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初恋
幼い初恋から始まる物語。
この話の元になった『彼は男爵家の後継者に成りたいだけだった 伯爵? 公爵? 無理無理無理!』のエピソードと矛盾なく書き切れるか、挑戦します。
途中からIF物になりそうな予感もしますが、予定は未定にして決定にあらずですので(笑)
私が彼女を初めて見たのは、誕生パーティーの会場だった。
淡い金色の髪、病的なほど透き通った白い肌、幼い顔立ちに不釣り合いなほど赤い紅を乗せた唇。まるで人形のような浮世離れした美しさ。
一目見た時から目が離せなかった。頬が熱くなって、足がふわふわして、父や兄の声は聞こえていたけれど、何を言っているのかちっとも聞き取れなかった。
幼過ぎた私は、それが恋だと分からなかった。ただ、ただ、可愛くてずっと見ていたかった。
彼女が五歳、私が八歳の春だった。
さて、シリーズ編集とやらに挑戦しようじゃないか。
尻切れトンボにならないよう、頑張ります。
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