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百合っと皇女の猫  作者: WAKA
34/36

アリレリア 5

いや、ねえ・・・・・・


ソニピア、アヤクリ書いたらねえ・・・・・・仲間外れはいけないからねえ

 今日はアウレリアの衣装合わせの日だった。

 

 育ち盛りだから、体の変化に合わせて様々な服を仕立て直さなくてはならない。正しい寸法、場に適した色合い、後は当人の好みなども考慮すると、試着する服はかなりの数になる。

先ほどからアウレリアは脱いでは着て、メイドは脱がしては着せて、を繰り返している。

 最初の内は見ていて面白かったけど、これが四時間も続けば飽きてしまう。


「ふわぁ」


 欠伸も出るというものだ。


そもそも、安全すぎるから気合いが入らない。


 ここはアウレリアの部屋だから窓は全て防弾性だし、水など口にするものは全て毒見してあるし、メイドの心を読んでみても邪なものは混じってないし。バイズで周囲一帯の空間を探っても乱れはなし、ちょっと離れた部屋にはアヤメもソニアもいるし。


 超がつくほど安全。


 特にすることもないので、私は椅子に座ってぼんやりとアウレリアを眺めている。


――いつ終わるのかしら、さすがに昼寝はしたらまずいわよね


アウレリアに危険が迫れば寝ていてもわかるけど、堂々と寝ていたら評価が下がりそう。まあ、ひじ掛けを使って頬杖をついてる今の姿だけでも評価が下がりそうだけど。だって、暇なんだもの。


 あぁ、退屈。そう思いながら机の上にあるフルーツ皿に手を伸ばすが、指はスカスカと空を掴む。あまりに暇で、フルーツの盛り合わせを一人で平らげてしまったようだ。


「ちょっとメイドさん、果物がなくなったわ」


 私が言うと、メイドは「はい、ただいま」と頭を下げてすぐに部屋から出て行った。「あ」と呟いたアウレリアが何事か話そうとしたが、メイドは既に部屋を後にしてしまった。


「アリス」


「なによ」


 むぅぅ、という恨みがましい視線を送ってくる。


「メイドさんだからといって、今のようなぞんざいな扱いは謹んでくださらないかしら。わたくしの着付けを手伝ってくれていましたのよ」


「だって暇なのよ。果物でもつまんでないとやってられないわ」


「お暇なのでしたら自分で取りに行けば――」


「そしたら誰があんたを護るのよ」


「あぅ」


 言葉に詰まったアウレリアはプイっと横を向いてしまう。

 金色の髪から見えている耳が赤く染まっていた。

 

あんたいつからそんなにチョロくなったのよ。


 もちろん、最初からこうであったわけではない。

 二人で一緒にいようと誓い合い、キスをしてからというもの、アウレリアの懐き方が尋常ではない。いつも浮かれているし、何の用もないのに「アリス、アリス」と私の名を呼ぶ。今みたいに、少しアウレリアを気遣うようなことを言えばすぐに顔を赤くする始末だった。


不安だ。


チョロすぎて逆に不安。


結局、その後もアウレリアの試着は一時間続いた。


「おまたせいたしましたわ」


アウレリアはメイドを見送ったあと、トコトコ駆け寄ってきて微笑んでいる。


さあ、これでイチャイチャできますわ


と、顔に書いてある。


「ねえアウレリア」


「はい?」


「こっちに来て、私の膝に座りなさい」


「え、ええ」


モジモジしながら、私の方へやって来る。


ちょっと遊んでみよう。

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