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しろくまようちえんのゆきあそび

作者: 楠木 翡翠

 ここは北極(ほっきょく)()(なか)にある(ちい)さなようちえんのおはなしです。


 ()(しろ)(おお)きなつぶのゆきがきょうもずんずんとふりつもっています。


 しろくまようちえん。

 そのようちえんがきょうのおはなしのぶたいです。



 *



 しろくまようちえんにはたくさんのしろくまのこどもたちがバスにのってかよっています。


 そのようちえんのたてものは(しろ)いゆきでおけしょうされて()(しろ)です。


 その入口(いりぐち)に2(だい)のようちえんのバスが()まりました。


「おはよう」

「さむいね」


 とおはなしながら、あたたかいふくそうをしたこどもたちがぞろぞろとおりてきます。


 こどもたちはさっきまであたたかいバスにのっていました。


 なので、バスからおりるとぶるぶるとふるえるくらいさむく、おはなしすると(いき)(しろ)くなります。


 こどもたちがすぐに(はい)れるように(とお)(みち)をつくってありますが、(すこ)しずつつもりはじめています。


「みんなー、通路(つうろ)はつるつるしててすべりやすくなってるから()をつけておへやに(はい)ってね!」


 先生(せんせい)がバスからおりるこどもたちにちゅういします。


「はーい!」

「わかった!」

「うん!」


 こどもたちはバスからおりると、ゆっくりとすべらないように(ある)いてきょうしつにむかいました。



 *



 そのようちえんの(なか)でいちばんお(にい)さんとお(ねえ)さんのきょうしつをのぞいてみましょう。


 きょうしつにはすでになんひきかのしろくまのこどもがブロックであそんだり、えほんをよんだりしてみんながそろうのをまっています。


 そこに2ひきのしろくまのこどもがきょうしつに(はい)ってきました。


「くまちゃん、おはよう」

「くーくんだ!」

「「おはよう!」」

「おへや、あったかいね」

「うん!」

「くーくん、ブロックであそぼう!」

「くまちゃん、いっしょにおままごと、やろう!」

「「うん!」」


 くまちゃんとくーくんはみんなとおはなししています。


「くまちゃんとくーくんはみんなとあそぶ(まえ)上着(うわぎ)からスモックにきがえてからあそんでね」

「はーい」

「しろ先生(せんせい)、わかった!」


 くーくんとくまちゃんはしろ先生(せんせい)のいうことをきいて、ジャンパーと茶色(ちゃいろ)上着(うわぎ)からあわい黄色(きいろ)のスモックにきがえ、フックにかけます。


 くーくんはブロックあそびに、くまちゃんはおままごとをしているこどもたちといっしょにあそびはじめました。



 *



 あれから、お(にい)さんとお(ねえ)さんクラスのしろくまのこどもたちがみんなそろいました。


「しろ先生(せんせい)、おはようございます!」


 こどもたちはしろ先生(せんせい)にきちんとあたまを()げてごあいさつをします。


「みなさん、おはようございます! じゃあ、みんなでいつものうたをうたいましょう!」


 しろ先生(せんせい)はオルガンの(まえ)までゆっくりとした(あし)どりで(ある)きはじめました。


「「はーい」」


 しろ先生(せんせい)がいすにすわると、こどもたちがしぜんとしろ先生(せんせい)とオルガンをかこむようにあつまります。


「「せんせい、おはよう♪ みなさん、おはよう♪ ことりがちっちとうたっています♪ おはよう、おはようー♪」」


 しろ先生(せんせい)のばんそうにあわせてこどもたちがげんきよくうたっています。


「みんな、よくできました!」


 しろ先生(せんせい)がいすから()()がるとはくしゅしてこどもたちをほめると、こどもたちはとてもうれしそうです。


「さて、みんな。きょうはゆきがいっぱいつもっているので、みんなでゆきあそびをしたいとおもいます。ゆきあそびをしたい()、いるかな?」


 しろ先生(せんせい)はこどもたちのかおを()てききました。


「「はーい!」」


 こどもたちはみんな、にこにこしたかおでげんきなへんじをします。


「せんせい、ぼく、ゆきがっせんやりたい!」

「わたしはゆきだるまをつくりたい!」

「おれ、かまくらつくりたい!」


 などとこどもたちがいっせいにやりたいことをいいはじめます。


「かまくらはしろ先生(せんせい)(はい)るくらいじゃないと、先生(せんせい)、さむいさむいだよ?」


 くまちゃんがいいました。


(おお)きいのをつくらないと、みんな、(はい)れないよ」


 くーくんもいいます。


「うんうん」


 まわりのみんながなっとくしたように(くび)をたてにふります。


「そうだよな……。みんなでかまくらをつくるのたいへんだもんな……」


 かまくらをつくりたいといった(おとこ)()のしろくまがしゅんとした(こえ)でいいました。


 そして、


「だったら、かまくらはやめる! みんなで(おお)きなゆきだるまをつくらないか?」


 と(おとこ)()のしろくまがみんなにききました。


「いいね!」

「さんせい!」

「ぼくも!」

「わたしも!」


 みんなが(くち)をそろえてさんせいしてくれています。


先生(せんせい)もさんせい!」


 しろ先生(せんせい)両手(りょうて)(ひろ)げていいました。


「「わぁい!」」


 それをきいたこどもたちはとても(おお)(よろこ)びです。


「しろ先生(せんせい)もいいの?」


 その(おとこ)()はしろ先生(せんせい)にきいてみます。


「うん。みんなでつくりましょう!」

「しろ先生(せんせい)、みんな、ありがとう!」


 しろ先生(せんせい)はその(おとこ)()にやさしくいうと、(おとこ)()はにこにこえがおです。


「じゃあ、みんな、さむくないようにあたたかい上着(うわぎ)とをお(そと)にあつまってね!」

「「はーい!」」



 *



 こどもたちがあたたかいふくそうで(そと)()ると、ゆきはきたときよりもたくさんつもっています。


「いっぱいつもってるね」

「そうだね」

「ゆきがさらさらしてるよ」

「ほんとうだ」


 こどもたちははじめてゆきにふれたかのように、キャッキャッとはしゃいでいます。


「みんな、そろったかな?」

「うーんとね……」


 しろ先生(せんせい)がこどもたちのところにかけつけました。


 こどもたちはまわりをよく()て、いない()がいないかさがします。


「みんな、いるよ」

「そろってるよ!」

「じゃあ、みんなで(おお)きなゆきだるまをつくりましょう!」

「うん!」

「エイエイオーッ!」

「「エイエイオーッ!」」



 *



 まず、しろ先生(せんせい)とこどもたちはゆきだるまにつけるにんじんやバケツ、(ふと)()のぼう、(いし)をさがしにいきました。


 すると、バケツと()のぼう、(いし)()つかりましたが、にんじんが()つかりません。


「みんな、にんじんがないよ。どうしょう」


 しろ先生(せんせい)がこどもたちにききました。


(いし)は?」

()のぼうは?」

「みんなのてぶくろは?」


 とこどもたちからいろいろな(かんが)えを()しました。


「その3つのどれかでつくってみよう!」

「「うん!」」



 つぎに、(おお)きなゆきだまを2こつくります。


 さいしょは(ちい)さいゆきだまをつくり、いくつかできたらまとめて、(おお)きくしあげます。


「わぁ! (おお)きくなった!」

「ほんとうだ!」


 なんひきかでゆきだまをころがしているので、まるで、うんどうかいの(おお)だまころがしをやっているみたいです。


 (おお)きくなった2このゆきだまをしろ先生(せんせい)がつみました。


「ゆきだるまだぁ!」

()がついてないよ」

「うでもない」

「これから、かざりつけだよ! みんなでじゅんびした(いし)()のぼうをつかってしあげましょう」


 こどもたちはしろ先生(せんせい)手伝(てつだ)ってもらいながらゆきだるまをしあげていきます。


「よし、くーくん。ゆきだるまにバケツのぼうしをかぶせてあげよう」

「うん!」


 くーくんはしろ先生(せんせい)にだきかかえられて、ゆきだるまにバケツをのせました。


「できたぁ!」

「やったぁ!」


 ついに、みんなでつくった(おお)きなゆきだるまがかんせいしました。


 ()(いし)()のぼうはうでとまゆ()です。


 にんじんのはずだったはなはくまちゃんがつけていたピンクのかたほうのてぶくろ。


 おなかまわりはみんなのてぶくろがついています。


「みんな、(たの)しかったかな?」

「うん!」

「楽しかった!」

「せっかくだから、しゃしんをとってもいいかな」

「「いいよっ!」」

「ちょっと、カメラをとってくるからまっててね」



 *



 しろ先生(せんせい)がカメラをもって、こどもたちのところにもどってくると、こどもたちはキャッキャッとゆきがっせんをしながらまっていました。


「しろ先生(せんせい)がきた!」

「みんな、おまたせ! しゃしんをとるじゅんびをしてください!」

「「はーい!」」

「とるよー! ハイチーズ!」


 こどもたちは(おお)きなゆきだるまをはいけいにしてにこにこえがおでポーズをとりました。



 *



 (たの)しくつくったゆきだるまをこれからもわすれないでほしいとしろ先生(せんせい)はこどもたちにねがいました。

2015/12/22 本投稿

2015/12/22 誤字修正

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― 新着の感想 ―
[一言]  はじめまして、葵枝燕です。  「しろくまようちえんのゆきあそび」、読ませていただきました。  私の住む地方は雪が降らないので、雪遊びをしているシーンは新鮮でした。みんなで雪だるまをつくって…
[良い点] 幼稚園の様子がリアルに描かれていますね。 朝のお歌など、私の子供がいつも保育所で歌っている歌です。 ほのぼのとした可愛らしいお話でした。 [一言] 私が好きな児童文学に「大当たり! アイス…
[一言] 童話とは本来子供と一緒に絵本を広げて親が読んであげるもの。 このお話はそのまま絵本にしてお子様に読み与えたいぐらい、丁寧に作られていますね。 奇をてらう訳でもなく、ごく自然に動物達のあり…
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