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「冬の童話祭2022」流れ星と犬のクロ

作者: 花壇

クロは、ゆずちゃんの家のワンコです。


黒い毛をしているので、クロ。


元気な女の子ワンコです。


クロは、ゆずちゃんの家族が大好き。


ママと遊ぶボール遊びや、パパとの散歩、ゆずちゃんが毎日くれるごはんが大好きです。


でも、ときどきクロは寂しくなります。


ケージから出して欲しいとき、一緒に遊びたいとき、クロはいっぱいいっぱい吠えます。


しかし、ママもパパも「あとでね」と言って、一緒に遊んでくれないとき、クロはすごく悲しくなります。


クロだけお留守番で、みんながお出かけするとき、本当はクロも一緒に付いていきたいのです。


パパがゆずちゃんに高い高いをするように、ママがゆずちゃんにだっこをするように、クロも遊んで欲しかったのです。


でもクロは犬なので、我慢しないといけないと思うのでした。


それでもクロは家族が大好きでした。


ある日、クロはゆずちゃんと、パパとママと家族みんなで夜の散歩にでかけました。


そして、散歩の途中、満天のお星さまの中に流れ星を見つけました。


いつかゆずちゃんがクロにお星さまの絵本を読んでくれたときがあるので、クロは流れ星のことを覚えていました。


流れ星が消えて無くなる前に、3回願い事を叶えると、願い事が叶うというものです。


クロは、一生懸命流れ星を探して、願い事をしました。


願い事が叶うといいなぁとクロは思うのでした。


そして、ゆずちゃんに弟が生まれて、ゆずちゃんは中学生になったころ、クロは階段をひとりで登ることができなくなりました。


それでも家族みんなはクロのことが大好きなので、毎日毎日遊んびました。


ある星がたくさん空に輝いた夜のことです。


クロはベッドに寝ていました。


その様子を家族みんなが見守っていました。


ゆずちゃんがとても悲しそうな顔でいたり、ママもパパも辛そうな様子が不思議でした。


クロは、すごくすごく眠かったので、ゆっくりとまぶたを閉じました。


目をつむるときに、クロは窓の外に、お星さまが流れるのを見つけました。


クロは流れ星にお願い事をして、ゆずちゃんの顔を見て、「また明日ボール遊びしたいね」と思いながら、ゆっくりと眠りました。


そのあと、クロは、ゆっくりと冷たくなり、長い長い眠りにつきました。





クロがつぎに目が覚めたのは、白くてふわふわなベッドの上でした。


体には黒い毛がなくなり、鼻も前より悪くなったようでいろいろな匂いを嗅ぎ分けられなくなりました。


それでもクロは大喜びです。


だって、流れ星にお願いしたお願いごとが叶ったのですから。


クロは、流れ星に「もしも次、生まれ変わったらゆずちゃんのおうちの人間になりたい」とお願いしていたのです。


クロは目の前にいるパパとママがたくさん高い高いをしてくれたり、抱っこしてくれるので、本当に幸せでした。


でも、クロはなんだか物足りない気持ちでいっぱいでした。




クロが1歳の誕生日の日、パパとママががクロに大きなバスケットをプレゼントしてくれました。


ワクワクしながらバスケットを開けると、そこには・・・


黒くて小さなくまのような子犬がいました。


クロは本当に大喜びしました。


「また一緒にボール遊びしよう」


クロは心の中でその黒い犬に話かけました。


「ワン!」と子犬は元気にお返事をしました。


なんとその子犬はゆずちゃんだったのです。


ゆずちゃんが流れ星にお願いしたのは「もしも次、生まれ変わったら、クロの犬になりたい」だったのですから。


それから、クロには弟が生まれ、家族みんなでずーっと幸せに暮らしたのでした。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 発想はと面白いと思いました。 クロとゆずちゃんが入れ替わってもしあわせというのはいいと思います。 [気になる点] 時間軸が合わないので違和感があります。 クロがなくなって生まれ変わるの…
[一言] ゆずちゃんも生まれ変わっていた? 可愛らしいお話でした。
2022/01/10 17:40 退会済み
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