第七話 備えあれば嬉しいな
今回は短めです
「・・・・何かあったんですか?」
一人離れた所から子供たちが遊んでいるのを眺めていたレオルの元に魔女っ娘が訪れてきたのは、もう昼も終わり日もそろそろ落ちかけようとしている時間だった。
涙目でお尻を摩りながらの来訪に少年も面食らってしまう。
「・・・・・私の事よりも、依頼の下準備はそろそろ出来そうよ」
メルメの言葉にレオルは神妙な顔になる。
レオルは全く戦いの事など知らない。
そもそも他の子に比べて体があまり丈夫でない自覚がある為、依頼の契約の時、いつ実行するかの判断は任せるけど出来るだけ早くしたい事―――
以上のことを伝えて実行の際は自分の下を訪れてくれるよう頼んで置いていたのだが・・・
ついに、その時が来たのだ―――――レオルの体が自然と強張る。
「大体いつ位に行くことになりそうなんですか?」
「今日の夜にも・・・・っていきたいのだけど」
『ちっちっち~』と小さな魔女は指を左右に振り勿体ぶる。
しかし、本人は尻を摩りながらではいくら恰好つけても半減してしまっている事に気づいておらず、微妙な雰囲気の中で打ち合わせが始まった。
「出来れば君にも用意しておいて貰いたいの。はい、これ」
ずいっと少年に押し付けられる子袋。
興味にそそられて中を覗くと、そこは異様だった・・・・
ガラスの小瓶に入った謎の液体やいかにも胡散臭そうな薬草、怪しさ爆発なお面やら他にも『使っても本当に大丈夫かシリーズ~アイテム編~』とでも名づけれそうな品の数々が出てきた。
「何ですこれ」
「何って魔女対策アイテムでしょ、取りあえず捕まっている人を戻すアイテムでしょ、攻撃受けた際の防御用アイテム・・・・ぶっちゃけ必要なアイテム一式(笑)♪」
満面の笑みで教えてくれる魔女に一抹の不安を覚えてしまうレオル。
そんな依頼主の様子を知ってか知らずか、被依頼人は色々嬉しそうに説明し始める。
・・・とは言っても簡単な使い方ぐらいなものだったのだが。
「実は今日ちょっと噂の魔女に会ってきたの」
「・・・・レーナは無事でした!?」
思わず詰め寄ってしまうレオルを落ち着かせながら、メルメは状況を説明する。
「慌てない。確証は得られなかったけれど、会話の内容からちょうどヘンタ・・・魔女の手の中にいた小鳥がそうだと思う。明らかに気が強そうに睨んでいたからね」
『うふふ、今度会ったらシメる』と背後から禍々しいオーラが漂う魔女っ娘に気圧されるレオル君。
一体何があったのか聞きたいと思ったが、どうも聞けそうな雰囲気ではない。
「そういえば準備って何をしていたんですか?」
「あ~アレね。それは見てのお楽しみ」
「???」
ちょい覚悟いるけどね・・・と今度はどんよりオーラを漂わせる少女に一抹の不安が頭を過ぎったのは気のせいだと思いたい少年だった。
「・・・もう一週間ぐらい経ってるから、どうしたのかと心配してました」
「大丈夫!私の依頼達成率は九割九分九厘なんだからっ!!」
凄いでしょ~と言いたいのか魔女っ娘は胸を張って自慢げだが、少年は思わず突っ込んでしまう。
「・・・・残りの一厘は?」
「~~~~~~気にしない!!!」
―――――決行は二日後、時刻は真夜中。
相手は古城の主である魔女、『ペトラルカ』。
レオルとメルメは救出作戦を執り行うことになった。
後書き天国 ~疾風怒濤編~
レオル「なんですか、この後書きのタイトル」
末期「ん?深い意味はないけど」
レオル「某漫画のドラマCDからパクッたタイトルですからね~」
末期「何故にそれを知っている、貴様ッ!?」
レオル「ではでは、後書きに入りたいと思います」
※
レオル「今回は短いですね」
末期「仕方が無かったんだ・・・次の話は内容が違うから合わせ難いからな」
レオル「一重に貴方の力量&文章力不足が祟ってるだけでは?」
末期「グフッ!」
レオル「さらに言わせていただきますと・・・(以下略)」
末期「やめて、私のライフはもうゼロよッ!」
レオル「駄作者の癖に意外と元気が在りますね?」
末期「まだだ、まだ終わらんよ!!いけ、ファ●ネルッ!』
レオル「甘いッ!トラップカード発動、神の宣告!!」
神『戦わなきゃ、現実と!』
末期「グハァ!?い、痛すぎるッ・・・・・・・・・・・・・・・ガクッ」
レオル「・・・生きてませんよね?」
へんじ が ない ただの しかばね の ようだ
レオル「くたばったか・・・・さて、次回は魔女サイドのお話です」
メルメ「といっても私の事じゃなくて、変態の方ね」
レオル「そうなんです・・・っていきなり現れないでくださいよ!驚いちゃうじゃないですか」
メルメ「いいじゃない、出番が在るうちに印象残せるようにしておかないと」
レオル「ではでは、今日はこの辺でお開きとなります」
メルメ「私が出た直後に終わるの!?」
レオル「仕様ですから。それでは皆様、またお会いしましょう」
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