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千年ぶりだね、大英雄  作者: 十五夜
【第4章】初代勇者の学園生活►中等部編◄
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Ep.58 鑑賞

今は修学旅行初日最大のイベントと言っても過言ではない、キュリオウラ最大級の自然史博物館に来ている。


全体の敷地面精機はとても広く、本館となるドーム型の建物に加え、水族館、植物園と別館が二つもある。博物館周辺は緑に囲まれ、散歩のコースとして利用している人もそれなりにいる感じであった。


本館は四階建てで、三階までは化石や地層といった展示物を主として展示していた。


ラーテル王国が存在するこの大陸は人類史で見ると、人類との関わりは短い。


というのも、他の国々の殆どが存在する主大陸の方では、人類が発展してきた長い歴史があるのに対し、こちらの大陸では人類が進出し、まともに開拓し始めたのはナツトたち勇者一行が魔王を討った後になるからだ。



その代わりと言ってはなんだが、この大陸にはとてもよい状態で過去の地層が残っていたのだ。


そのため、この博物館ではそういった過去を知る上で重要なものである過去の生物の遺骸が多く展示されている。


多くある展示物の中で一際目立ち、興味が引かれるのはこれであるだろう。


全長三十メートルは超えているであろう立派なドラゴンの全身骨格。


とても状態がよく、よくもまぁここまできれいに残っていたものだと深く感心する。


近くに設置されていた説明用のプレートには、この化石は約一万年前の地層から発見された、と書いてあった。

それに続けて、この大陸では約二千年前の地層までドラゴンの骨等が発見されているとあった。

これにはかなり驚いた。意外と最近までドラゴンがこの大陸を住処としていたかもしれないからだ。

現在ドラゴンの殆どが生息しているのは主大陸の遥か南西の海に存在する「竜の大地」だ。ドラゴンたちは基本的にそこから移動しない。彼らは人並いや人以上の知能があるため、この地で独自の世界を築いていると言っても過言ではないだろう。そのため、人々にとってはドラゴンの素材というのは昔も今も変わらず、とても貴重なものであるのだ。


……二千年前、か。



場所は変わって本館四階。

ここはラーテル王国内の歴史をなぞりながら、各地の伝統工芸品や国宝に指定されているものを見ることができる。


もちろん、国宝は万が一盗まれたとしても兵器として利用できるような魔法関連の道具や武器は一切置いていない。あくまで文化の歴史を知ることができる範疇のものに絞られている。


まぁ、盗られたらヤバいのは王城の中で厳重に保管されていることだろう。あそこが一番警備が厳重なのは間違いないのだから。


ということで、ここには武器等は置いていないわけだが、その代わりに国宝検索機という、タッチパネル式の機械が設置されていた。これはキーワードなどで検索することで国宝を3Dで見ることができるという機械だ。


試しにナツトは何かしら検索してみようと考えた。

機会を色々見てみると、「過去の検索」という項目があった。更にそこから「検索ランキング」というものを発見することができた。

本音を言えば国宝に何があるのかわからなかったナツトはこの機能を使ってみることにした。

たんにでんち — 昨日 20:46

ランキングは上位100位までをリストアップしていた。

さてどんなものがあるのやら…と考えていたナツトはその後すぐに手を止めることとなった。

理由は、検索ランキング5位に見覚えがありすぎる名前の国宝が載っていたからだ。


その国宝の名前は「帝」。ナツトの愛用している剣と全く同じ名前であった。


流石に違うものだろうと、内心思いつつも気になってそこをタップしてしまう。


画面が進み、「帝」のページにとぶ。すると、他のページにはちゃんと3Dモデルが映し出されるのに対し、このページは文字だけの説明で、「ノーイメージ」とされていた。

仕方ないので、文字の説明のほうを読むと、どうやらそれはナツトの「帝」のことを言っていた。イメージこそないが帝の特徴等が文字でまとめて記載されていた。


帝…お前、国宝だってよ。


持ち主であるナツトが知らなかった衝撃の事実。

というかもし正確な見た目も広まっていたら、結構危なかったかもしれない。転生初期の方は帝を表に出していたし、もしかすると誰かの目に留まっていたかもしれない。

勝手な推測ではあるが、帝がノーイメージなのは実物がないというのもあるだろうが、ナツトを比較的簡単にラーテル王国に入れるためのアルティオの計らいではないかと考えた。もし、ナツトという存在が他国にバレていたら、いろいろと面倒になっていたのは間違いないだろう。

となってくると、今後も帝を使う機会は少ないのだろうか。


しかしそうなると、より一層帝には寂しい思いをさせてしまうことになる。


今もずっと使えていなくて収納の中で細々とさせているのだし、申し訳ないなと思う。


じゃあせめて、人目につかないところで使ってあげようと思ったナツトであった。





その後も一人ですべての場所を回ろうと考えていたナツトだが、途中でいつもの能力訓練仲間に捕まり、一緒に回ることとなった。


それまでののんびりとした空気から打って変わって、場の空気はハイに。人数が集まれば劇的にテンションが変わるものだ。


本館を出て水族館に向かっている最中、周りにつられて笑いながらグループの最後尾を歩いていたナツトは、不意にその歩みを止めた。


「どうしたのシャック?」


たまたまナツトと一緒に後ろを歩いていたウルヴァロがナツトのその行動に気付き、気になって声をかけた。


「…ん?あぁごめん、靴ひもがちょっと緩くてね。先行っていていいよ、すぐ追いかけるから」


ナツトはウルヴァロの問いにそう返した。


「わかった、じゃあ先行っとくね」


ウルヴァロはその答えに納得し、ナツトの言うようにみんなと一緒に先に進むことにした。


「………」






この「Ep.58」なんやかんやあって三回書き直す羽目に…。


その結果、ストックもなくなるというね。


叫びたくなるというのはまさにこのこと。


しかし、間に合ったからいいんです。


あ~更新頑張ろっと、ではでは。


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