現実はつらかったよ
「お、タクマじゃないかおはよう」
(この声誰だっけ?、やばいぞ名前なんて忘れてるから声かけられても反応できないでも返事もしないのもあれだから何とか思い出そう)
琢磨は自分の脳をフル回転させ何とかごまかすように名前を思い出そうと振り返るのだった
「お、おうおはよう・・・佐々木」
「は?何言ってんだ、俺は高橋だよ」
高校生活といっても高校なんて学年が変わるときに同じクラスの人間なんて草々一緒になることはないだから1,2年で忘れてしまうことだってあるだろう琢磨がその類だ
「あ、すまん、あれだよ学校の先生にお母さんって言ってしまう現象が起こったんだよだから許して」
「お前何言ってんだマジで?、寝ぼけてんのか?」
そんな会話をしながらも俺は必死に佐々木、ではなく高橋のことを思い出そうとしている
「ってそんな話じゃないんだお前いいのか?いじめ、受けてんだろ?」
(あーそんなこととあったなさすがに前のことすぎていじめがあった事態なんて忘れていたよ)
琢磨のスタイルはあまりいいものではない背も平均より低く、体系もぽっちゃり系だ、しかも汗っかきで夏などは加齢臭がするなど高校生としてあるまじき欠点を持っていた
「ああ、大丈夫だよ俺はそういうのあんまり気にしないしいじめって言っても陰湿なもので肉体的なものじゃないから」
「そんなんでもいじめだろ、俺も告発できない弱い人間だがお前がやばいって時になったら絶対助けるからな」
(あ、思いだいたこいつは高橋勝だ、昔っから一緒の友達だそんなやつを忘れるなんて俺も冷えたやつだな)
そう自分に叱り、高橋がもしもの時は力を貸してくれるという熱い友情に心を打たれる琢磨であった