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この作品には 〔ガールズラブ要素〕〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

ロリ描写とそれに伴うシリアスっぽさを付け加えた未完書

作者: 薔薇奉行 貴腐人

身内用にうpです。


ロリ描写だけを特化させました。


あまり見ない事をオススメします(未完成なので)



「こちらB班、対象の確保に成功」


「了解しました。引き続き現場にて「あ、ハルちゃんは帰っていいよー」」


「……聞こえてましたよね?」


「ええ、本官は状況の終了の後、本隊に「報告はやっとくから先に晩ご飯作っといて〜」」


「………姉さん、軍用回線をプライベート通信に使うなとあれほど「ちゃんと、帰還命令だから軍用回線使っても問題なっしぶるー」」


「今夜の晩ご飯はおにぎりにします」


「それじゃあ美味しいおにぎり待ってるよ〜ん」


「……すみませんハルさん、お先に上がらせてもらいます」


「いいのよ、早く帰って子供たちにご飯を食べさせてあげて……」


「……ありがとうございます」


 優しい人だとは思う。


 けれども彼女は冷たい人……私と同じ仕事をしている時点で同族だから。



  ◆



「ただいまー」


 玄関を開けると、いの1番に飛び込んで来たのはミィだった。


『おかえりー』


 それに続くかのように、子供達が次々と私の胸に飛び込んで来る。


「おっとっと、ミィは元気いっぱいやねー」


「ねねしゃま、おかぁえり?」


「お帰りだぞー」


 胸に抱えたミィを頭をわしゃわしゃと撫でくりまわす。

 満遍の笑みを浮かべながら心底楽しそうに頬を擦り付けて来る。


『わーーー』


 それに追随するかのように他の子供達もワイワイと騒ぎ出す。

 その喧騒が心地よく、私は少しの間だけ感傷に浸ってしまう。


「おかええり、ハル姉さん……今日は早かったね」


 奥から顔を出したのはここの子供で最年長のユイカだった。

 日中は仕事でいない私の代わりに子供達の面倒を見ていてくれるしっかり者だ。


「シズ姉さんが先に帰らせてくれたの」


「そう、じゃあ美味しいご飯作らないとね」


「ふふっ、それもそうね」


「……?」


「いいや、こっちの話……それよりみんながお風呂に入ってるうちにご飯作るよ」


「今日は何作るの?」


「じゃじゃーん」


「おっきいー」


「みんなでお鍋でも囲もっか、美味しい鱧肉買って来たから」


「わー、すっごいねー」


「今日はお姉ちゃん、頑張っちゃうよー!」


「おー!」



 今日の夕餉はみんなでワイワイと騒がしい時間だった。




  ◆




「ココノセ少佐、明日の定例会はどう致しましょうか?」


「いつものメンバーでなので会議室の予約は変えなくとも構わない」


「ありがとうございます、では明日の10時に……はい、では」


「ふう……」






「……ねねしゃまー」


 半開きになったドアから見えたのはパジャマ姿のミィだった。

 寝ぼけ眼を擦りながら、お気に入りのぬいぐるみを抱えている姿はとても可愛いらしく、緋色の髪を相まって暖かな心地にしてくれる。


「どうしたのミィ?」


 いつもならベットでみんなと寝ている時間帯。

 一人で出て来る理由が見当たらないが……いや、多分寂しかったのかな。


「むぎゅー」


 フラフラとおぼつかない足取りで私に体当たりをしてから抱きついて来る。


「あらあら、いつまで経っても甘えんぼさんなんだから」


 本当にこの子は私が連れて来た時から変わらない。

 子供特有のポカポカとした暖かみが服越しにゆっくりと伝わって来る。


「むぎゅー」


「むぎゅー」


 オウム返しのように同じ言葉かけてあげれば、眠たい顔に僅かな紅潮が見える。

 そういう無垢な反応を見るだけで、私は明日も頑張れる……可愛い。


「パフパフ〜」


 そうしている内に、頭を揺らして胸に頭を押し付けて来た。

 何気ないこんな動作がゆったりとした夜の時間をまどろみ中に閉じ込めていく。


「こらこら……っふふ」


(まったく、いくつになっても姉離れができませんね」


 のんびりとした時間が経っていく中で次第のうとうとし始めたミィを膝に抱えたまま、私は書類仕事を進める。

 別段、急ぎの仕事じゃないけれども……。

 うんうん、この時間を終わらせるのが惜しい気がしてしまっただけ。


「ぎゅむー」


「こらこら、何してるんですかシズ姉さん」


(こっちは流石に妹離れして欲しいんですけどね……)


 さりげなく……本当にさりげなく背後から抱きついて来るシズ姉さん。

 これでも強くなったと思っていたけど、私はまだまだ未熟者かな……。


「何って、可愛い妹成分を補充しに来たのさ」


「もう、いっつもそんな事ばっかり!」


「でもねー、満更でもない顔されてもねー」


 姉さんのくせにナマイキな事言ってー!


「ばか……」


「まったく……このシスコンめー」






「姉さん……私は」


「なんも、気にせんとええんよ……」


「この子達が大きゅうなってから……のんびり考えよう」


「それまで、絶対にこの子達は私が守るさかいに」


「……それは私もよ、姉さん」


 この子の温もりを、ヒトの心の暖かさを、世界の不条理を……。


 私は全てを知っている。


 世界は残酷な真実と優しい嘘でできているという事を……。




 もし、私の罪がこの子達に知られて。


 その上で赦されるというのなら……私はこの子達と最後まで生きたい。


 それまでは……この家族を守り続ける。




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