表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
167/230

167 ここは俺が退治してこよう

 「まあ~て、まてまてまて~い」

 それを遮ったのは旦那(だん)さんだ。


 「せっかくの『航宙艇』を傷つけられてはいけない。ここは俺が退治してこよう」


 言うが早いか、航宙艇を飛び降りる。


 「わっ、旦那さん(バカ兄貴)。てめえ、戦闘(ケンカ)したいだけだろう。この野郎っ! 坊っちゃん、敵の『指揮官(コマンダー)』は何人だ?」


 「えーとね。三人」


 「旦那さん(バカ兄貴)があ。『チャージオン』する気だな? すまん、坊っちゃん、オキニィ。回収してきてくれ」


 「うん。そういうの僕の役目だし」


 「『チャージオン』した人、回収するの初めてです」

 開き直る坊っちゃんに比べ、心なしかオキニィは少し楽しそうでもある。



 ◇◇◇



 「おおりゃあ~」

 溜まった鬱憤を吐き出すかのように、旦那(だん)さんは、三人の「指揮官(コマンダー)」を向こうに回し、戦況で圧倒していた。


 「あれ?」

 坊っちゃんは意外そうだ。


 「これはひょっとすると……」


 初めこそ三人の「指揮官(コマンダー)」は旦那(だん)さんの斬撃を辛うじて受け止めていたが、すぐに受け止めきれなくなり、尻もちをつきだした。


 「え? 旦那(だん)さん?」

 坊っちゃんの疑問をよそに、旦那(だん)さんはレーザーセイバーを大きく横に薙ぎ払い、三人の「指揮官(コマンダー)」は蒸発した。


 戦闘開始から十五分も経っていない。



 ◇◇◇



 「足りない……」

 その場に立ちすくむ旦那(だん)さんを坊っちゃんも呆然と見ていた。


 もちろん「チャージオン」していない。


 そこにシラネの怒鳴り声が響く。

 「何、やってんだっ! てめえらっ! 敵を倒したなら、とっとと『航宙艇』に乗れっ!」


 坊っちゃんは我に返った。

 「そうだ。旦那(だん)さん、オキニィさん、戻ろう」


 「はい」

 オキニィは立ちすくむ旦那(だん)さんの手を取り、「航宙艇」に誘導した。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ