「招待状」
吸血鬼。吸血鬼だ。吸血鬼を、君は信じるだろうか。
馬鹿だと笑ってもいい。ありえないとこの手紙を捨ててくれたっていい。ただ、君はそうしない。そうできないだろう。
だからだ。だから頼むんだ、君に。
穏やかな平穏のなかに潜む「吸血鬼」を炙り出してはくれないか。
君にしか頼めない。君にしか出来ない事なんだ。
─アンソニー・ロビン
「一体、なんだって言うんだ。吸血鬼・・・?なんの話だかさっぱりわからん。ロビン義父さんは何が伝えたいんだ。」
とにもかくにも、ロビン義父さんに会わなければ事は進まないと思った。進展がなかった。
馬に跨がり、ロビン義父さんの住む街を目指す。
日がくれない内に、と思ったがそうはいかなかった。
そこに到着する頃には既に空は暗く、ドアをノックするのが忍びないほどの静けさが周囲を包みこんでいた。
とんとん
「ロビン義父さん?いらっしゃいますか?」
反応がない。
ドアノブに手をかけ、ガチャリと捻ってみると、ドアがすんなりと開いた。おかしい。
異様な胸騒ぎに駆り立てられ、義父さんのいる部屋へと走る。
部屋のドアを開けるなり僕は叫んだ
「義父さんっ!!!!!」
血溜まりに横たわる人影は紛れもなく義父さんだった。
もうピクリとも動かない。
「とっ、義父さん・・・・!うぅ、どうして・・・!義父さぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!」




