第57話:母の愛情と地球の歌の勝利
昨日は、タケルとフミのダンスシーンを何度もリピートしているうちにゲームが終わってしまった。今日はそこから進まなければ。できれば今日中に……土曜日を迎える前にクリアしたい。
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せっかくのいいシーンを台無しにするのはR7038という巨大なロボットである。一度に数百ダメージを喰らい、まず勝ち目はなさそうだ。これが噂に聞く「負けバトル」、つまりイベント進行のために強制的に負けさせられるバトルというやつだな。窮地に陥ったパーティを助けに現れたのは、戦車に乗ったソラだった。
ここでボブは重傷で離脱し、ソラが再加入する。能力はボブと比べ物にならないほど弱い。離脱している間にレベルもフミに抜かれてしまった。戦力としては明らかに低下なのだが、僕には元のパーティ編成に戻ったことが妙に嬉しかった。これは名前による思い入れのせいなのかも知れないが。
ここで一度マジカントに戻る。強くなったら来てくれというギター弾きの男を思い出したからだ。残る3つのメロディのヒントをくれる。そのうちの一つは地下大河のドラゴンが握っているようだ。さっそく会いに行く。今度は戦闘になった。攻撃は激しいが、守りを固めれば苦戦しない(というかパワーシールドがかかれば無敵?)。見事撃破して、楽譜を見せてもらった。残るメロディは「イヴ」と、最後のクイーンマリー!
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三たび、ホーリーローリーマウンテンを登る。まだ山小屋の先は全く探索していないためだ。予想通りの苦戦が続くが、タケルの攻撃→フミのサイマグネット→ソラの攻撃でとどめ、という連携パターンが復活。あとはサイコシールドを使えばまず負けない。ソラの素早さの低さは必ずしもデメリットではなく、フリーズγで瀕死状態になった敵(ビームγの効かないロボ系)に、そのターンのうちにとどめを刺すという役割はボブにはできなかった。
敵の行動パターンはわかっているので、思ったより苦もなく山小屋に戻ることができた。ボスに破壊されたかと思いきや、中にいるヒーラーともども無事のようだ。ここを拠点に探索をすることに。
湖のボートをソラが修理して乗れるようになった。中央部の渦巻きから地下基地へ。ここでロボットの「イヴ」に出会い、仲間になった。これこそが曽祖父のジョージが子孫に遺したものだ。命令はできないサブキャラ枠の模様。ここでテレポートが制限されたので、戦車のときと同様イベント待ちなのだろう。早くも別れの気配がする。
それはさておき、イヴは強い。どんな敵にも数百ダメージを与えて一撃で倒してしまう。しかし、こちらへの攻撃をすべて引き受けてくれるわけではないようだ。調子に乗って進んでいたら、ラストスターマンのビームを喰らいまくって、イヴを残して全滅してしまった。再開後にイヴはいない。もとの湖の中に戻ったのかと思ったら、無残な残骸を晒していた。
残骸を調べると7つ目のメロディ。そしてギター弾きの歌の通り「イヴが最後に歌うとき、クイーンマリーに時間が戻る」。マジカントにワープし、最後のメロディとともにクイーンマリーがすべてを思い出す。そして彼女の昇天とともに、夢の世界であるマジカントは消えてしまった。
気がつくと、山頂らしき場所にいた。眼の前にある石碑は墓標なのだろうか。めのうの釣り針を使っても何も起こらない。マジカントは本当に消えてしまった。もう、安全地帯に無条件で戻れる手段は無い。前に進まなければ。
洞窟に入るといきなりボス戦。マリーの言っていたギーグという宇宙人。正体不明の攻撃はパワーシールドでは跳ね返せないが、サイコシールドは効く模様。これさえわかれば十分だ。パーティはボロボロ状態なので勝ち目はないが、対処法がわかればどうにかなる。
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全滅後、山小屋から再会。めのうの釣り針は使えないまま。マジカントは本当に消えてしまった。ここはセーブせずに進む。おそらくギーグを倒せばエンディングなのだろうが、倒せなかった場合が厄介だ。マジカントが使えないままで育てなければいけないのだから。
駄目だったらリセットする前提で、PP回復のサイパワーストーンを惜しげなく使いながら次元スリップを連発して山を登る。HPもPPも全快、サイパワーストーンもタケルとフミが1個ずつ持った状態でギーグと再戦!
まずはタケルがフミにライフアップβを使いつつ、フミがサイコシールドβを張る。ソラはまずはガードだ。次のターンからはタケルがオフェンスアップをソラと自身にかけて攻撃、フミはライフアップπでの全体回復。奴の防御は薄いようで200前後のダメージが通る。攻撃パターンも一定なので、2ターンに1度はサイパワーストーンでPP回復の余裕がある。
ダメージが効いたのか、いつの間にかコマンドに「歌う」が追加されたので使ってみる。すぐに中断されるが、コマンドを実行するごとに長いフレーズを歌うようになる。
妹が大事にしていた人形の歌。
我が子に会えたカナリアの歌。
平穏を取り戻した動物園の猿の歌。
忘れられた地下室の霊の歌。
砂漠の孤独なサボテンの歌。
長い眠りから目覚めた竜の歌。
造り手の子孫のために散っていったロボットの歌。
そして、我が子も異星人も平等に愛した母の歌。
人形、鳥、獣、幽霊、植物、幻獣、機械、そして母の愛。地球の歌が、ギーグの独りよがりな野望を押し返してゆく。力では勝てない強大な敵が、地球の歌によって退けられた。
レベルは32、29、27。こうして、最後の敵との戦いに勝利した。エンディングはスタッフロールとBGMのみの簡素なもののようだ。僕はそれを聞きながら、今回の不思議な冒険を振り返るのであった。




