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charinco:ratata  作者: タニコロ
3/6

初めてのライブハウス

スプラッシュにはいくつかの楽器ソフトがあって

それを合成して1つの曲にするという形だ。

美織は4つのトラックすべてを

エレクトリアル・リズムマシンにして、

高い音と低い音を分けて不思議な曲を作った。

ッタ、ッタ、ッタとリズムを取る。

これで作っている人はどんな曲を作ってるんだろう。

ネットにあるのはみんなワンパターンだ。

直美に聞いてみよう。

電話、電話。

「ねぇ、直美、ネット以外でソフトを使った人の曲を聞くには

どうしたらいいの」

「うーん、ライブかなぁ。なんばとかちっちゃなライブハウス行ってみたら。小さいとこだったら、個人でやってる人も多いかもね」

「わかった。ありがとう」

美織はネットでなんばのライブハウスを調べた。

「アメリカ村? これはだめね。うーん、木津市場の前? ああここだ。一回行ってみよう」

美織はほとんど大国町の木津市場の前にあるライブハウス、モンキーズに行ってみた。

入場料3000円ワンドリンク付き。

まぁこれは仕方がない。

たくさんのフライヤーをもらって扉を開ける。

ズダダダダダ。

入ってみるとスリーピースのバンドがやっていた。

観客は5人。

あ、このバンド、ベースがボーカルだ。

あれ、シンセの音。

これ、打ち込みだ。

美織は耳を絞るようにシンセの音を聞いた。

ギターの人はあまりうまくないわね。

ドラムはわやくちゃ。

へたくそじゃん。

美織は自分のことをほっておいて偉そうなことばかり思っていた。

このバンドが終わり、次のバンドが出てくる。

私、さっきのへたくそなバンドにお金を払っていてたんだ。

金返せバッカヤロー。

と美織が思っていると、

スプラッシュと同じ低温が流れ出した。

ボーカル、ギター、ベースのスリーピースの女子バンドだった。

あのギターの子、見覚えがあるな。

美織は音よりもギターをジーッと見ていた。

バッチリ目が合う。

ギターは照れて目をそらす。

あっはっは。可愛らしい子だ。

でも、同じ年くらいかも。

このバンドが終わり次のバンドが出てくる。

美織はドリンクをもらおうとカウンターに行った。

「すみません。ジンジャーエール」

ジンジャエールを飲んでいるとさっきのバンドのギターの子がやって来て

「西納さん、久しぶり」

と言われた。

誰、この子、うーん、わからない、でも久しぶりって、うーん、苗字も知ってるし。

美織が悩んでいると

「近藤美幸です」

と言った。

え、高校が一緒だった近藤さん? 生徒会長だった近藤さん?

美織の頭の中は混乱した。

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