序章
序章
百年前、神よりもたらされた聖なる力を秘めた石、聖輝石を用いて発展を遂げた人間は、その力をもって悪しき魔王を打ち倒しました。
魔王が従える魔族は邪悪な魔力を宿していました。
その力で嵐を呼び、疫病を撒き散らし、土地を枯らし、人々の生活を脅かしてきました。
時の勇者は神の啓示を受け、神の加護を宿した剣を携え人々を守るべく旅立ちます。
本当なら危険な魔族は打ち倒さねばなりません。しかし、心優しい勇者は魔族と、魔族を統べる魔王にひとつの提案をしました。それは、二つの種族を繋ぐ和平の申し出です。
人と魔族の姿はよく似ていて、話す言葉も、書き記す文字も同じです。違うことは、魔族には羽があることと、魔族の方が人よりも長い寿命を持つということ。ただそれだけの違いで、何故相容れないのかと。
勇者の呼びかけは多くの心を動かし、ついに魔王と話し合いの場を設けることに成功しました。
これ以上の犠牲は要らない。
人々の願いを託された勇者と魔王の会談。けれども魔王は聞く耳持ちません。
人間は敵だ。人間に魔族の国へ立ち入る資格などない。
魔王は漆黒に染まった六枚の翼を大きく広げ、勇者に襲い掛かりました。けれども勇者は神の加護を宿した剣を用いて魔王と対峙し、やがて打ち破りました。
魔王を失った魔族達は人間への報復を掲げ襲い掛かってきましたが、人間には偉大なる神の加護があります。
神の加護を受けて、人々は次々と立ち上がり、魔族を討伐していきました。
勇者は人間を守るべく、魔族の国のあった土地に人間の国を作り、自身がその国の王になり、天寿を全うするそのときまで国を守り続けました。
こうして人々を脅かす魔族の国は滅び、人間が平和に生きられる時代が訪れたのです。




