表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【一年生編完】史上最強魔導士の弟子になった私は、魔導の道を極めます  作者: 白い彗星
第六章 魔大陸編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

363/1220

354話 その大陸の名は



 ……ベルザ王国。そこで行われた、魔導大会。

 魔導士も、そうじゃない人も。国内の人はもちろん、国外からも人が集まり、一番強い人を決める大会。

 AブロックからEブロックに分かれて、各ブロックから勝ち残った一人が、決勝で競い合う。


 私、エラン・フィールドは、友達や学校の知り合いを含めてその大会に参加した。

 白熱した大会で、勝ち残った人、負けてしまった人……もちろん、いろんな人がいた。


 私はなんとか勝ち残り、決勝へ。

 そこで、各ブロックの勝者や、前回の大会優勝者を交え、魔導大会決勝を戦っていたのだけど……


「……魔大陸……?」


 今私は、大会の会場どころか、ベルザ王国にもいない。

 周囲を見渡しても、岩以外なにもない平野(へいや)。空は紫色で、それだけで異質な空間だと感じさせる。


 大会の最中、大会に乱入してきた人たちの手によって、私たちはどこかへ転移されてしまった。

 その、転移先……ここは、どこなのか。


 それが、魔大陸という場所らしい。

 聞いたことのない大陸名。まあ大陸の名前なんてよく知らないけど……

 少なくとも、ベルザ王国がある大陸ではなさそうだ。


「あぁ。大陸の、どこかまではわかんねえがな。少なくとも、さっきまでいた国の遥か遠くなのは確かだ」


 そう、答えてくれるのは、エルフであるラッへ。

 金色の髪、白い肌、緑色の瞳、尖った耳……とても美しい容姿で、さすがは森の妖精と言われるだけある。


 だけど、不思議なことに、私と顔立ちがそっくりなのだ。

 エルフである特徴……それが、いやそれだけが、私との違い。

 大会ではフードを被ってたけど、今は素顔をさらしている。


 彼女はなんでか、私に強い敵意を持っていた。


「はぁーあ。本当なら、寝ている間にてめえを殺したかったんだがな」


「ちょ……物騒だなぁ」


「はっ。そのダークエルフに邪魔されて、やむなしだ」


 ちっ、と舌打ちをして、ラッへは顔を背ける。

 そのダークエルフ、と指すのは、ルリーちゃんのこと。銀色の髪、褐色の肌はエルフと対照的な。そして緑色の瞳、尖った耳はエルフと同じ、特徴を持っている。


 大会に乱入してきた人たちは、なぜかラッへとルリーちゃんを狙っていた。というかエルフを。

 その中の一人が、ルリーちゃんに"転移能力"のある魔石を投げ……彼女は、転移に巻き込まれた。


 ルリーちゃんを助けるため、私は飛び込み転移に巻き込まれた。ラッへは、私を掴んで自発的に巻き込まれたみたいだ。


「……ルリーちゃんを殺してでも、私を殺そうとは思わなかったの?」


 ラッへは、私を狙っている。転移の影響で気を失っていた私を殺すのは、簡単だろう。

 でもそれを、ルリーちゃんが止めてくれた。


 ただ、止められたくらいで、こいつが止まるタマだろうか。ルリーちゃんにはごめんだけど、ラッへの実力ならルリーちゃんくらい敵でもないだろうに。


「……あんとき、そいつが出てきたのは、私を助けようとしたからだ。そいつを殺すほど、私は恩知らずじゃねえよ」


「……へぇ」


 一瞬、ルリーちゃんを見たラッへは、再び顔をそらす。

 ラッへなりに、恩義を感じているのか。ていうか、そういう理由でルリーちゃん、来ちゃったのか。


 乱入者たちがラッへを追い詰めていたとき、結界の穴からルリーちゃんが入ってきた。

 あのときは、なんで来ちゃったんだと思ってたんだけど……


「同じエルフ族を助けるため、か。ルリーちゃんらしいや」


「えへへ……まあ、エルフの方は、ダークエルフ(わたし)なんかに助けられても、嬉しくもなんともないと思いますけど」


「…………」


 エルフ族は、ただでさえ数が少ない。その理由は、まさしくあの乱入者たちにある。

 あちこちで、エルフ族を殺しているからだ。エルフも、ダークエルフも、関係なく。

 だから、エルフ族仲間というのは貴重なのだ。


 エルフとダークエルフは、そう区分されてはいるけど、同じエルフ族であることに違いはないし。

 私としても、そういう理由ならルリーちゃんに「どうして来たの!」なんて、言えないや。


「それにしても、魔大陸なんて聞いたことないけど、どんな場所なんだろう」


 改めて、周りを見る。なんとも殺風景な場所だ。

 それに、なんか出てきそうな不気味さもある。


「決まってんだろ、魔族の住んでいる大陸だ」


「へ」


 またも、私の疑問に答えてくれるラッへ。

 私を殺したいとか言っておいて、結構親切だよなぁ。


 ただ、言葉の意味があんまり、わからない。


「魔族って、滅んだんじゃないの?」


「ま、そういう話もあるがな。だが実際には、魔族は滅んじゃいない。

 奴らは滅びかけた。が、少ない数で結託し、遠く離れた地で繁栄していった」


「じゃあ、ここがその、遠く離れた地、というわけですか」


 ラッへの説明が正しいなら、ここは魔族が住んでいる土地、ってことだ。

 なんか誰かが、魔族とか他の種族は滅んだとかなんとか言っていたような、気がしたんだけど……


 誰だっけ……あ、そうだ、先生が言ってたんだ。



『かつてこの世界の始まりの四種族と言われる、"竜族"、"魔族"、"(めい)族"、"鬼族"から取られたものだ。

 彼らは、今やその姿を見せていない……どこかに隠れて暮らしているのか、種族ごと絶滅してしまったのか』



 そうだそうだ、確か第41部分で、クラス名の由来を説明するときに、そんなこと言ってたよ。

 滅んでなかった、滅んだかもしれない、だ。


 ……その、始まりの四種族のうちの一つ、魔族。その種族が住む土地がこの、魔大陸。

 え、じゃあなんで私たち、こんなところに飛ばされたの?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ