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千年ぶりだね、大英雄  作者: 十五夜
【第6章】初代勇者の学園生活►高等部編◄
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Ep.89 パフォーマンス

「いよォォォォ!楽しんでるかァーッ!」


ナツトが到着した時には、すでにそこは観客の歓声と活気で溢れかえっていた。


ここは所謂体育館にあたる場所だ。ただ、日本の一般的な学校にあるような体育館とはその広さは全く異なる。一言で言えば広すぎる。ライブ会場か?と思うぐらいには広い。二階席も完備されており、普段は運動系のクラブ活動で賑わっている。

学園祭中はここで生徒によるライブイベントが行われていた。


クラスでの出し物の用事も終わったナツトは、今から行われるものがずっと見てみたいと、前々から気になっていたのだ。


「次はァーッ!魔法倶楽部の皆さんによるッ、スペシャルパフォーマンスだァ!!」


既に最大音量と思われていた観客の盛り上がりが更に上がり、最早声ではない音が耳に押し寄せる。


鼓膜が破れてしまうんじゃないかと思ってしまう。一応念のため鼓膜保護を魔法でちょちょっと施し、少しでも見えやすい場所に移動した。


成長しているとはいえ、ナツトの身長はまだまだ成長途中だ。ナツトより高学年の生徒が前に立ってしまっては見えなくなってしまう。


地球でこれは、途轍もなく大きな問題となるが幸い魔法があるお陰で、浮くなりして背の低い者でも楽しめるのだ。

魔法があってよかった。




さて、この時間にここに来たのは勿論、今から始まる魔法倶楽部のパフォーマンスを見るためである。


学園内でも最大規模の人数を要する魔法倶楽部。

名前こそざっくりと魔法倶楽部となっているが、普段は魔法を日々探求し、魔法の新たな可能性を追い求め、倶楽部仲間と切磋琢磨するとても活動的な集団である。


人数がとても多いため、倶楽部内でもいくつかのグループに分かれている。魔法の改良をひたすら目指す者たち、新しい魔法を作ろうとする者たち、そしてパフォーマンス用の魔法を鍛える者たちなど様々だ。


パフォーマンスは当然例の最後に挙げたパフォーマンス用の魔法を鍛える者たちによる出し物だ。


詳しくは知らないが、そういった魔法を併用したパフォーマンスの大会も行われており、好成績を毎年収めているのだとか。

何にせよ、期待は高まる一方だ。


ナツトはこれまで魔法というものは戦闘や日常生活のアシストという感じでしか使用したことがないといっても差支えはない。


今から見るパフォーマンスに使うような魔法は考えたことこそあるが、必要ないとして使わずに切り捨ててきた。そのため、自分が使ったことのない魔法が今から見ることができるという訳だ。


だからこそ、楽しみである。


「さァ!準備ができたみたいだぞォォ!では行こォッ!我が学園が誇る魔法倶楽部、パフォーマンス団『ゾラ』による学園祭のためのスペシャルパフォーマンスだぁァーッ!」


瞬間、会場内が暗転する。騒つく会場内だが、会場後方から、学園祭のために設置された舞台の方に向けて一筋の光がキラキラと煌めきながら静かに移動したことで、シンと静まり返った。


暗闇の中進むその光は会場中の視線を集め、どこか神秘的だった。


光に合わせて、静かに音楽が流れ始める。光が舞台へ近づく程音楽の音量は徐々に大きくなり、光が舞台真上へ到達した瞬間、光も音も弾けた!


魔法で作られた色とりどりの鳥や蝶が会場中を飛び回り、中央の舞台は眩しくライトアップされる。舞台上ではダンスが始まり、舞台に上がる人達の服装は私服で、舞台には街中のような風景が映し出されていた。


楽しそうに、幸せそうに踊る彼らからは、さながら街中で幸せに生活する人々を表現しているようだ。


しかし、その楽しげな空気はふいに終わる。魔法で作られたドラゴンが街中で生きる彼らを襲ったのだ。人々はドラゴンの吐くブレスによって街を壊され、路頭に迷うこととなった。


絶望する彼らだったが、一人の勇敢な若者が立ち上がり、街に巣食ったドラゴンを倒そうとみんなに提案する。セリフは一切無い。だが、彼らの身振り手振りでその伝えんとする意味が明々とわかる。


だが、力無き彼らがドラゴンを倒すことができるビジョンが見えない。人々の協力を得るのは簡単なことではなかった。


しかし、若者は諦めなかった。毎日毎日朝から晩まで、どうすればドラゴンを倒すことができるのかと一人悶々とし、あれはどうだ、これはどうだと試していた。


それを見ていた人々は次第に彼に協力的になっていったのだ。


ドラゴンの隙を見て人々は罠を着実に仕掛けていく。


そして、決行の日。若者の作戦が見事に成功し、若者がドラゴンの首を落としたことで、人々は己たちの力でドラゴンを倒すことに成功したのだった。


街は壊れたが、少しずつ再建していけばいい。人々は再び楽しそうに、幸せそうに踊ったのだった。









よく出来ていた、流石は全国クラスだ。人々の感情の表し方がとても上手く、特に若者役をやっていた人の若者が苦悩の表現が秀逸であった。


それに魔法との組み合わせも素晴らしいの一言だ。ドラゴンも魔法で作られたものであったが、あそこまでリアルに動かすのは相当な魔力操作が必要であったはずだ。おそらく複数人で動かしていたと思われるが、その連携は拍手ものだ。

ブレスも吐いていたが、魔法の特性であるイメージの反映をうまく使っていた。と言うのも、ぬるま湯みたいな温度の炎というものを魔法では作り出すことが可能である。見た目は凄く熱そうでも、実際は大した温度ではないように出来るのだ。だからこそ、派手にブレスを吐かすことができるし、その結果途轍もないインパクトを生むことができるのだ。


感想をまとめると、こうだ。


学園祭、最高でした!




最近、書いている時に色々と考えてしまい、ペースが遅いのがちょっとした悩みですね。


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