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詩*あなたと*

パセリ

作者: a i o

僕らは添えられたパセリのようなものだ、と

君は言った


青臭い芳香を撒き散らし

真っ白な皿に

取り残されることを

本当は望んでいる


それは

馬鹿げていて

それでいて真っ当な

自尊心


鍵の壊れた校舎の屋上

コンクリートの上に

寝そべる僕らは


誰かに取り入ることも

取り入れられることも

頑なに拒んでいた


窮屈な制服に身を詰める

それだけでも

妥協しているのだと言わんばかりに


日射しは

銀のフォークのように

僕らを貫く


いつかは

きっと

食べられてしまうのだろう


僕らはずっと恐れていた


自分の芳香が消えゆくことを

取り残されたパセリに

誰かが振り向くことを


摘まないでくれ、と

僕らが願っても

遠くない未来に

僕らは

食べられてしまうのだろう


だから

僕らは


平気だ、って顔をする


真っ白なコンクリートの上で





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