっ!?」」
ってしまった!?
みんな見てる!!
「その…ここは異世界だし、今の先生は私達と同い年か年下に見えるが…教え子である佐藤と…その……そうゆう関係なのか?」
と、一ノ瀬さんが遠慮がちに言ってきた…!
「うにゃぁぁぁぁっ!?」
「おおっ、それはネコミミ美少女らしい反応ですぞ!流石メイコ先生、分かっていますなぁ〜。」
「違うわよ!?違うからね!!優弥くんとの関係も!今の鳴き声(?)も!!」
「ダウトォ!それダウトですぞメイコ先生!!」
「どっちがよ!?」
「両方ですね。まぁ、僕は気にしませんよ?
純愛なら教師と生徒でもアリかと。
ねぇ?サクラ?」
「んっ。サクラはせんせーが居てくれるなら何でもいい。」
「まぁ、アタシとしても、この場の雰囲気でぶっちゃければ香蓮と恋人同士だしね?」
「キマシですかな?」
「榊原くんはちょっと黙ってくれる!?」
「ははははは………あのさ、皆。
柏木先生がこうなってるのは多分僕のスキルのせいだと思うよ?」
「スキル?柏木先生がネコミミなのもか?」
「それは違うと思うけど…僕の持ってる一部のスキルは、先生の今の種族…猫人族に作用するマタタビみたいなスキルがあるんだ。」
「え、なんですとぉ!?それはうらやま…けしからんスキルですぞ佐藤氏!!」
「そんな事言われてもなぁ……。」
「ゴロゴロゴロ♡」
「んっ。言ってるそばからせんせーがデレデレ。」
「はっ!?」
あるぇ〜………隠密やめてからなんだか妙に抑えが効かないわね………
気を抜くとすぐに…………ふにゃぁ〜ん…♡
「うにゃにゃぁん♡すりすり…ゴロゴロ♡」
「……先生の威厳をどこやったんですか。柏木先生。」
「はっ!?もぉなんなのよぅ…!!」
「………思うに、その兆候は既にあったと私は思うぞ。」
「えっ…?何かわかるのかしら、一ノ瀬さん!」
「いや、ほら、さっき佐藤が猪頭に殺されそうになった時、必要以上に慌てていただろう?
まるで、親か大切な恋人が殺されそうになった、くらいに。」
「佐藤氏が殺されそうになった…?はっ…!あの時…!!」
「榊原くんは黙って。」
「すまぬw」
「ともかく、今の先生は佐藤にデレデレにならざるを得ない、という訳だな。」
「あら、でも見た目は猫獣人の女の子だし、元々の姿でそうなるよりは違和感ないとアタシは思うよ?」
「さっきからフォローありがとね、音無さん。」
「ふふん♪よくってよ?」
はぁ………残ったメンバーがなんだかんだノリがいい人達で良かったわ……
これでまだ神野君とかが居たら話がややこしくなっていた、と言うかお城から脱出できたかも怪しいし。
「柏木先生。
それはそうと、ミラージュベールがいつまでもつか分からないので早く移動するべきでは?」
「そ、そうね!行きましょう!!わたしも異世界知識がある訳じゃ無いけど、ナビはあるから行先は分かるわ!!」
「ふふっ、それは頼もしいな?頼りにしているぞ、先生。」
「まっかせなさい♪こんな姿になったけれど、中身は大人の女性なんですからね!」
「大人の女性…ですかなぁ…?」
「 榊 原 く ん ?」
「フハハハハwww