表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
カイゼル王国復興記  作者: 眠い猫
英雄王の帰還
2/9

英雄王の帰還

「ん、ここは………」


突然戻った色彩に驚きながらカイルは周りを見渡す。


「森の中か………」


アイテムボックス内はそのままになっているようだ。助かった、当面はなんとかなりそうだ。しかし、人里を見つけられなければいずれ尽きてしまう


「とりあえずの目標は人里を見つける事か。」


川を見つければ村は見つかるだろう


ガサッ、ガサッ

「何者だ!」

「ひっ、ここには人間はいないはずなのにどうして。」


茂みから女が飛び出してきた。見たところ獣人とエルフのハーフか


「驚かせたようならすまない、このような森に男が一人でいたら驚くだろう。」

「もっ、申し訳ございません。すぐに立ち去るのでどうか処罰だけは………」


処罰?何を言っている


「処罰とはなんのことだ?」

「へ?いえ、申し訳ございません。」

「処罰とはなんのことだと聞いている。」

「ひえ、お怒りを買ったのであれば誠に申し訳ございません。しかし、家で待つ家族がいるのです。どうか命だけは。」

「だからなんのことだと言っている。それに私は人間族ではない。」

「しかし、背も高い上、耳は普通、尻尾はありませんよ。」

「私はハーフだ、まあ人間族の血が濃いが。」


昔も人間族にしか見えないと言われていたな


「ハーフ…あなたもハーフなんですか!」

「あ、ああ。」

「そうなの!良かった~、私エルフと獣人のハーフのルル。本当に良かった!貴方が人間だったら私殺されていました。」


突然まくし立てるように話始めたな、しかし…


「そこまで怯えるほどハーフへの弾圧はひどいのか?」

「あなたもハーフなんですよね?」

「そうだが。」

「ならわかるといますが、純血に見つかればよくて暴行、運が悪ければころされますね。」

「そうか、私は人がいないところを転々と旅をしているから少し疎いんだ。」

「もしかしてあなた冒険者?」


まだ冒険者システムは存在しているのか。とりあえずそう名乗っておけばいいか


「ああ、そうだ。」

「やっぱり、A級かしら、そのぐらいあればどの種族でも迫害は受けないって聞くし。」

「ああ。」

「それにしてもどうしてこんなところに。」

「何故か、か………」


ふむ、どういったものか……


「そういえば、冒険者で情報はお金より大事って言うんでしたね。」


とりあえず話を会わせておこう


「まあ、そうだな。」

「すみません、不躾なことを。」

「まあいい、それより運良く出会えたことだ、今夜は野宿しようと思ったがそちらの家に止めてもらえないか?」


彼らの家に止めてもらえば状況も少しはわかるだろう


「しかし………」

「ああ、もちろん礼はする。」

「いえ!あの、今集落には食料が少なく」

「なら泊めてもらう礼として食料を提供しよう。」

「現在、集落には数十人がいます。気持ちは嬉しいですが………」


ふむ、アイテムボックスには糧食の3分の1が入っているし、大丈夫だろう。


「安心しろ私はアイテムボックス持ちだ。」

「そうでしたか。では厚意に甘えるとします。行きましょう、集落はこちらです」

「感謝する」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ