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チャージオン~光らせたい男と不器用な女のお話  作者: 水渕成分
第三章 水の惑星Ⅰ

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81/230

81 やばい 涙腺決壊しそう

 悔しいがその通りなのだ。


 「旦那(だん)さん」=敵との戦闘で「チャージオン」を使い、戦闘不能状態。


 「シナン」=敵との戦闘で重傷を負い、後送中。


 「ラティーファ」=敵との戦闘で兵器を破損。実質、戦闘不能状態。


 「エウフェミア」=敵との戦闘で精神力を使い切り、戦闘不能状態。


 「坊っちゃん」=敵との戦闘で精神力を使い切り、戦闘不能状態。


 「他の『星間警察職員』及び『偵察局員』」=当初より超心理学(パラサイコロジカル)技術(テクノロジー)の兵器に適性を見いだせず、通常兵器しか所有していない。敵の指揮官(コマンダー)には通用しない。



 ◇◇◇



 「アナベルさんっ」

 ラティーファが叫ぶ。


 「ラティーファさん」


 「悪いんだけど、十分、いや、十五分だけ時間稼ぎしてっ! あたしにひとつ考えがあるの」


 「うん、わかった。頑張ってみます」


 ラティーファはアナベルの返事を聞くやいなや、後方の鉄扉から部屋を出た。



 ◇◇◇



ラティーファは全力で走った。そして、見つけた。


 朦朧(もうろう)とした一人のむさい男が徘徊しているところを。


 「いたっ!」

 ラティーファは足早にむさい男に駆け寄ると、声をかけた。


 「旦那(だん)さん」


 「だんさん?」


 (やはり、記憶を喪失していたか、さて)

 ラティーファは大きく深呼吸すると、


 「そう。貴方は『旦那(だん)さん』。あたしは『ラティーファ』」


 「ラティーファ?」


 「うん」


 「ラティーファ…… むさいのを何とかしてくれる人?」


 「うんそう」

 もう少し、涙ぐみそうになったが、こらえた。何回、やられてもこれは慣れない。


 「ゆっくり教えてくれる人?」


 「そ、そう」

 やばい、涙腺決壊しそう。でも、今回は感慨に(ふけ)っている時間はない。一刻も早く連れて行き、アナベルさんを助けなければ……


 ラティーファは、もう一度、深呼吸した。


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