表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【一年生編完】史上最強魔導士の弟子になった私は、魔導の道を極めます  作者: 白い彗星
第六章 魔大陸編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

393/1220

384話 群がってくる魔物



 上空から見ると、魔物の多さがよく分かる……

 あんな数の魔物がなだれ込んだら、それこそみんなパニックになる。事前に知っていたならともかく、ある時突然、あんなのが来たら……


 魔物の目的は、わからない。でも、魔物が向かっているのが……私たちのいた、人のいる大陸だというのなら。

 行かせるわけには、いかない。


「なら、あの塔の魔族はなんだってんだ? 魔物を討ち取ろうとしてるみてえだが……」


 この状況で、冷静なラッへが塔を睨む。

 私やルリーちゃんとは違って、人に対して思い入れのないラッへだからこそ、冷静に見ることができる。


 ラッへが言うように、塔の魔族は迫りくる魔物を、迎え撃っている。

 単純に、塔に向かってくるから迎え撃つしかない、とも見えるけど……


『……魔族は、魔物を従えようとしている。そのため、片っ端から魔物を捕らえようとしているようだな』


「!」


 これもまた、魔族の目的は不明だ……けれど魔族は、この鳥型の魔物のように、あらゆる魔物を従えようとしているようだ。

 そうすることで、魔族になんの利益があるのか……


 それを確かめるためには、同じ魔族に聞くのが一番なんだけど……


「あーもー、こいつ気絶してんだもんなー」


「得、エランさん。そんなにしたら、起きるものも起きませんよ」


「えぇ?」


 さっきぶん殴って気絶してしまった魔族。起こそうと思って胸ぐらをつかみ、何度か頬をビンタしてみるけど、起きる気配はない。

 まったく、魔族っていうからには丈夫そうなイメージなのに……だらしない。


「なら、あの塔の魔族たちに話を聞きに行くか……」


「おいおい正気か? んなもん、即敵対されて終わりだろ」


「この魔族を人質にして、うまく交渉できないかな」


「困り顔でなにさらっとえげつねえこと言いやがる」


 あの魔物たちは、人のいる大陸へ向かっている。

 あの魔族たちは、魔物を従えようとしている。


 状況だけ見ると、魔物をせき止めてくれている魔族の存在はありがたいけど……

 それでも、魔物の自由を奪って従わせる、なんてのはかわいそうだ。


「私としては、別にどうでもいいんだがな。魔族と魔物が戦争おっぱじめてようが、魔物が人のいる大陸に押し流れようが」


「よくないのっ」


 どのみち、魔物は止めないといけない。そのためには、あの塔に陣取るのが、手っ取り早いか。

 なので、塔に向かうことに決める。クロガネと、そして鳥型の魔物にも協力してもらう。


 猛スピードで、塔へと接近……だけど、距離が近づくと、敵だと思われてかさっきの光線が放たれる。

 私たちは、それを華麗にかわしていく。


「おい、なんだあれは!」


「あれ、"隷属の首輪"をハメていた魔物じゃないのか!」


「それに……ドラゴン!?」


 おーおー、驚いてる驚いてる。

 私たちは、声が届く距離にまで、近づく。さすがに、いきなり塔に飛び降りたりはしない。


 そして私は、気絶してしまった魔族を、塔の魔族たちに見せつけるようにする。


「私たちはあなたたちと敵対するつもりはない! 話を聞いて!」


「人質チラつかせながら言う言葉かよ」


「エランさん……」


 二人の視線が痛いけど、今は後回しだ。

 私の行動が効いたのか、魔族たちは動揺したかのように、私たちへの攻撃を止めた。


 というか、中から次々と魔族が出てくるな……これ中にいっぱいいるってことだな。


「貴様、人間! なぜ人間が、魔大陸に……」


「私だって聞きたいよ」


 私たちがこの魔大陸に転移させられたのは、エレガたちのせいだ。

 正直、あいつらだけならあの魔物の大群をぶつけてもいいかなって思ってたんだけど。


 さすがにそう、うまくはいかない……


「ちっ。ってか、空からも魔物がうっとうしいな!」


 魔族の攻撃はやんでも、魔物はまた別だ。

 私たちを敵だと認識しているのか、さっきからちょいちょい迫ってくる。


 どちらかというと、クロガネの方に群がっている。私が乗っているこの子は、同じ魔物だから攻撃されないのかな?

 そう、思っていたけど……


「! おい、そこにいるの……まさか、ダークエルフか!?」


「え?」


 魔族の一人が、ルリーちゃんを指して、言った。

 それはまるで、怯えているような声だ。初対面の相手に、なんて失礼な奴だと思ったけど……


 ……ここでも、ダークエルフか。


「なに、私の友達に文句あるの? ぶん殴るよ?」


「はぁ!? お前の友達とか知らん! いや、ダークエルフと友達とか、正気か?

 ともかく、そいつを近づけるな!」


 なんだ? 他の魔族も、ルリーちゃんを見てざわついている。

 いったい、なんだっていうんだ。


 ルリーちゃん本人も、なにがなんだかわかっていない。

 ダークエルフに対する世間の評価は知っているけど……それとはまた、違ったもののように感じる。


「近づけるなって、どういうこと」


「くっ、知らないのか!? 魔物は、ダークエルフに群がってくるんだ! だからそいつがいると、余計に魔物が集まるんだよ!」


「!」


 理由を聞くと……それは、思いもよらないものだった。

 ダークエルフに、魔物が集まるだって? そんなこと、あるのか?


 もしかして、さっきからクロガネにばかり魔物が集まるのは……クロガネに乗っている、ルリーちゃん目掛けて?


「……それだけじゃない」


 もしかしたら……

 エレガは、ルリーちゃんだけをこの魔大陸に飛ばすつもりだった。そんなことになれば……


 いくらダークエルフにとって環境がいい場所だからといって、あの魔物たちには押し勝てない……!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ