表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
チャージオン~光らせたい男と不器用な女のお話  作者: 水渕成分
第三章 水の惑星Ⅰ

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

80/230

80 戦略的撤退だ

 そこには驚愕の光景があった。


 「そんな馬鹿な」

 「何故、貴様がいる?」


 「星間警察職員」と「偵察局員」から次々怒号が上がる。


 そこにはレーザーセイバーを持った敵の指揮官(コマンダー)が冷笑を浮かべて立っていた。


 「よっ、四人目なの?」

 ラティーファも戦慄する。


 「貴様らは三人じゃなかったのか?」

 一人の「星間警察職員」が怒りの質問をぶつける。


 「ふん。失礼な。『指揮官(我々)』のうちの誰が三人だと言ったと言うのだ?」

 敵の指揮官(コマンダー)は冷たく返す。


 「それは、捕虜にした貴様らの兵に訊問して……」


 「ふん。所詮、『アクア3(スリー)』の者でしかない兵にどうして本当のことを教えてやる必要がある?」


 「貴様ら、初めからこちらが訊問すると想定して、嘘を教えた自分の配下の兵を見捨てて、逃亡したのか?」


 「戦略的撤退だ。失礼な」


 アナベルを含めた「星間警察職員」、「偵察局員」、それにラティーファは背筋に寒いものが走るのを感じた。

 (こいつら、自分たち以外の者は使い捨てにすることしか考えていない……)



 ◇◇◇



 「エウフロシネちゃんはどうしたんですか?」

 アナベルが声を絞り出して、質問する。


 「あの『人質』のガキか? 安心しろっ。そこのVIPルームで速成のヴァーチャルリアリティマシンにかけてやってるわ。もう、立派な狂信的(ファナティカリー)暗殺者(アサシン)に仕上がっているんじゃないのか」


 「なんてことを……」

 アナベルは拳を握りしめる。エウフェミアは敵の指揮官(コマンダー)(にら)みつけるが、レーザーブラスターを撃つ精神力は残っていない。


 「怒ったか? 怒ったのなら、かかって来いっ! もう、貴様らの中で超心理学(パラサイコロジカル)技術(テクノロジー)の兵器を使えるのは貴様しか残っていないだろう」

 敵の指揮官(コマンダー)はアナベルを挑発する。


 「ぐっ」

 アナベルは唇を噛む。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ