ミッション:1
「ミッションって?」
空は明るくなっていた。
家族はまだ起きていない。他の人にはこの男性の声は、聞こえてないようだ。
「学校を休め。一ヶ月以内に出来ればミッションは、クリアだ。」
「ヘ?」
それだけ?
なめてんの?
ヤッター!
人生時限爆弾解除って、
警察の解除班がやるみたいに
緊迫したものじゃないんだ。
「せいぜい頑張ってな」
この言葉を機に、頭がすっきりした。
忠告には及ばない。
さて、軽く仮病でもしますか。
「母さん、頭が痛い。」
わざと暗い顔をしてみせた。
「ふーん、でも学校は行きなさい。」
「なんで!?気分も悪いしとても学校になんか…」
「もうすぐ試験でしょ。これ以上成績を下げたいの?」
「もう駄目、しんどすぎて口論する気が起こらない。寝るね。学校に電話お願い。後頭痛薬、今ので切れたから買っといたら?おやすみ。」
そしてそのまま
自分の部屋に戻った。
これで学校が、終れば
ミッションは、
果たした事になるはずだ。
ね。死に神さん。
午後4時になった。
学校終了時間だ。
突然死に神さんの声が響く。
「おめでとう。ミッションクリアだ。さあ、次のミッションだ。」
………………………は?
ミッションって、
1つじゃないの?
「あのー、死に神さん。ミッションって何個あるんですか?」
「私は死に神ではないんだが…。ミッション数は6だ。しかも、1つめのはほぼ冗談のようなものだ。後の5つは死ぬ気でやらんと、達成できんぞ。」
なんだってえええ!?