説明Ⅰ
変なところご意見はコメントをよろしくお願いします。
「どういうこと!陛下ってあなた冒険者じゃなかったの!」
「説明するからとりあえず落ち着け。」
「陛下、この者は少々礼儀が足りないようですが」
「一介の冒険者が王だったんだ仕方がない事だから多目に見ろ。」
俺もこんな状況に陥ったらさすがに混乱するからな。
「わかりました。」
「だから説明してって!」
「つまり俺はかつてこの国に存在した国の王で神様は四種族の憎み合いをよしとせず俺を甦らした訳だ。」
「でもなんでダンジョンの魔石からあんたの国の騎士団が出てくるのよ!」
「それはダンジョンは我が国の者たちが魔族から人類を守るために身を犠牲にして作り出したのがダンジョンだからだ。」
「魔族が作ったんじゃなかったの!」
「そうだ、ダンジョンは全て我々が創ったもので魔石の中の者は全て我が国民だ。」
「だから魔石の売買の話をしたときに起こったのね、御免なさい。でもそんな事全く知らなかったわ。」
「仕方ない500年も経っているからな。」
「そうよね、ダンジョンができた頃ならそれぐらいよね。」
「理解したならいい。この話をこれから集落の長にもしないといけないからな。」
「そうね、着いたわよ。」
「では本隊を案内に一度もどれ。」
「ハッ」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「そうですか。では貴方が救世の英雄なのですね。」
救世の英雄?
「救世の英雄とは。」
「はるか昔から、恐らく話を聞く限りは500年前よりはあとでしょうが、今は滅んでしまったソル教にいずれ四種族の手をまた繋げる救世の英雄が現れるという神託が下ったと言う話が伝わっているのです。真偽の怪しい伝説のひとつだと思っていましたが真とは。」
ソル教は今滅んでいるのか。女神ソルの神託がなら恐らくそれは俺だろう。
「女神の名前も一緒故、恐らくそれは俺だろうな。」
「やはりですか。そういうことであるならば強力は惜しみません。」
「おい!キリル不味いぞどこの国か分からないが軍隊らしきものがこの国に向かっている、どうする!」
おっと不味い、来るのが思ったよりも早いな、大丈夫か?
「安心しろドルム、それは味方だ。」
「どういう事だキリル?っとセイル絡みか………あとで説明してもらうからな!」
「わかった、説明するから住民を落ち着かせて一ヶ所に集めておいてくれ。」
「難しいことを言ってくれるな。」
「住民の信頼が厚いお前なら大丈夫だろう。」
この状況で住民を落ち着かせるのは至難の技だが、信頼しているのだろう。
「カイルさん、いえ陛下、ちょうどこの集落に限界を感じて移住を考えていた所にきてくださいました事、真に感謝します。」
「いや、遅くなってしまった。」
「いえ、陛下のお陰でハーフにもまともな生活ができる希望が生まれました。陛下が来てくださらなければ無為に生きるだけでした。」
そうか、四種族の関係の修復を急がなくてはな。
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