テイマーちゃんと人化の術
====ラスティ王国、草原====
エクレール達はティオの案内で屋敷にたどり着いところだった。
ティオ「着いた、ここだ。」
「わー、大きい建物ですね。」
『立派ではないか。』
ティオ「ここは、王家所有の別邸だったのだがな、今は使っていないのだよ。」
「そんなお屋敷を本当に貰ってしまって良いのですか?」
ティオ「これでは足りないくらいだぞ、ただし、今はあまり目立つのはよろしくないのでな、この程度しか出来ないのだ。」
『主よ、少し我は、ライオスのところに行ってくるぞ。』
「わかりました。」
そういうとニールはギルドの方向に飛んでいった。
side.ニール
====ラスティ王国、ギルド====
ライオス「これで書類仕事は終わりだな。」
女性ギルド員「さすがはライオスさん仕事が早いですね。」
そんなことをライオス達が話していると
『おい、ライオスはいるか?』
ニールがやって来たのだった。
『どうしたんだニール殿?』
『お主に頼みがあってな、人化の術を教えて欲しいのだ。』
ライオス「そりゃ別にかまいやせんが、なにか理由があるんで?」
『うむ、我はこれから主と共に行動するのでな、なにかと便利かと思ってな。』
ライオス「わかりやした、じゃあ付いてきてくだせぇ。ミール、しばらく外す、任せたぞ。」
ミール「わかりました、後は任せてください。」
そうして、ニールとライオスは地下の訓練場に消えていった。
sideend
====ラスティ王国、屋敷====
エクレールはティオと別れたあとブラウン達と屋敷を清掃していた。
「ふぅ、ブラウンさんお手伝いありがとうございます。」
ブラウン「いえいえ、姫様と王を助けていただいたのですから、これぐらい当然の事ですよ。グレイ、ホワイト、そちらは終わったか?」
グレイ「こっちは終わりやしたよ。」
ホワイト「こっちも終わらせたわ。」
「お二人もありがとうございました、お茶を入れたので良ければどうぞ。」
フリル「いやー驚いたよ、まさかエクレールがこんなにすごい奴だったなんて。」
フリルが先に席について一服をしていると
『主、戻ったぞ』
ニールの声が聞こえたのだった。
「はーい、え!?えー!?ニールさんなの?」
そこにはライオスと漆黒の瞳で黒髪の女性の姿があった。
『少し遅くなったが人化の術を会得してきたのだ。』
ライオス「いやー、やっぱさすがですぜ、俺でさえ数日かかった術をたった数時間で会得するどころか、戦闘の動きですらマスターしちまうなんて。」
『いや、助かったぞ、お主がいなければこの様な術を会得する機会なぞ無かったのだからな。』
ブラウン「それでは私たちはこれで。」
ホワイト「何かあれば相談してちょうだい。」
グレイ「失礼しやす。」
ライオス「そうだ、エクレール殿、俺から依頼を持ってきたんだが受けちゃくれないか?」
「はい、えっと私にできることがあるならばやります。」
ライオス「まあ、依頼といっても冒険者になったばかりの人が受けられる戦闘訓練みたいなものなんだがな。」
その依頼はラスティ王国近郊にある迷宮の
調査だった。
『我もこの姿での戦闘経験を積みたいのだが、主よ、どうするのだ?』
「そうですね、私も戦闘経験を積みたいので、参加しましょうか。」
ライオス「わかった、ならば明日正午ごろこの場所に向かってくれ、では、俺はこれで失礼する。」
こうして、エクレール達ははじめての依頼もとい戦闘訓練に参加することになった。