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チャージオン~光らせたい男と不器用な女のお話  作者: 水渕成分
第五章 要塞惑星

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208/230

208 おじさん 野暮はいけないよ

 その後も旦那(だん)さんは何度も倒されながらも立ち向って行った。


 その度にパウリーネとの距離は縮まり、素人目にも近づいていることがはっきりしてきた。


 アナベルは思わず叫んだ。

 「旦那(だん)さんっ! 頑張れっ!」


 次にはオキニィが唱和した。

 「旦那(だん)さんっ! 頑張れっ!」と。


 三度目には、シナンも唱和した。

 「旦那(だん)さんっ! 頑張れっ!」と。


 それは四度目には、20人の普通兵たちをも巻き込んだ大合唱になって行った。

 「旦那(だん)さんっ! 頑張れっ!」「旦那(だん)さんっ! 頑張れっ!」と。


 旦那(だん)さんはその声に押されるかのように、パウリーネとの距離を更に縮めた。


 「ちぃっ!」

 イワノフは密かに右手で持っていたレーザーセイバーを左手に持ち替えた。


 右手で懐を探り、レーザーブラスターを取り出すと、パウリーネとの対決に集中している旦那(だん)さんの頭部を狙った。



 ◇◇◇



 バシイィッ バシイィッ


 狙撃音が二つ響いた。


 「おじさん。野暮はいけないよ……」

 そう呟いたのは坊っちゃん。


 「驚きました。坊っちゃん。私より狙撃が早い人初めて見ました」

 ルカイヤは驚愕の表情を見せる。


 イワノフの右手はレーザーブラスターごと溶解し、壊死が進みつつあった。


 イワノフは左手に持ったレーザーセイバーで自らの右手を切断した。


 「さすが元工作員。それが正解ですね」

 ルカイヤは冷たく言い放つ。


 「貴様ぁ~。ルカイヤァ~」

 イワノフは怨嗟の声を上げる。

 「これで済むと思うなよっ! 今、他の軍団長と衛兵も呼ぶからなぁ~」


 「それは好都合……」

 ルカイヤの冷たい物言いは変わらない。

 「パウリーネ様は旦那(だん)さんとの対決に集中している。残りの『洗脳機関』メンバーは私が全員撃ち殺してあげましょう」


 (なんて迫力だ。ルカイヤちゃん)

 シラネですら引く勢いだった。


 「ちいっ」

 イワノフは他の軍団長と衛兵を呼ぶことを断念した。




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