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【一年生編完】史上最強魔導士の弟子になった私は、魔導の道を極めます  作者: 白い彗星
第八章 王国帰還編

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511話 変態じゃないから!



 拝啓、お師匠様。あなたの弟子、エラン・フィールドです。

 私は今、ベルザ国へ戻ってきました。え、戻ってきたってどういうことかって? はは、そこを話すといろいろ長くなるので、この話はいずれまた。

 一時離れていたベルザ国に戻り、どうやら国王が変わったことを知った私は、なんやかんやあって国王に会いに行くことにしました。

 とりあえず、国王の部下の兵士に案内してもらうのが一番効率がいいだろうということで、兵士に頼み込みましたが……どうやら、私のこの素晴らしい色香が、兵士の大切なものを奪ってしまったようです。そう、それは兵士のここ……おっと、これ以上はやめておきましょう。

 兵士に快く案内された私たちは、堂々と王城にたどり着き……これから新しい国王へ、会いに行くところです。どうか、私のさらなる飛躍を見守っていてください。



「はぁ……なんて罪作りなわ、た、しっ」


「……」


「……」


 お城に案内してくれる兵士さんの後ろをついて行っている私だけど、なぜか背中にチクチク刺さる視線が当たる。

 振り向くと、そこにはヨルとリーメイ。なんだよう、その目は。


「なにか?」


「いや……エランってやっぱり、面白いなって思って」


「なにおぅ?」


 ただ兵士さんの後ろをついて行っているだけのなにが面白いと言うのかね!?


「あはは、エランってばさっきの筋肉さんみたイ!」


「きっ……なん、だと!? それは断固意義を申し立てたいんだけど!」


 まさかのリーメイからの、予想外の一言。

 それは私の自尊心的なあれを傷つける言葉だよ!?


 私はただ、私の魅力についに時代が追いついてきたなって心の中で微笑んでいただけなのに!


「お前たちうるさいぞ、少し静かにしろ」


「はーい」


 ほら、怒られてしまった。うるさくしちゃうから。


 案内された王城は、以前と変わらず。真っ白な壁の、大きな建物だ。

 首が痛くなるほど見上げてしまう、立派な建物だ。


 ここを、私は何度も通った。そして、今もまた。

 ヨルやリーメイと一緒に通ることになるとは、思わなかったけど。


「とりあえず、国王様直々に会ってくださるそうだ。運が良いな」


 兵士さんはちらっと振り向いて、言う。私が微笑むと、慌てたように顔をそらす。

 ほほほ、初い奴め。


 それにしても、いきなり新しい国王と会うことができるとは。元々そのつもりで来たとはいえ。


「それと、どうやら王女様もいらっしゃるようだ。失礼のないようにな」


「王女様?」


「あぁ。知っているだろう? 金色の髪に金色の瞳を持つ、まだ幼いが美しいお方のことだ」


 ごめんなさい知りません。

 そもそも新しい国王のことも全然知らないのに、その娘なんて知るわけもない。


 でも……娘なのに、髪の色も瞳の色も違うのか。

 まあ、子供だからって髪の色も瞳の色も遺伝するってわけじゃないから、別に気にすることでもないか。


「幼いってどれくらいだ?」


「? まあ、十歳前後だったと思うが……それがどうかしたのか」


「金髪の小さな王女様か……それはぜひとも、会ってみたいな」


 ぶつぶつと、ヨルがつぶやいた。


「ヨルは、王女様にも興味津々なノ?」


「興味津々って……まあ、一応はな。小さい金髪王女様……そういうの、異世界ものではわりと王道なわけよ。んで、そういう小さな子にはぜひとも『お兄ちゃん』なんて呼んでほしいわけよ」


 ……ん? おかしいな、ヨルの話を聞いていて意味がわからなかったのは、私がバカだからか?

 また例によってイセカイものとか言っていたけど、それはまあいい。


 話の前後ですごい話題が飛ばなかった?


「なんだよエラン、なんでそんな目で見るんだ」


「いや、キッ…………キッショい言葉が聞こえたような気がして」


「言い淀むなら言葉を変えようよせめて!」


 違うんだよ、とヨルは弁解する。


「異世界の王女様とのご対面なんて、ファンタジーものでは王道なわけ! で、その相手が小さな女の子ともなれば、『お兄ちゃん』と呼んでもらいたいのはもはや男子の夢なわけよ! そんで懐かれて王族とコネを持ってさぁ……

 わかるだろあんたも転生者なら!」


「急にお前のくだらねえ妄想に巻き込むなよ!」


 なにも違わないじゃないか、と思った。


 なにやら興奮した様子のヨルが、今まで黙っていたエレガに話を振る。

 どうにも、イセカイのテンセイシャっていう繋がりがある二人らしいけど……


「エレガも小さい女の子にお兄ちゃんって呼ばれたいんだ……」


「勝手に話進めて勝手に引いてんじゃねえよ! 変態はこいつだけだ!」


「なっ、誰が変態だ!」


「お前以外に誰がいる!」


 ぎゃいぎゃいと騒ぎ始めるヨルとエレガ。この二人が会話してるのも初めて聞いたよ。

 というか、ここもうお城の中なんだけど……静かにしてくれないかな。


「はぁ、男ってのはホンットキモいこと考えるよな」


「ドン引きだよね……」


「今回ばかりはビジーに同意だな」


「お前ら最近出番なかったからってここぞとばかりに喋りやがって!」


 なんて賑やかな一行なんでしょう。

 私他人のフリしたいな。一緒に来たからもう無理だけど。静かにしなよ。


 ほら、兵士さんめっちゃ睨んでるよ!


「ま、ヨルが変態らしいってのは置いといて」


「置いとかないで! 変態じゃないから!」


「王女様ならコロニアちゃんがいたじゃん」


「彼女は同級生じゃん。だめだよ」


 そうですか。


 それにしても……お城の中も、私の知ってる人が誰もいないなぁ。わりとお城には来てるし、よく見る兵士さんの顔は覚えたのに。

 コロニアちゃんもコーロランも、もしかしたらお城に、と思ったけど。


「一人で抱え込んでるクレアちゃんも、ルリーちゃんのこと知ってるナタリアちゃんも、魔人になっちゃったノマちゃんも、重傷のゴルさんも……みんな、どうしてるんだろ」


「よくわかんないけど、エランの周りは濃い人が多いよネー」


「そうかな」


「一番はエランだけどネ!」


「そうかな。

 …………えっ」

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