はじまり
ここは、例えば何もない場所。
私の視界がそうであるだけで、もしかすると雑多な場所かもしれない。
そんなことはどうだってよくて、とりあえず自分の意志でここに来たわけで。
ここでやりたいことは明快。
創作、それだけ。
ある映像作品に強い感銘を受けて、いろいろやってみようと決めた。
一概にいろいろっていっても何も決めてない。だからなにもない。
手段もなければ成果物なんてあるわけがないし、それを形作る計画やら理論なんてもってない。
まあそんなのはどうでもよくて。
ふいにメロディが脳を震わせる。
ふと映像のイメージが脳裏で上映される。
そんなゴミ以下の宝物を拾い上げては、紙でもマイクでもいい、なにかに向かって殴りつける。
それがやりたい。
これはそういうお話。
超能力とかそんなものを超えた力がこの頭の中に詰まってる。
万物の始まりは無。きっとそう。
難しい話は置いといて、なんとなく、でもゆっくり、確かにペンを握った。