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詩のようなものたち

灰皿

作者: 暮 勇

灰皿をくれたお前は

今何をしている


ヘビースモーカーでは無かった

ニコチン中毒者には理解出来ない

チョコレート味の煙草を

趣味程度に吸う女


ちょいと精神がやられてて

一緒に飲んでても時折

心が遠く彼方へ行ってしまう

そんな時には顔に吹きかけ

煙で燻してやったもんだ


心に余裕がない女

そんな女が灰皿をくれた

ブランド物の、中々良いやつ

何の記念日でも

イベントでもない

ある日突然寄越してきて


女は何処かへ姿を消した


私は多分、親しかった

それでも驚きはなかった

いつかはこうなる、と

勝手に思っていた


今日久しぶりに

その灰皿を手に取った

上品な鈍色に

ずっしりとした感触

中央にはブランドのロゴマーク

私が使うには勿体無いくらいの代物だ


そういえば

お前は今

何をしている

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