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カイゼル王国復興記  作者: 眠い猫
英雄王の帰還
6/9

道中

「ルル、大丈夫か。」

「森の中は小さい頃から歩いてるし平気よ。」


すぐバテるかと思ったら体力はちゃんとあるようだな。


「ならいいが疲れたら言え休憩ぐらいはとる。」

「わかった。ありがと。」

「気にするな。」


それにしてもドルムたちの露払いによってホントに魔物がいないな。だが油断していると…ほら!


「ルル!こっちへ来い。」

「えっ」

「早く来い!」

「ギシャー!」


右からゴブリンが飛び出してきたすぐさま袈裟斬りにする。


「ギャッ」


そのまま後ろにいたゴブリンの首をはねると3びきいたうちの一匹が逃げ出していた。

しかし逃がすわけにはいかない。


『"ロックバレット"』


高速で回転する石を射出しゴブリンの頭を貫く。


「ギィィー」


これで三匹いたゴブリンを殲滅できた。三匹とは、やはりドルムたちのお陰で数が少ないらしい。


「すごい!まるで流れるような動きだった。それなのに私、咄嗟に動けなくてごめんなさい。」

「気にするな、最初は誰でもそんなものだ。」


そう、足がすくんで完全に動けなくなるものよりはましだろう。


「そういってもらえると助かるわ。行きましょう。」

「そうだな、死体は燃やすが、一応血に引かれて魔物が来る前に動くとしよう。」


とりあえずさっさと燃やしてしまおう。


『"ファイアー"』


「これでいいだろう。」


火はちゃんとついたようでゴブリンの死体は良く燃えている。


「セイルって魔法も使えるのね。」

「ルルも治癒魔法が使えるじゃないか。」

「でもセイルは剣術もできるじゃない。」

「剣術も魔法も俺より上のものはいる。俺は中途半端なだけさ。」


魔導師団長や騎士団長にはこっぴどくやられたものだ。


「あなたより強い人って想像もつかないわ。」

「そのうち分かるさ。」


ダンジョンを解放していけば彼らにも会えるだろう。


「そうかしら………」

「そうだ」


会えなくては困る。


「………そろそろ付くわよ」

「ここがダンジョンか。」

「ええ、私たちの集落にもっとも近いダンジョンよ。」


砦の門のあたりを見ると砦の名前が書いてある。ランダル砦か………


「では行くとしよう。」

「待ってよ、準備とかって。」

「大丈夫だ、近いから体力を消耗していないし、時間も早いからな。」

「………そうじゃなくて心の準備よ。」

「何か言ったか?」

「いえ、何も。行きましょ。」


聞こえていたのだが聞こえないふりしておいた。やはり下手に時をおくよりさっさと入ってなれた方がいいだろう。

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