表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/10

#01 朝寝坊のサンタクロース

ヤバイ。


朝寝坊した。


今日は、プレゼントの準備があるのに。


今日の夜に、プレゼントを届けるのに。


「起こしたからね」


母が、包装紙のシワを、体重で伸ばしながら言う。


「本当に? 一回だけしか起きてって、言ってないでしょ?」


僕は、かわいいピンクの袋に、お人形さんを入れながら返す。


「2分いたからね。2分間に、いろんなバリエーションのオハヨウを試したわ」


「本当に?」


「そうよ。2分経っても返事がないから、死んだかと思ったわよ」


母が伸ばした包装紙を受け取り、箱を乗せて、丁寧に折り目をつけてゆく。


「じゃあ、揺り起こしたり、叩き起こしたりしてよ」


「するなって言ったのはあんたでしょ? 一回叩き起こしたら、それからトナカイに襲われる夢を頻繁に見るって言ってさ」


「そうだったね」


「本当に危ないかと思って、トナカイに病院まで運んでもらおうとしかけたのよ」


僕の腕は、最大限のスピードを保って動く。


「トナカイは、夜のために温存しておかないとだからね」


「まあね」


壁の時計を見ながら、ヒゲのお手入れの時間が、少しは出来そうだと気づき、心のなかで笑った。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ